銀座ママとの試練

#いじめトラウマ克服 #自己肯定感 #ホステス #銀座

子宮筋腫が巨大化かつ4つもありましたので、体は貧血になっていました。
貧血治療には運動、食事、禁酒が必要です。
ホステスを辞めて休まなければならなくなりました。
パートナーに初めてお金の相談をして三ヶ月は仕事をしない事にしましたが、店を辞めるのはなかなか大変でした。

売り上げはいい上、ちょうど店が大きくなるところで、ママから他所にスカウトされて辞めるのか疑われてしまいました。

この店に入った経緯が面白いので、余談ですが、聞いてください。

私は友達3人と銀座から六本木に移りましたが、ヤクザは多いし、私の顔は落ち着きすぎていて六本木向きではありませんでした。
六本木は遊ぶには楽しいですが、合わないな〜〜と感じてました。
なので、一年してから1人で銀座に戻ろうと何軒か面接に行きました。

ある店に決めかかっていましたが、もう一軒面接の約束があり、最後に面接に行った店でした。
喫茶店で店長と話した後、店に案内される途中のエレベーターに同乗した3人の男性がいました。その1人が
「君はきれいな足をしているねー、どこの店?後で行くよ!」と勢いよく話しかけて来ました。
店長も私も今は面接中で、そこに決まってないことを話しました。

面接が始まって15分したら、ママがいらっしゃいました。

その直後、会員制と書いてあるにも関わらず、エレベーターで会った方が、来てしまいました。
店長も私もビックリしてましたが、ママはサクッと通して、挨拶くらいをお客様と話したあと、私のところにすっ飛んで来ました。

「あの方はきっと予算を持ってる、わたしの係りの単価で飲ませるけど、あなたの売り上げにしてあげるから、うちに決めなさい!」

わたしの係りで飲んで頂く場合、席に座るだけで3万円かかります。ママの係りで飲むと一回7000円です。
売り上げとしては少ないですが、予算がある、回数来る、人数多い場合、7000円は行きやすい金額です。
ママは満面の笑みでしたが、ちょっとやり手的な怖い感じがありました。

でも予算があるって勘はきっと当たってるという気がしましたし、厳しそうなとこは私の成長になるかもしれないと思い、この店にその瞬間決めたのです。

結果、その方は私の接客も大変気に入ってくださり、
「うちの課の接待は全部ここを使うぞ!」と盛り上がってるんです。

嬉しいですが、ぬかよろこびはしないでいました。
その週、その方は3回も大勢で来てくださいました。
また次の週も、たまには部下の方だけの時もありましたが、とにかく頻繁に来てくださいました。

一ヶ月経ってみたら
元々あった私のお客様に加えてその方達の売り上げで私はママの売り上げの次になってしまいました。

そこからママが私を無視し始めました。

いつも年上の女性は敬う気持ちでお仕事していましたし、百貨店でも、どんな仕事先でも上手くやってきていたのに、、、私のなにがいけないのかな?と悩みました。

でも、係りである私を辞めさせる事だってママは出来ますし、なんか言いたい事があれば言えるはずです。

ママが私を無視することを無視しました。
席で、普段と全く変わらずに明るくママに話しかけ、仲を取りもち、黒子に徹して、よりママを立てようと頑張ってみました。

これがいじめでも、暴力、暴言もなく、他の女性ホステスも普通の態度です。なんとかなると思いました。

実際ママが無視してるのを気にしないで、仕事に集中して3ヶ月過ぎたあたり、

接客中、ママが私を呼び出し、さっきまでいた席の方の名刺を渡して来ました。

「この方はあなたから声をかけてね。いらしたらあなたの係りにしなさい」

と、言われました。私は心臓がドキドキして、物凄く嬉しかったのです。

あぁ試験だったんだな。3ヶ月私の態度を見ていたんだ。
いやー終わったんだ〜〜‼️
頑張ったぁぁぁぁぁあ‼️

それからはちょくちょく名刺を預かり、ママの席は必ず呼ばれるようになりました。
ママがお客様の席で私を褒めてくれる事がありその言葉は

「この子は根性がある‼️」でした。笑

ま、いじめ経験が初めて役に立ったのかなと思いました。

そんな一悶着あった新人時代を経て3年勤めて26歳、子宮筋腫のCTスキャン写真と診断書を提出して、なんとか店を辞める事が出来ました。