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RapidPackProを用いたメディアカタログ風「なんちゃってMAM」

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■ MAMとは

MAM(メディアアセットマネジメント)とは近年 映像制作会社で話題にあがるキーワードです。簡単に言いますと、膨大な量の素材や制作物データをリスト化したり、軽いプロキシデータでプレビューしたり、メタデータを付加して、検索するためのシステムです。写っている場所や人物のメタデータに登録しておく事で二次使用時の検索に役立つシステムなのですが、メタデータへの登録が人力だったりとどれだけ有効なのかが疑問ではあります。最近はAIを用いたメタデータ登録も話題に上がっています。

■ ポスプロにおけるMAM

データの権利元ではないポスプロで、出演者やロケ場所のメタデータがどれだけ必要でしょうか?特に私が行っている配信エンコードのフローでは撮影素材が来る事は皆無、100%完パケ(あっても白素材)です。そうなりますとメタ管理はファイル名に追加する方が楽になります。
・○○○_Ep01_HD_23p.mov(1920x1080 23.98pのmov)
・△△△_Ep10_SD_59i.avi(720x486 59.94iのavi)

■ 実際の管理

私達のフローではデータの階層管理は下記のパターンが多いです。
RAID(HDD)
 ┗ クライアント名
    ┗ タイトル
      ┗ エピソード
         ┗ 完パケ、白素材、予告編

つまり、フォルダ名とファイル名で管理している事になります。

■ 無制限のストレージがあったら

もし職場に容量無制限のストレージがあったらMAMなんて必要でしょうか?保存したままにしたいのでは無いでしょうか(私だけ?)

■ そうはいかないから・・・

ストレージに全てのデータが残っていたら便利ですよね。
ほとんどの方はHDDをそのまま保存したり、LTOODAにアーカイブします。
でも、ファイルのエイリアス(ショートカット)が残っていたらどうでしょうか。どんなファイルを作ったか、ファイル名から推測できる事が多いのでは無いでしょうか。そこでスタブです。

■ スタブとは

スタブとはプログラムで用いられる代用品の事らしいです。
最近、業務データのアーカイブミッションを与えられました。
そこでXenDataやTigerBridgeなどLTOやODAにアーカイブ後にもストレージにスタブファイルを残せるソリューションを探していました。
そして「スタブファイルってエイリアス(ショートカット)やシンボリックリンクと同じじゃね?」と思ったわけです。
ん?シンボリックリンク ≒ RapidPackPro

■ RapidPackProとは

RapidPackProとは、レスパスビジョンさんが開発した「業務用データ自動仕分けツール」です。アーカイブする膨大なデータのシンボリックリンクを作成してLTOやODAの容量別に仕分けするためのツールです(正しい使い方は公式HPへ)

■ やっと本題

お待たせ致しました(笑)
RapidPackProを用いた「なんちゃってMAM」の解説です。
PapidPackProの正しい使い方は
ストレージ → シンボリックリンク → LTO(ODA)保存です。
やまたけの使い方は
LTO(ODA)→ シンボリックリンク → ストレージ保存です。
つまりローカルストレージにLTO(ODA)のカタログ(スタブ)を保存しておきます。アーカイブメディアがオフラインでもFinderやエクスプローラーで検索出来るだけでなく、オンライン(マウント)させたらカタログからコピーが実行出来ます。これはマウントしたLTOを開いてファイルを操作しなくて良いので、LTOが行ったり来たりしてしまう欠点を補ってくれます。

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■ 欠点

シンボリックリンクなので、スタブファイルの階層を変更してもオリジナルファイルが迷子になってしまう事はありませんが、「LTO-003のテープをかけて下さい」などの様にアラートは出ませんのでメディア番号だけは分かるようにした方が良いです。

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