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好きなことだけでは世の中回らないからこそ

うちには3人の子供がいます。一番下の子はまだ1歳3ヶ月でおむつです。真ん中の子も3歳ですが、まだおむつです。
なので日常的に頻繁におむつ替えが発生します。

夫婦だと普段、特に平日は育休中の妻がおむつを替えてくれています。また、「一時保育」といって月に何度か保育園に預かってもらえる日やベビーシッターをお願いしたときは保育士さんやシッターさんに替えてもらうことになります。平日の朝夕や休日などは僕も替えることがありますが、全体の回数からすると10分の1くらいでしょうか。

僕はおむつ替えが好きではありません。

もう3人目だし、10分の1とはいえ毎日のことなのでさすがに慣れたものではありますが、うんちが緩かったり子供が暴れたりするときは本当に大変です。
とはいえ、おむつ替えが好きという人はあまりいないと思うので、大体の人がやらざるを得ないからやっています。

「Think clearly」(ロルフ・ドベリー著)という「よりよい人生を送るための思考法」について書かれた本があります。この本の中に「解決よりも予防をしよう」という章があります。その中にこのような一節があります。

ターンアラウンド・マネージャー(経営破綻しかけた企業の事業再生・企業再建を請け負うスペシャリスト)の活躍ほど、経済メディアにもてはやされるものはない。(中略)
もっと高く評価されるべきなのは、企業再生が必要な状況に陥ることを未然に防いているマーネジャーのほうだろう。(中略)
そんなふうに、私たちは「目につきやすい」業績をあげた軍の高官や、政治家や、救急外科医や、セラピストの役割を過大評価し、社会や個人が大きな問題に巻き込まれるのを未然に防いだ人たちの役割を過小評価している。

おむつ替えもこの「社会や個人が大きな問題に巻き込まれるのを未然に防いだ人たちの役割」のうちのとても小さな一つです。
家のことで言えば、食事の準備や後片付けから、掃除、洗濯、子供に関わる様々なことが当てはまります。

これらのことはほんの一部の人しか目にしない、もしくは誰も見ていないところで行われます。なので誰からも評価も称賛もされません。しかし、誰かがやらないといけないことです。

じゃあここで誰か褒めてよとなると実際は誰も見てないので褒めてくれるわけもなく、余計に苦しみます。
それよりは自分がちゃんと大切なことをやっているんだと自覚することだと思います。そうすることで変に苦しまずに済みます。

あとは、そういう人たちは世の中にはいっぱいいて社会は回っている!という感覚が必要なのではないでしょうか。

好きなことだけをして生きていこう!といったテーマの本はよく見かけますし、私も興味があるのでよく読みますが、少なくともおむつ替えが好きな人はかなり希少だと思います。

コロナウィルスで今、世界は大変な状況になっているように感じますが、個人としては自分のするべきこと、誰にも気づかれないところでしている大切なことをこれまでと同じ様に一生懸命していくことが大事なのではないでしょうか。

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