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私は全てを浮かせたい

信じられないかもしれないけれど、私は本来、整理整頓が得意なタチだ。

本当に必要なものしか持たない。
ミニマリストまではいかないけれど、床に物が置いてあるのがすごく嫌で、部屋の中の全てが空中に浮けば良いのに!と、思っている。

では何故、あんなに汚く物に溢れた家に住んでいるのかというと、同居人が片付けられず、物を捨てられないからだ。

片付けられない人と片付けられる人が一緒に住んだら、通常は片付けられる人に合わせて、部屋はキレイになるはずだ。
だけど、何故か片付けられる私のほうが、片付けられない同居人に合わせないといけない状況に陥っていたため、部屋は酷い状況だった。
私が片付けると、何故か相手は怒る。人間不思議なもので、怒られると自分が悪かったような気分になる。全く悪くないにも関わらず。

そして、家が汚い事=女性の家事能力がないと解釈されるため、家の中をチラ見した近所のマダム達がこぞって私に小言を言う、という、地獄のような生活をしていた。

「真実ちゃんが、ちゃんと怒れば良いんじゃない?」とか、「話し合いをしないからいけない。」とか、「勝手に捨てれば良いじゃん。」と、散々言われた。
いつも「ちゃんと話さない私が悪い」みたいな言われ方をするのは何でなんだろうと、ずっとずっと思っていた。
人が思いつくような事は、とっくの昔にやっている。
私が泣こうが喚こうが、何があろうと同居人は物を整理整頓しなかった。
それどころか、風呂掃除用のスポンジを、5種類も風呂場に置きたがる。
風呂にスポンジは一つで良くないですか?
そしてスポンジを揃えただけで満足し、風呂掃除はしない。

このような相手と生活するには、戦うか諦めるかしかない。
戦っても戦っても戦にすらならなかったため、私は全てを諦めた。
自分も片付けられない事にすれば傷つかなくて済むという事に気づき、そうして、片付けられない人のフリをした。

殴られたり蹴られたり、暴言を吐かれた訳でもない。
静かな支配、静かな暴力は存在する。
話を聞かない、話が通じないというのは、サイコパスだと思う。

私は2度と家にサイコパスを侵入させない。そのために、自分の裁量で整った空間にする。
好きな空間に住むことは自分を大切ににすることだ。
自分を大切にしていけば、災難、悪縁、疫病、不安から逃れる事が出来ると信じている。

そのためには、まず、ありとあらゆる物を浮かせなくては。
すばらしい事に、今、浮かせる収納が大ブームなのです。
ありとあらゆる物の裏にマグネットが付いており、床に直置きしなくてもよい便利グッズが沢山存在する。
うがいコップにもマグネットが付いているのは驚いた。洗面台にくっつけておけるので、掃除も楽チンだ。

私は全てを浮かしたい。
掃除がしやすく、便利で使いやすい部屋にする。狭くても快適な空間を目指す。

というか、狭いマンションで育ったので、やっぱり狭い家が好きなのだ。
一軒家の、家の中で何歩も歩かなくちゃいけない感じが、かなりストレスでした。
全てが10歩で完結してほしいよ。

暴力、暴言だけがハラスメントではない。
まだ社会に表出していない、誰にも気づいてもらえない上下関係。マウント。
マウントにはマウントで対抗するしかないので、「男なんて、所詮こういうものだよ。」と、マダム達は言うけれど、こういうものだと見下すしか自我を保てない関係性なんか、絶対に嫌じゃない?私は自分が上にも下にもなりたくないよ。

自分で気づくしかないから本当にキツいのですが、「これはやっぱり変なのでは?」という、心の声を大切にしてほしい。
あなたが変だと思うのならば、変なのですよ。

同じ家の中に、上下関係は存在してはならない。
私は一生○○家の嫁にはならない。
○○地域の嫁にもならない。
私は私。私は嫌なものは嫌だと言う。
私の私らしさを、そのまま認めてくれる人のみ、我が家の敷居を跨ぐ権利がある。


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