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新キャラは二人組で登場する

自分で漫画を描こうとすると気付くのですが、新しいキャラクターを出すときにそのキャラクターをどの様に紹介すれば良いかということに悩むことがあります。
例えば、登場したキャラクターにモノローグで淡々と語らせるという方法もありますが、どうしても説明っぽくなります。

いま適当に作ってみましたが、例えばこんな感じです。

「私は王宮に仕える魔法使いだ。1週間前に王から秘密裏に<主人公>を国外追放する様に命じられた。町人からの目撃情報で東の森まで来たが、まだ<主人公>は見つかっていない。この1週間は、一度も家に戻っていない。家族も心配するだろうし、早く任務を終われせて家に帰りたいものだ」

さて、このモノローグ方式を使わない方法でこの問題を解決しているのが、ドラゴンボールです。

ドラゴンボールのキャラクターは二人組で登場することが多いというふうに思いませんか?

例えば、神様とミスター・ポポ、ベジータとナッパ、人造人間20号と19号、同じく17号と18号、界王神とキビト、バビディとダーブラなど

これは二人のキャラクターが会話することで色々な情報を説明くさくならず、読者に状況を伝えるための工夫です。

以下のシーンはラディッツが地球で敗れ、その状況を通信で別の惑星にいるベジータとナッパが聞いていたというシーンです。

ベジータとナッパ1

ベジータのセリフからベジータがドラゴンボールに興味を示したことが分かります。他にも二人の会話からベジータとナッパのラディッツに対する認識の違いベジータとナッパの力関係も分かります。

上に例で出したモノローグも、語っていた人物に部下を追加して、二人のキャラクターの対話形式にするとこんな風になります。

魔法使いの男(以下、先輩):今日で何日目だ
男の部下(以下、部下):今日でちょうど一週間です
先輩:普段、王宮勤めだから、森での野宿は堪えるな
部下:そうですね… しかし、王はなぜ<主人公>を国外追放に?
先輩:それは我々、魔法使いが知る必要のないことだ…
部下:そうですね
先輩:それより町人の目撃情報というのは信憑性はあるのか?
部下:複数の人物からの証言なので、おそらく間違いないかと
先輩:そうか…
部下:早くこの任務が終わるといいですね
先輩:ああ、家で待つ妻と娘も心配しているかも知れん

いかがでしょう?
冷静に考えたらなんでこのタイミングで始めて疑問を持ったのか?など不自然な部分はありますが、モノローグで語られるより、自然に感じないでしょうか?
あとは少しこの男のマジメな性格など人となりが垣間見れるようになりました。

物語を作っていて、説明っぽくなりすぎると感じたときは、もう一人キャラクターを登場させて会話形式で説明する方法も検討してみてはどうでしょう。


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