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ねこの博物館で出会う、ネコ科の動物たち


動物界で最強のハンターとして知られるネコ科の動物たち。その起源は古く、世界各国の野生ネコは今日までにさまざまな進化を遂げています。今回はそんな古今東西の野生ネコを展示する、日本唯一の〈ねこの博物館〉に行って、気になる野生ネコの世界を覗いてきました。

<ねこの博物館>
住所:静岡県伊東市八幡野1759−242
電話番号:0557-51-5133
営業時間:午前9時~午後5時(入館は30分前まで)
休館日:年中無休で営業
入館料:大人1300円/中高生1000円/小学生700円 ※特別料金 障がい者手帳の提示でご本人は半額、同伴者は100円引(坂や階段があるため車 椅子の介護者は2名必要です )
HP:https://nekohaku.pandora.nu/index.html

No.1 かつての王者サーベルタイガー

ゾウの一種であるマストドンや、巨大なナマケモノ・メガテリウム(全長6〜8m、体重3〜5t)などを餌としていた陸上の王者として知られています。サーベルタイガーの一種として知られるスミロドンは、「ナイフの歯」という名前の由来の通り大きくて長い犬歯が特に特徴的です。地球環境の激変と人類の登場によって絶滅。ねこの博物館では貴重な全身の骨格標本や特徴的な牙の標本が展示されています。

No.2 史上最大のネコ科動物ケーブライオン

現存するネコ化最大のシベリアトラよりも大きかったとされ、寒冷地に棲息。洞穴などに棲んでいたいたことから「ホラアナライオン」という名称でも知られています。オスでもたてがみがほとんどなく、群れで行動せずに単独で生活し、野生のウマ類を主食としていたそう。ねこの博物館では貴重な全身骨格標本が展示されています。

No.3 泳ぎが得意なジャガランディ

南アメリカに生息するヤマネコの一種で、首と胴体としっぽが長く、脚が短いためイタチやカワウソに似ているのが特徴。日本では「カワウソヤマネコ」や「イタチネコ」と呼ばれることも。ネコ科動物のなかでは珍しく泳ぎが得意で、川を泳いで渡る姿がたびたび目撃されています。基本的にはネズミやウサギ、鳥、爬虫類などを食べる肉食性の動物ですが、イタチのようにいちじくや果物を食べることもあるという珍しい嗜好をしています。

No.4 モフモフ好きにはたまらないマヌルネコ

モンゴルやチベットなどアジアの国々に生息する野生のネコで、約7cmもある長い体毛はネコ科のなかでもトップクラス。乾燥して非常に寒い高山帯の岩場や草原でひっそりと生きているため、寒さ対策に脂肪を蓄える冬場は夏場の2倍近い体重になるそうです。手足は短く、ずんぐりとしたシルエットながらなぜかいつも不機嫌そうに見える顔つきで、ぶさかわなビジュアルが人気を集めています。

No.5 小さい体でたくましく生きるクロアシネコ

アフリカでは最も小さな野生のネコ科動物として知られるクロアシネコ。主に年間降水量が100〜500㎜しかなく、気温の幅が10℃〜35℃という厳しい環境で暮らしています。名前の由来である黒い足裏は暑い砂の上を歩くのに適しているのだとか。水がなくても生きていける体質で、小さな体からは想像できないほどの大食漢として知られており、一晩でウサギや鳥類といった獲物を10頭以上食べてエネルギーを維持するワイルドな生態が特徴です。

No.6 木の上で悠々自適に狩りをするウンピョウ

ヒョウの仲間のなかでは小柄で雲型の黒い斑が美しいネコ科動物。生息範囲は広く、森林地帯やマングローブ、乾燥した熱帯林や標高2,500〜3,000mほどの高地の森林にも姿を見せることがあります。人前に姿を見せないため、野生での生態や行動はあまり知られていませんが、木登りを得意としサルや鳥類を木の上で捕まえたり、地上の獲物を木の上から跳びついて倒したりすることも。泳ぎも上手く、オールマイティな狩りスタイルが魅力です。

魅力たっぷりのネコ科動物の世界。今回ご紹介したほかにも個性豊かな風貌や生態を持つネコ科の動物はたくさんいます。
すでに絶滅してしまった種や日本国内では見ることのできない野生ネコの魅力を知ることのできる〈ねこの博物館〉で、
奥深いネコの歴史に触れてみてはいかがでしょうか。

スタッフクレジット:
illustration:Hitomi
edit&text:Mikiko Ichitani
Produced by MCS(Magazine House Creative Studio)


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