地方に権限を移したら地方分権?

封建時代には地方機関に権限を移しても地方分権にならない。

これは地方機関に権限を移す事を地方分権と呼ぶ用法が近現代の地方分権政策から派生したものであり、封建社会において地方機関はむしろ地方における中央政権の支配を強める中央集権化の役割を持っているからである。

また、歴史上の話をする際、この地方機関に権限を移譲する事を地方分権と呼称してしまうと、中央集権社会に対して封建社会の状態を表す際に用いられる地方分権と混同されてしまい、とてつもない誤解を生じる結果となる。

ちなみに現代においても、地方自治体に権限を移譲し、道州制のような地方自治体が強力な権限を持つ体制になれば、地方分権になるかといえば必ずしもそうではない。

自治体の統括範囲を広げすぎたり行政費削減のために人員を充分に確保できなくなって地域住民と自治体の距離が離れれば、どれだけ中央から権限が委譲されたとしても、その実態はむしろ地方分権の理想とはかけ離れてしまう。

というような動画を作りました。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm41304040

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