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思い出の曲と振り返る歩いてきた道

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歌は世につれ世は歌につれ
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2022年4月の記事一覧

星のダイヤと昼に眠る真珠

「五七五七七(ごうひちごうひちひち)」にて郷ひろみの「よろしく哀愁」の歌詞を思いっきり聞き間違えた話を書いたが、もっとひどい聞き間違いをしていたのが、太田裕美の「木綿のハンカチーフ」だ。軽快なメロディーに長距離恋愛を男女交互に歌う画期的な曲だ。太田裕美は新人賞に恵まれたが少し停滞気味だったために冒険したと作詞した松本隆が種明かししていた。 まずタイトルの「木綿のハンカチーフ」だが、なんで木綿と疑問に感じた人は多いだろう。歌詞を最後まで追うと何となく合点はいくが、歌謡番組では

五七五七七(ごうひちごうひちひち)

言いにくいので、「七」をできるだけ「なな」と発音する人は多いだろう。よくあるのは「七時」なら「ななじ」と言う。しかし日本文化の和歌や俳句である「七五調」は「ななごちょう」とは言えず「しちごちょう」となる。ほかにも「七転八倒」や「七味唐辛子」など「なな」と発音するとおかしい言葉は多数あるが、近年まで「しち」ではなく「ひち」と思い込んでいた。 近年と言っても十年ぐらい経っているかもしれないが、少なくとも何十年も「しち」を「ひち」だと聞いていたし、そのまま「ひち」としゃべっていて

やさしいやさしい「ホームにて」

「やさしさに包まれたなら」ではユーミンについて語ったが、同時代を生きたシンガーソングライターとしては、最初に「時代」を聞いた時にこの人は天才だと感じた中島みゆきが、ユーミンの陽に対して陰だなとよく考えた。実際後に工藤静香が暗い中島みゆきの大ファンだと言って中島みゆき作詞のヒットを連発している。井上陽水が仕事が無い時に安全地帯に救われたと言っていたが、中島みゆきにとっての安全地帯は工藤静香だったように思う。 中島みゆきの歌はとてもやさしい。一度聞くだけで何を謳っているかすっと

やさしさに包まれたなら

「待つわとまちぶせ」にて石川ひとみの「まちぶせ」は大逆転ホームランとなったと書いたが、作詞作曲は言わずと知れたユーミンである。大逆転になった曲として強烈に思い出すのがバンバンの「いちご白書をもう一度」だ。ばんばひろふみのラジオ番組はよく聞いていたので自分のことのように喜んだが、これで駄目なら最後にしようと楽曲依頼したと後で聞き大変驚いた。 ユーミンが凄いのはメロディーラインが豊富なことだろう。天才は天才でもモーツァルトのように多彩なメロディーを紡ぐので楽曲提供でも成功する。