和尚のつぶやき #194(孤独と孤立)
〇孤独と孤立
似て非なるもの
孤独は感じるもの
家族がいても仲間がいても
孤独を感じることはある
人間は生まれ死ぬときは
一人であると考えれば
元来、孤独であるともいえる
孤立はひとりぼっちになること
なりたくなくても
そう追い込まれること
孤独死、孤立死が
問題となっているが
孤立するが故の死、孤立死が
社会的な現実を
表しているように思う
日本の近代化と発展の歴史の中で
個人主義、個人中心の考え方が
主流となり、自己責任論が跋扈し
どんどん人を孤立に
追いやる風潮が
続いているように思う
元気で調子がいい時は
自分は関係ないと思い
自分がそうなったときには
手遅れで孤立してしまう
個人の責任にするのではなく
社会の仕組みや私たちの根本的な
考え方を変えていかない限り
敗者復活のない
叩きのめす社会に
なり下がってしまう
能力主義や学歴主義に支えられる
競争社会はもはや
私たちを幸せにはしない
たとえ利害が相反し
理念が違えども
ともに生きる道を模索することが
私たちに残された道であると思う
ここは知恵を絞って
勇気をもって進むことが
大切ではないだろうか
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