【OW2】アナの立ち回りの話:スコープ覗きっぱなし・無駄な移動はやめようね!
私は主に基本的なマクロっぽい事柄の記事を書いてることが多いんですが、これはヒーロー個別についての記事。
あんまりレートの高くないアナプレイヤー向けの記事です。
アナはとても強いです。汎用性もあります。キャリー能力が高く試合への影響力も大きいです。ちゃんと使えれば勝てるしレートも上がるでしょう。
ということは、勝てない・レートが上がらないのはプレイヤーに何か問題があるはずです。
(いや、それは全ヒーローそうなんだけど。)
私自身はアナをほとんどやらないんですが、だからこそ味方や相手のアナのマズいプレイはよく見えるんで、そういうのを紹介します。反面教師にしてください。
主に「射撃」「ポジション」「アビリティ」の3点です。
○要点
・アナは機動力もなく死にやすいので、ポジションと移動がとても重要です。
・そのために、スコープを覗きっぱなしで射撃に夢中になっていては駄目です。
・的確な射撃やアビリティのための立ち回りができているか反省してみましょう。
○射撃
・エイムぢから
エイム力は非常に重要です。遠距離からでも味方をヒールし、相手にダメージを与えることができます。1発70ダメージ/ヒールです(シーズン6)。とても強いですね。
とても強いので、正確に射撃して当てなければなりません。味方のベタ足系タンクをヒールするだけならアナである意味がありません。
遠距離の味方や相手に正確に射撃することがアナの強みです。エイムが悪いとその強みを十分に発揮できません。
・クイックショット
クイックショットはアナの必須テクニックです。撃つ前に一瞬だけスコープを覗きます。
通常はスコープを覗かずに腰撃ちし、遠距離に射撃するときにクイックショットを使用します。
朔メ氏の動画が参考になります。
朔メ氏は動画の概要欄にて、「これが使えないとアナ厳しいまであります」と書いています。私もそう思います。
スコープを覗いていると、動画にもある通り「視界が狭くなる」「移動が遅くなる」というデメリットがあります。
アナは敵に狙われやすく、機動力もないので一旦遅れると味方についていけなくなります。
それらはアナにとっては致命的なので、それを避けるためにも「スコープ覗きっぱなし」は極力減らすべきです。
・視界狭窄
スコープを覗いた状態だと視界が非常に狭くなります。
アナがスコープを覗きっぱなしかどうかは、相手から見てもわかります。
私がタンク(特にウィンストン)をやってるとき、スコープ覗きっぱなしの相手のアナは非常に戦いやすいです。
相手がこっちに気づいていないとわかるので、ダイブしても空中で寝かされる心配もないので、バリアを早めに使うこともなく楽に戦えます。
ウィンストンが見えていないと、ジャンプして着地+パンチのバーストダメージを入れられてからダイブされたことに気づき、慌ててスリープや阻害瓶を使うことになります。そういうプレイヤーはだいたいスリープも外します。
ウィンストンはボールのように背後・死角から襲ってくるわけでもないため、行動を把握するのは難しくなく、熟練のアナならば余裕を持って相手のダイブやバリアを見てから、落ち着いてスリープを当てて寝かせてきます。
実戦での良くない例。上で例に挙げたのと同じような状況になってしまっているプレイヤー。
・速度低下
以下の項目にも書きますが、アナはポジション・移動が非常に難しいヒーローです。
移動系アビリティを持たず、相手に狙われてから逃げるのは難しく、味方に付いていき適切なポジションにいなければなりません。
スコープを覗きっぱなしでいると、移動速度は低下するうえ、上記のように視界も悪くなるため、味方の動きも把握しにくくなります。
スコープを覗くのは最小限に留めておかないと、的確に移動できるようになりません。
上に紹介した朔メ氏の動画の実戦でも、ほとんどは腰撃ちやクイックショットで、スコープを覗いたまま連続して射撃するシーンのほうが少ないです。
それにより視野は広がり、味方に合わせて適切に移動することができています。
「パライソという入り組んだマップ+ボール・ゲンジ・ルシオという機動力の高い味方」という難しい状況下においても、スコープを除くのを最小限に留めることにより、視界・移動ともに良好で的確に立ち回れています。
アナをプレイされる方は、自身のリプレイを見直す際に、どれほどスコープを覗きっぱなしになっているかを確認してみてもいいかもしれません。
上手いプレイヤーは覗いたまま連続で射撃することはほとんどなく、通常の射撃やクイックショットの10分の1程度だと思います。正確な数字はもちろんわかりませんが。
流石に10分の1ってことはないか。
・練習
通常のエイム練習やクイックショットの練習はもちろん重要ですが、スコープの覗きっぱなしが癖になっていて、上達のために練習したいというのならば、思い切ってスコープのキーバインドをなくしてもいいかもしれません。
もちろんそうするのが強いというわけではなく、立ち回りを意識する練習の一環として。
スポーツなんかでも、弱点の改善のために色々と制限して練習することがありますね。
重要なことなので繰り返しますが、クイックショットは重要で、『これが使えないとアナ厳しいまであります』。スコープ覗きっぱなしは良くないです。
○ポジション・移動
アナで最も難しいのはコレだと思います。非常に重要です。
敵に狙われやすいためポジショニングが悪いとすぐにやられてしまい、かといって引きこもっていては戦闘への影響力が少なくなってしまいます。
機動力もないため、味方や相手の動きに合わせて的確に移動するように心がけておかなければなりません。
・ポジショニング
そもそものポジショニングは非常に重要です。機動力がないため、ウェーブが始まる前からいいポジションで準備しておき、戦局にあわせた行動ができるようにしておかなければなりません。
「道のど真ん中で射撃に夢中になっている」というのは論外です。高台や遮蔽物を有効活用できる位置にいましょう。
また、「死にたくないのでずっと後ろにいる」というのもダメです。自分が死なないだけで、味方は死に相手は死にません。
そこらへんは過去の記事も参照していただければ。
参考動画:ML7
ミッドタウンの試合に時間指定してあります。
(ポジションだけでなく、どこに自分のリソースを注ぐのかという判断も的確です。
スコープ覗きっぱなしで視野が広いとそのような判断もできませんね。)
「マップ構造としての後ろ」に引きこもるのではなく、有利な位置から的確に射撃を続けます。
敵が攻めてきてD.vaのメックが剥がれたとしても逃げ出しません。そのまま戦い続けて影響力を出し続け、戦局を跳ね返しています。
もちろんずっとこの位置にいるわけでなはく、戦局が進めば別の位置に移動しています。
ポジショニングに共通した正解はありません。
マップ・味方・相手によって、そして交戦の状況によって適切なポジショニングは異なります。非常に難しいです。
ただし、「死なないように後ろに引きこもる」というのは正解でない場合が多くあります。
もちろんアナが前線で戦って死んでいてはダメなんですが、状況をよく考えなければなりません。常に遠くだから安全というわけではありません。
決して、前に出てインファイトしろと言いたいわけではありません。
「サポートはヒールばかりしていてはダメで、相手にプレッシャーを与えなければならない」んですが、なんだかんだで自分が生存して味方を十分にヒールするのが最も重要な仕事です。
そのためには、距離を取って逃げ続けるだけが正解だというわけではありません。
上の画像のように、ウィンストン相手だと味方から離れた中途半端な位置にいてはダイブ・分断されますし、味方からのカバーは届かず、スリープで寝かせても倒しきれません。
自分の仕事を最大限に遂行できるようなポジションにいましょう。それが「マップ構造としての後ろ」でない場合は多くあります。
もちろん画一的な正解はなく、状況次第なので非常に難しいです。
・移動・連動
そもそものポジショニングだけでなく、状況・戦局に応じて的確に移動していかなければなりません。
そのために、上の項目で書いたように「スコープを覗きっぱなし」ではいけませんね。
視野が狭くなると戦局の把握がしにくくなり、移動も遅くなります。
参考動画:
さっきと同じ動画ですが、釜山の試合に時間指定してあります。
(先の動画を再生してたらその位置からになるかもしれません。11分25秒ぐらいからです。)
味方と相手のタンクとの距離を把握し、適切に移動していっています。
特に一番下の三枚目に注目。「タンクが下がったら自分も下がる」だけでなく、「タンクが前に出たら自分も前に出る」のが重要です。
味方との距離感を維持したまま交戦することにより、絶えずヒール等の影響力を与え続けることができています。
これがもし後ろの方で動かずにずっと撃っているだけだと、味方や相手が動いて遮蔽のカゲになってしまうと射線が通らなくなり、ヒールもダメージもできません。
そして、もちろんこの場面でもほとんど腰撃ちやクイックショットしかしていません。
それにより視野を広く持ち、適切に移動することができています。
過去の記事でも何度も紹介しているキール01氏の動画。時間指定してあります。
味方が前に行くときは自分も前に行くことで、ヒールも阻害瓶もスリープダーツも活用できます。
特に味方がウィンストン・ゲンジ・ソンブラ・ルシオという機動力が高い構成なため、スコープを覗いて射撃するのに必死になっていては連動できません。
もしこのシーンで後ろで射撃を続けていたら、相手のトレーサーに殺されていたでしょう。
自分は死なずに味方をヒールし影響を与え続けるために、味方との距離感を保って連動しています。
「味方が前に出過ぎて・射線が通らないところへ行ってしまってヒールができない」というサポートプレイヤーの人も多くいると思います。
味方が悪い場合ももちろん多くあるでしょうが、前に出る味方についていけていないのはサポートの立ち回りが悪い場合も少なくないです。
繰り返しているとおり、後ろでずっとスコープを覗いて撃ち続けるのがアナの役目ではありません。
味方と連動して動き、常に仕事ができるようにしましょう。
繰り返しますが、前に出て攻撃的にプレイしろというわけではなく、味方に対して十分な仕事をするために、適切な位置へポジショニングすることが大切です。
もちろん後ろから撃ち続けているだけで十分に仕事ができる状況もありますが。
実践での例:コロッセオ開幕。
このゲームは、みんな遮蔽物に隠れながら戦うんです。だだっ広い正面で撃ち合いをするわけではありません。
その位置に射線を通せる位置へ移動しなければなりません。
「味方が射線の切れるところまで行ってしまう」というサポートのプレイヤーもいますが、このゲームはサポートの射線を通すのが目的ではありません。
味方が戦っているところへ様々なサポートするのが、サポートというロールの役割です。
「ルシオ+ジャンカークイーンで一気に詰められて死んでしまう」というような状況でない限り、「後ろ」はいいポジションではない場合が非常に多くあります。
味方に影響力を与えられるポジションにいる必要があり、敵が来たなら隠れればいいし、上の図のように味方のカバーが来やすい位置ならむしろ襲われたほうがいいです。
よっぽど強力な一瞬のフォーカスとかでもない限り、瓶もあるし一瞬で即死なんてしないんだから。
たとえばこういう状況なら、味方の射線・カバーがこないところまで行ってしまうタンクはアホです。これはタンクが悪いです。
しかし、ペイロードやロボットを押す・止めるために前進しなければならない状況では、前に出る味方と連動してアナも前に出なければ前線に影響力を出すことができなくなります。
後ろの方で必死にスコープを覗いて撃ち続けるのではなく、有効な位置へのポジショニングを優先させましょう。
参考:とある方の試合
ペイロードと味方の前線は進んでいるのに、後ろの方で味方への回復や相手のアッシュへの射撃に夢中になっていました。
味方の前線、交戦が起きている場所へ影響力を出せるようなポジションへ移動できたのが約20秒後でした。
射撃に夢中になるのではなく、適切な位置へポジショニングすることを優先するべきだったでしょう。
・交戦地点への影響
どのヒーローでもなんですが、「どの地点へ影響を与えるか、リソースを注ぎ込むか」というのは非常に重要です。
味方のベタ足タンクを後ろから撃っていても仕方がありません。今の味方の位置へヒールするだけではなく、今から味方が戦う位置・リソースを注ぎ込む位置へ、自分もリソースを注ぎ込めるような立ち回り・ポジション・状況把握が必要です。
簡単に言えば、味方や相手の動きと連動しましょうと。そういうことです。
実戦での例。味方のアナ。暗くて見づらいかも。
定点で撃つだけでなく、交戦状況に合わせて自分もその地点へリソースを注ぎ込めるようなポジションへ移動するべきです。
アナの遠距離射撃や阻害瓶は、味方集団へのヒールではなく、その味方がリソースを注ぎ込んでいる相手へ影響を与えることができる性能をしています。
詳しくは以下の記事で。
・射撃と移動の総合
ベタ足タンクを撃つのに覗いているようじゃダメです。調整で腰撃ち弾の当たり判定が大きくなりましたね。有効活用しましょう。
上に挙げた3つの動画でも、スコープを覗いてタンクを必死にヒールしているシーンはほとんどありません。適切な位置に移動し、腰撃ちでタンクをヒールしています。
タンクを覗いて撃つというのは、エイムだけでなくポジショニングにも問題がある場合が少なくありません。
もちろん場合によります。防衛側で敵を待ち構えておくような状況では、簡単に倒されないように遠くにいる場合も多いです。
いずれにせよ状況に合わせた行動が必要であり、状況に合わせるためには視野を広く持ち適切に移動しなければならず、そのためにはスコープを覗きっぱなしで射撃に夢中になっていてはいけません。
・無意識のバックステップ
アナのポジショニングと適切な移動は難しいですし、構成・マップ・状況によっての正解は異なり、「とりあえずこうしとけばいい」というようなものはないでしょう。
移動やポジショニングについて、「明確な目的意識」があり、それを間違えてしまうのは仕方ないですし、もしかすると正解はないかもしれません。
しかし、なかなかレートが上がらないアナのプレイヤーに見直してほしいのは、「無意識のバックステップ」です。
「明確に意識して後ろに下がった」わけでも、「敵に撃たれたから遮蔽に隠れた」わけでもない、「無意識に下がって/隠れてしまっている」ような移動・ポジショニングをしてしまっているように見えるアナのプレイヤーが少なくありません。
プレイヤーに聞いたわけではないのでわかりませんが、無意識に下がっちゃってると思います。
敵は来てませんよ!攻撃を食らってもいませんよ!
ここから元の位置に戻るのに2秒ぐらい歩かなければなりません。味方が集団戦をしているのに、自分は前線へ射線が通せない位置まで下がってしまっています。
敵は来てませんよ!スナイパーもいませんよ!ダメージを受けてもいませんよ!
おそらく無意識だと思います。タンクにヒールが通らなくなり死にます。
これ別に低レートの試合じゃないんですよ。悲しいことに。
ここまで書いたように、アナはポジションと移動が非常に重要なヒーローです。
極端に言えば、前後左右の移動、WASDキーの入力ひとつひとつに意味があるべきです。
タンクを始めとした多くのヒーローは、アビリティを無駄遣いしてはいけません。
防御系アビリティのキーを無駄に押下してしまうと、そのせいで自分や味方が死にます。
それと同様に、アナは移動キーの押し間違い・無駄な押下により、自分や味方が死にます。
集団戦が起こって、その特定の状況においてのポジショニングや移動をどうするか、『前に出て積極的に瓶を投げに行くのか、後ろに退いて安全にヒールを続けるのか』のような選択は、明確な意志を持っての行動であり、反省のしようもあるんですが、こういう「無意識のバックステップ」は無意識であるがゆえに、反省もできません。
例に挙げたプレイヤーたちも、自分がこういう動きをしているという意識はないと思います。
レートが上がらない・上手くいかないというアナのプレイヤーは、無意識のバックステップをしていないか、リプレイをぜひ見直してください。
無意識にそうなってしまっているのだとしたら、いくらこういう記事や解説動画を見ても改善できませんし、意識的にプレイを見直さないと絶対に反省できません。
○対ダイブ・フランカー
アナは狙われやすく、ダイブ・フランカーに弱いですね。
んで、絶対に意識してほしいことがあります。
アナは、ダイブ・フランカーからは逃げられません!!!
ジャンプ台やエレベータでもない限り絶対に無理です。相手の方が機動力が高いんだから。
アナは全ヒーローでも屈指の機動力のなさです。キックがあるゼニヤッタのほうがマシです。
こちらの記事も参照していただければ。「マップ構造としての後ろ」に逃げて死ぬぐらいなら、前に出て瓶投げて死んだほうがマシです。
アナにとって対ダイブ・フランカーは生存のために重要なポイントです。対策を考えておきましょう。
1.襲われにくいポジション
おそらく最も重要です。
味方と相手の構成・ヒーロー・マップ・状況を確認して、そもそもどのポジションにいればいいか考えましょう。
相手が『ルシオ+ジャンカークイーンorラマットラ』のように一瞬で距離を詰めて殺しにくる構成なら距離を取ったほうがいいですが、『ボール+トレーサー』のようなフランカーコンビだと、中途半端に後ろにいる意味がありません。
・味方の近く
単純ですが非常に有効です。対ダイブに強い味方の近くにいましょう。
ウィンストンはラインハルトとリーパーがいるところには飛びません。
もちろん状況に合わせて的確な位置取りをしなければならないんですが、重要なのは味方と相手の状況を把握することです。
「射撃に夢中になっていて、気づいたらダイブされていた」では遅いです。
相手がダイブ・フランカー系のときは、味方に常にカバーされやすいような立ち回りを心がけましょう。
・遠く
襲われにくい位置のひとつとして、「とても遠く」があります。エスコートやハイブリッドのゴール地点が交戦位置の場合、アナは遠くから直線的に射線が通せるため、とても遠くに離れていてもいいでしょう。
戦局的に、「タンクが目の前のペイロードから離れてアナを狙いに行く」のは難しい状況でしょう。
ただし、これは遠距離から射線を通せる状況に限ります。
上にも例で挙げたように、キングスロウ第二のような曲がりくねったマップでは、味方が侵攻していったら自分も付いていかなければならず、そのためにはあまり遠距離にいるわけにはいきません。
・遮蔽
こちらもマップ構造や交戦位置によりますが、ダイブされにくい位置・カバーされやすいような位置にいることが有効な場合は多いでしょう。
『道の真ん中の中途半端な後ろのほう』というのは一番のカモです。
2.寝かせる
アナを上手くなりたいのなら、スリープダーツの有効活用は必須です。
トレーサーやゲンジならともかく、ウィンストンやボールは寝かせましょう。
ウィンストンはちゃんと見えているなら空中で寝かせてもいいし、単独ダイブならすぐには殺されないので、落ち着いてバリアを見てから寝かせに行っても大丈夫です。
ボールはタックルやパイルされているときよりは、相手が撃ち始めた瞬間を狙うほうが簡単でしょう。
いずれにせよ、相手の動きを把握することが重要です。
ボール+ソンブラに急襲されたならともかく、普通に飛んでくるウィストンが視界に捉えられていないのはマズいです。
また、上記のように遮蔽を上手く利用しているのならば、襲ってくる方向はほとんど絞られるので、寝かせるのも簡単です。引き付けて撃つだけです。
重要なのは、「寝かせてどうするか」です。数秒後には起きます。
味方の近くにいればすぐにフォーカスして倒せますが、味方と遠いと寝かせてもあまり意味がないかもしれません。
それらも含めて、そもそものポジションに気をつけましょう。
※これは味方の構成・相手の構成・マップ状況にもよります。だからアナは難しいんですよ。
3.襲われる
「自分が襲われている間に前を潰してくれ」作戦。二人に襲われたなら前線は4vs3です。
ウィンストン+トレーサーとかで襲ってくるなら、相手の前線はダメージ1人+サポート2人です。こちらのタンク+ダメージ2人+サポート1人で勝てます。
ただ、野良のマッチでは連携が厳しいでしょう。VCやチャットで戦術を共有できているならできるかもしれません。
また、ダイブ系の戦術は相手の準備ができる直前ぐらいに先仕掛けしてダイブしたり、襲ってきたところにカウンターでダイブしたりすることもあるので、都合よく4vs3になってくれないかもしれません。難しい。
4.ヒーロー変える
このゲームって試合中にヒーローを変えられるんですよ。
知ってました?私は知ってますよ!
いや、マジで。アナは汎用性は高いですが万能ではありません。
自分は頑張ってるつもりでも、相手や味方の構成的に活躍しにくい場面はいくらでもあります。
アナは特にダイブ相手にはキツイので、素直に変えたらいいと思いますよ。
○アビリティ
阻害瓶・スリープダーツともに非常に強力で、アビリティひとつで戦局を逆転できるポテンシャルを持っています。
しかし、もちろん有効活用できなければ意味がありません。
・阻害瓶
まず第一に、できるだけ相手に投げましょう。自分や味方に使ってはいけないわけではありませんが、相手の回復を阻害するほうが戦局に対して大きな影響がある場合が多くあります。
私もタンクをやっていて、相手にアナがいるのに阻害を全然食らわない試合は非常に楽です。
しかし、前に出たいタイミングや防御系アビリティを使った後に阻害を食らってしまっては終わりです。「阻害強すぎこんなん無理やん」てよく言います。
どこでどのように阻害瓶を使うかは非常に難しい判断になります。自分では敵集団に上手く入れたと思っても、味方がそれに乗じて攻撃できなければ意味はありません。
それは自分の瓶のタイミングや対象が悪い場合もありますし、味方が合わせられていない場合もあります。
単純な連携だけでなく、そもそもの構成の問題の場合もあるので、特に野良のマッチでの阻害瓶の有用性を判断・反省するのは難しいです。
・スリープダーツ
当てましょう。冗談ではなく、当たらないんだったらアビリティを持っていないのと同じです。
もちろん外れてしまうのは仕方がありません。ただし、以下に書くように目的意識を持っておくのは非常に重要です。
目的意識がなく、雑に無駄撃ちしてしまうのはよくありません。スリープはほとんどのアビリティやアルティメットを止める力があります。
スリープを無駄遣いすると、そこに乗じて攻められてしまいます。
・意識
阻害瓶もスリープダーツも強力なアビリティですが、的確に使用するのは非常に難しく、毎回上手くいくわけではありません。
しかし重要なのは、「どこでどう使うのか、それによって何が起こるのか、実際に何が起こったのか」という意識を持つことだと思います。
マップ・味方の構成・相手の構成により、阻害瓶をどこでどのように使えば戦局に対して大きな影響を与えることができるのか。
どういう状況でどの相手に対してスリープダーツを使用すればいいのか、それに対してどういう準備をしておけばいいのか。
そういうことを考える意識を持っておくことは非常に重要だと思います。
それは交戦中だけでなく、ウェーブが始まる前から考えておき、後からリプレイを見返して反省するときでもです。
ポジションと同じく、アビリティの使い方にも画一的な正解があるわけではありません。
だからこそ、どこでどう使うのが有効かを考えることにより、アビリティの使い方だけでなく、他のヒーローや戦術、すなわちOW全体への理解度を上げることに繋がっていくかもしれません。
「自分は頑張ってアビリティ当ててるのに勝てない!」では、なかなか成長できません。
・ナノブースト
無理に味方のULTと合わせなくてもいいです。ゲンジとか。
相手に圧力をかけたい場面で積極的に使っていいと思います。交戦中にライフが減ったタンクに使うと即時回復+強化で非常に強力です。
味方を待って出し渋ってULTの回転が悪くなる方が痛いです。
これも味方や相手のヒーローや状況次第で、画一的な正解は無いでしょう。
・視野とポジション
これらのアビリティを有効活用するためにも、視野を広く保ち、適切な位置にポジショニングしておかなければなりません。
それはどのヒーローでも同じですが、アナは特に気をつけておかなければ視野は狭くなるし、近すぎると敵に襲われるし、逆に遠すぎるとアビリティを有効活用できません。
難しいですね。
◯刺さらない状況
アナは汎用性が高く様々な状況で有用ですが、決して万能ではありません。
アナがあまり適さないような状況というのもたくさんあります。
・下手
これを言ったら終わりなんですが、下手だとキツイです。アナは下手だと特にパフォーマンスが落ちるヒーローだと思います。
それが、この記事でさんざん書いたことです。
テキトーに撃つだけじゃ有効な射撃はできないし、機動力がなく自衛アビリティも乏しいので襲われるとかなり死にやすいです。
的確に状況を判断して最適なポジションにいないと味方や相手に影響が出せなくなります。防御・無敵・移動アビリティがないのでごまかしがききません。
ぶっちゃけ上手い人以外は使わないほうがいいと思いますよ。
・構成・マップ等
汎用性は高い方ですが、アナが最適でない構成も多くあります。
味方のウィンストンやD.va、ゲンジなんかが前線に散らばっているならそこに中遠距離からヒールできるアナは有用なんですが、ベタ足系・ラッシュ系ならバティストやモイラ、ルシオのほうが有用な場合も多くあります。
攻撃も回復も射撃が貫通しないので、乱戦になると別の対象に射撃が吸われて回復したい味方に弾が当たらなくなるかもしれません。
相手の構成やマップによっても、狙われやすく仕事をさせてもらえないような状況もあります。味方のカバーがあれば十分活躍できるでしょうが、そうでないならばアナは足を引っ張りかねません。
・味方の問題
自分がちゃんとアナとしてプレイングしようとしていても、味方の問題で活躍できなくなるような状況もあります。
特にレートがあまり高くないようなマッチだと、たとえば「タンクが射線の切れるところで戦ってしまう」ということがあるかもしれません。
それは味方が悪いかもしれませんが、そのままでは負けてしまいます。
自分が適切なポジションにいたとしても味方にヒールが通らないのならば、自分がそれに合わせたような行動をしなければならない場面もあるでしょう。
そういう状況なら、バティストの範囲ヒールや大ジャンプ、イモータリティフィールドを活用すれば解決するかもしれませんし、モイラで一緒に戦ったり、キリコで別アングルから撃ちながら危なくなったらテレポ+鈴というような行動の方がいいかもしれません。
あるいは、アナの特徴・強みが最大限に発揮できるような構成は、割とレベルの高いものだと言えると思います。
ウィンストンやトレーサーが活躍し、相手のダイブ・フランカーからは味方のブリギッテが守ってくれるというような試合は、結構レベルが高いものだと思います。
そういう場面だとアナは大活躍できますが、あまりレートの高くない野良のマッチだと、なかなかそういう試合にはならないでしょう。
「ベタ足タンク+射撃系ダメージ二人+キリコorマーシー」のような構成は、あまりレートの高くない野良マッチだとよくあると思います。
そういう状況だと、アナの強みを最大限発揮できないかもしれません。普通に射撃したり回復したりするだけならバティストのほうが有用なことも少なくありませんし、モイラで前線で戦ったり、ブリギッテで防御力を高めたほうがいい場合もあります。
野良であまり連携が良くなく、味方からのカバーも期待できないならば、アナはウィンストンやトレーサーに襲われて分断されると一瞬で仕事ができなくなります。
OW1のころの話なんですが、上でも動画を挙げた野良トッププレイヤーのML7が、「どのヒーローがレートを上げやすいか」という動画を投稿していました。
この記事の主旨とは外れるので詳細は割愛しますが、レート上げやすいのは「エイムいいならゼニヤッタかバティスト、エイム悪いならモイラかバティスト」だそうです。
その動画の中で、彼が新規アカウントを作ってグランドマスターに到達するのにかかった試合数を比較していました。
GMになるまでのマッチにおいて、ML7ほどのトッププレイヤーがプラチナ~マスターでスマーフしていたとしても、アナとモイラではGMに到達する試合数は同じでした。
それほど高くないレートならば、アナで味方をサポートするのとモイラでダメージ・ヒール・キルを量産するのが同じぐらいの価値になっていたわけです。
※もちろんこれはスマーフしているだけだし、高レートの試合でもアナとモイラが同程度の影響力だと言いたいわけではありません。
OW2になってからは、クリティカルな阻害やスリープの重要性はOW1よりも上がっているでしょう。1タンクだし。
本人が上手くても、味方次第ではモイラと同程度だという例の一つとして。
・バティストとの使い分け
もちろんすべてのヒーローを使いこなせたほうがいいんですが、なかなか難しいでしょう。
アナをメインでやることはもちろんいいんですが、ゼニヤッタの攻撃的な立ち回りやモイラやブリギッテによるインファイトもできれば学んだほうがいいですし、少なくともバティストとの使い分けはできたほうがいいと思います。
上の「アビリティ」の項目でも書きましたが、阻害瓶が上手く機能しないような状況・構成はいくらでもあります。
阻害瓶が当たっても、それに乗じて攻め込んでウェーブの勝利に繋がらないのだったら効果は薄いです。
レベルの高い試合で、タイミングとフォーカスを合わせて一気に攻撃するような戦術には阻害瓶は非常に有用ですが、あまりレートが高くなく、中半端なポークっぽい何かでバラバラに戦いが起こるようなマッチならば、アナよりもバティストのほうが有用かもしれません。
アナOTPで無いのならば、少なくともバティストは選択肢に入れておきたいですね。
補:タンクをやろう
アナのポジション・移動、そしてアビリティの使い方は、タンクをやると上手くなるかもしれません。
自分がタンクをやることにより、味方としてアナはどこにいるべきなのかがわかり、相手のアナと対峙することでどういうポジションや立ち回りが弱点なのかもわかります。
アビリティの使い方もです。自分がどのように阻害瓶やスリープを食らうと困るのか。
タンクとしては多少は食らっても問題ない場面も多くありますし、致命的になる場面もあります。そういうのを身をもって体感することができます。
自身がタンクをやることで相手のタンクの動きも良く見え、スリープダーツのタイミングも理解できるようになるかもしれません。
ラマットラのネメシスフォームのCT管理やラインハルトのアースシャター、JQのランペイジを撃ちそうなタイミングもわかってくると思います。
もちろん実際に毎回成功するわけではありませんが、それらのULTを止めることが出来るようになるかもしれません。
というかそれはアナ以外でも、他のサポートやダメージロールでもですね。
みんなタンクやろうね!
○反省と成長
アナは強力ですが、非常に難しいヒーローです。しかし、反省や成長が難しいヒーローでは無いと思います。
この記事に書いたように、「ずっとスコープを覗いて撃っていないか」「道のど真ん中で撃ってないか」「味方のポジションは見えているか」「味方の移動に合わせて自分も連動できているか」「阻害瓶によって試合に影響を与えることができているか」「スリープダーツを無駄遣いしていないか」「ナノブーストを抱え落ちしていないか」というようなことは、リプレイを見るだけでも客観的に判断することができ、反省することができます。
(※「行動」が的確かは見ればわかるんですが、「思考」が的確かは後からリプレイを見直すだけでは判断できない場合があります。OWにはもちろんどちらも必要ですが、上記のような「行動」の反省はアナにとって重要で、反省はしやすい方だと思います。
その話は長くなるんで割愛。記事にすることはたぶんないですが。)
○まとめ
・エイム力は非常に重要。遠くにいる小物にしっかり当てましょう。
・スコープ覗きっぱなしは絶対にダメです。視野を広く。
・ポジションに気をつけ、味方に合わせて適切に移動しましょう。ほとんどの状況で固定砲台なのは良くない。
・アビリティは非常に強力なので、どう使えばいいかを考えておきましょう。
→これらはリプレイを見るだけでも反省しやすいです。
色々書きましたが、最も重要なのはポジショニングと移動だと思います。
味方をヒールするのも相手にプレッシャーを与えるのも、そしてリスクを最小化するのも、アナの場合はポジショニングが命綱です。
そのために、視野を広く保ちましょう。
アナって強いんですが、そのぶん非常に難しいです。ポテンシャルを引き出すのにはかなりの力量が要求されるでしょう。
ヒールしかできないアナはあんまり役に立ちません。他のヒーローでいいです。
なんかモイラとかは異常にヘイトを稼いでるみたいですが、ぶっちゃけモイラ以下の仕事しかできていないアナプレイヤーのほうが多いと思いますよ。
できてる人は上手いアナなので、自信を持ってください。
2023/06/24 山下
2023/06/27 『・無意識のバックステップ』を追記
2023/06/29 『○対ダイブ・フランカー』を追記
2023/06/30 『・交戦の予測』を追記
2023/07/15 『◯刺さらない状況』を追記
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