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群集墳

日本の古墳の総数はコンビニエンスストアより多いともいわれる。そのうち、小規模な古墳が数十基〜数百基密集して造られているタイプの古墳群を群集墳といい、古墳の大部分を占める。初期の群集墳は低丘陵や尾根上に立地し、後期の群集墳は山奥の尾根筋に立地する特徴がある。多くの場合、形状は円墳だが、前方後円墳が含まれることもある。おおよそ5世紀末から増え始めるが、多くの場合、尾根ごとに支群が形成され、狭い空間に折り重なるように古墳が造られている。これは家族などの単位で墓域が決められていた可能性が考えられる。山中の奥まったところ(傾斜変換線より上)に造られていることが多く、立地が通常の古墳と異なるのも特徴で、菅谷文則氏や河上邦彦氏は水源と結びつけて考察されている。

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