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MBA受験のタイムマネジメント

MBA受験全体のざっくりとしたスケジュールはこちらの記事で触れた通りです。要すれば時間が全然足りません。そこで、実際にどうタイムマネジメントしていたのかをご紹介します。

全体のスケジュール

人によって前提条件が違い過ぎるので、ここはカウンセラーと一緒に作っていくのがベストだと思います。
一般論としては、出願ラウンドは早ければ早い方が良いです。たまにスコア提出の免除が認められるケースがあり、そのまま提出しないで本当に合格している人を何人も見てきてます。スコア免除規定があったとしても加点要素としてスコアメイクするに越したことはないのですが、鵜吞みにして早期決戦に持ち込むのも一つの解です。なので、重要度的には、出願ラウンド > GMATスコア > TOEFL/IELTSスコアとなります。
もちろん、1stラウンドにGMAT500点で突っ込めという意図はなく、GMATがあくまで志望校の合格者80%のレンジに入っている場合かスコア免除の場合、そしてTOEFL100/IELTS7.0を超えている場合かスコア免除の場合に限り、上述の優先順を踏まえて作戦を練ることになります。上述のレンジに入っていない場合は、地道に勉強してスコアメイクするしかありません。

一日のスケジュール

だいぶ簡略化していますが、イメージとしては以下の通りです。平日は1日5時間、週末は1日10時間を目安に出願準備(勉強)に充てていました。
受験勉強前は、ならすと9時~20時頃まで仕事をしていた生活で、週末は家族や友人と過ごしていました。言わずもがな、準備にあたり生活を激変させる必要がありました。

1週間のスケジュールのイメージ

以下、具体的にどのように時間を捻出していったかを述べていきます。

集中できる場所の確保

受験当時は子供がまだ小さく、とても家では仕事や勉強ができる環境ではありませんでしたので、まず初めに勉強に集中できる場所の確保をしました。色々調べた結果、徒歩圏にあったBasis Pointというコワーキングスペースを借りてました。ちなみに都心にはコワーキングスペースはたくさんありますが、朝早くから夜遅くまで空いていたことと、共用スペースでTV会議やTELしてもOKだったことが決め手でした。

私の職場はリモートワークを積極的に推進していたので、週に1-2回しか出社する必要がありませんでした。なので、出社日以外は朝からコワーキングスペースに籠り、早めに仕事を切り上げて、夜遅くまで勉強する、というルーティーンでした。

出社日も会社で勉強することはなく、早めに仕事を切り上げて、コワーキングスペースに移動してました。職場にいると永遠に仕事に追われることになりますが、コワーキングスペースでは会社からの情報をすべて遮断でき、勉強モードのスイッチが入れられることができたので非常に良かったです。あと、資格の勉強をしている人もコワーキングスペース内にはちらほら見かけたので、良い刺激となっていました。

余談ですが、糖分のたっぷりと入ったジュースやお菓子が置いてあり、ついつい毎日摂取していたら、運動不足も相まってどんどん太っていきました。この点を除けば、コワーキングスペースへの投資は正解でした。

職場の理解

社費派遣の場合で、職場の理解が得られるのであれば、得るに越したことはありません。私費の方や、職場の理解を得られないのであれば、自分で頑張るしかありません(笑)。私は社費でしたが、こちらの記事で触れている通り、自分がMBAに行くことは周囲に口外してはいけなかったので、なんとか自分で頑張りました。

当たり前の話で恐縮ですが、「やらない業務を決める、やる業務にコミットする」というのと、「リーダーシップを発揮しまくって、業務の主導権を握る」というのが一つの解です。効率的な仕事の手法については世の中にHow to本が山ほどあると思うので、これ以上私が語れるものはございませんが、MITの教授であるPozen先生の著書は結構いいことが書かれているのでご紹介しておきます。

Extreme Productivity
Robert C. Pozen著

こちらは平易な英語でもあるので、英語で一冊本読んでみたいというぐらいのモチベーションの人にもお勧めです。ちなみにアフィリエイト等はしてないのでご安心ください。また、本当に暇な人以外は読まないでください、出願準備においては、読むこと自体が時間の無駄です(笑)。
ちなみに、やらない業務を決めることはなかなか勇気がいりますが、メリハリ付けるしかないです。逆にやると決めた業務にはフルコミットして結果出さないと、周囲の信頼を失って、悪循環に陥ります。覚悟を決めて、仕事にも本気で臨む必要があります。

もうひとつはあまりカッコいい技ではないですが、「とにかく残業が大嫌いな人間である」というアピールをするのも一手です。私は17時以降にミーティングを入れられようものなら、とてもとても不機嫌になりました笑。結果的には「効率的に仕事をこなして早く帰る人」というブランディングに成功し、周囲のメンバーもだらだら残業するようなことはせず、何とか日中にすべての予定を詰め込むようなマインドセットに変わってくれました。

また、古き良き日系企業特有の接待や懇親会をどう断るか、というのも悩みの一つでした。幸いにもコロナ禍でほとんど飲み会が無かったものの、私がすべての飲み会に顔を出さないと「薄情な奴だ」となりかねません。ただ、私はこれについては諦め、飲み会に来ない薄情な奴としてのレッテルを甘んじて受け入れました。平日は5時間勉強しようとしているので、すべてを今まで通り行うことは不可能です。今までの人間関係があれば、最後にきちんと合格さえすれば、「勉強で忙しかったから、ノリが悪かったのね」と理解してもらえるはずです。辛いですが、グッと我慢しましょう。あと、二日酔いにでもなろうものなら本当に時間の無駄です。お酒自体もあんまり飲まない慎ましい生活を心がけましょう。

家族の理解

言わずもがな、これ一番大事です。家族(not only配偶者・子供、but also双方の両親)の理解があればこそ、上述のようなスケジュールが組めます。逆に理解なかりせば、大変なことになります。MBA受験の決意をしたのであれば、速やかに家族の理解を得ることをお勧めします。

幸いにも私の家族はみな理解があり、1年間応援し続けてくれましたし、様々な負担にじっと耐えてくれました。共働き家庭にも関わらず、私がやっていたことと言えば、子供を毎朝保育園に送っていったぐらいです。途中からは、子供が父親とコミュニケーション取る時間が少ないのはかわいそうだということになり、平日の何日かは家族全員で晩御飯を食べることにし、食後はまたコワーキングスペースに出かける、というルーティーンにしてました。週末もほとんど遊びに行くことはできなかったのですが、幸いにも私と妻双方の両親がサポートしてくれて、平和に過ごすことが出来ていました。

そんな多大なるサポートをもらっていたとしても、受験中はこちらも相当に切羽詰まっていて、些細なことで衝突したりもしていました。なので、偉そうにアドバイスできる立場にはございません。とにかく感謝の気持ちを忘れずに、毎日生きていきましょう。

趣味

私は友達と体を動かすことが好きで、サッカーやフットサル、トライアスロンのコミュニティに所属しており、それなりの頻度で活動していました。しかし、残念ながらきれいさっぱりすべての活動をいったん休止しました。限られた時間の使い方として、正直趣味に割く時間はありませんでした。

体調管理

昭和生まれの人間からすると、最後は気合と根性であり、気合と根性を最大化するには体調管理が重要であると考えています。当然ながら、風邪気味だったり二日酔いだったりすると、いくら勉強しても頭に入りませんし、ましてやinterview当日が体調不良だったりすると、後悔してもしきれません。ちなみに私は某interviewの直前にコロナに罹患し、相当ヒヤヒヤしました。なので、睡眠と食事はしっかりと取り、免疫力を高く保つようにしましょう。
あと、心身ともに健康に保つために、勉強終わりにたまにサウナに通ってました。毎日脳みそフル回転で過ごしていたので、水風呂から上がってぼーっと外気浴をしているときは至福の時間でした。

おわりに

以上、ほとんどが当たり前の話になってしまいましたが、要すれば時間捻出の特効薬はなく、仕事は仕事で100%頑張りつつもメリハリをつけ、その他勉強に関係のないものはすべて排除し、地道に頑張るしかないということかなと。そして、受験と言うと個人戦のようなイメージですが、実際には周囲のサポートが非常に大事になってきます。しっかりとコミュニケーションを取って、良好な人間関係を維持することが、結果的には自由に時間を使うためのコツだと思います。

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