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スタートアップベンチャー最近の資金調達のあれこれ | VCとかエンジェル投資家って最近どう?

不安定な株式市場に経済状況から見えるスタートアップ投資

株式市場の乱高下、為替の変動と経済状況は先が見通せない状況ですね。この先、どうなるのか不安に思っている人もいると思います。
しかし、どのような状況であっても、新規事業というのは、どんどん産まれてきて、資金を必要とするのも現実ですから、本当にいいビジネスモデルのスタートアップベンチャーには、しっかり資金調達して成長してほしい。

2022年のVC投資の状況

シード期のVC投資は、投資回収がかなり先なこともあり、現況の市況にあまり左右されないと、どのVCも言っている。
ただ、いつも懸念点として上がるのは、メガベンチャーになれる可能性があるかどうか云々だ。
ここで、メガベンチャーとは何か、であるが、明確な定義はない。敢えて言うならば、時価総額が500億以上であったり、従業員が500人以上とかが目安になる、という感じだと思う。

2022年上半期のVCによるベンチャー企業の資金調達の状況を見てみると、結果的には、前期までの投資額と変わりありません。

ただ、投資対象の選定の厳格化と一社への投資額が大きくなっています。2022年下半期以降の動向が気になりますが、経済の状況を鑑みると、より投資対象の選定の厳格化が見込まれますね。

VCの投資行動の変化

2022年上半期の国内スタートアップ資金調達額は4160億円で、上半期の段階で昨年1年間の50.6%に到達し、昨年以上の勢いを示す。
一方で、調達社数は1,058社と昨年通年の半分に届かなかった。(参照: INITIAL 7/20時点)
こう見ると、広く薄く投資をしていた流れが、狭く厚く投資する流れになっています。また、スタートアップベンチャー投資ファンドの組成は出足が鈍いというレポートもあります。

参照:INITIAL

スタートアップベンチャーが資金調達をするには

当たり前ですが、どのスタートアップベンチャーも資金を必要としていて、なんとかVCやエンジェルから投資を受けたいと思っています。日々、どこどこのスタートアップベンチャーが、何億の投資を受けた、バンザイ、みたいなニュース記事を見たりします。
資金調達に成功しているスタートアップベンチャーは、他のどこが違うのでしょうか。
経営陣がピカピカの学歴と経歴で、実績のある分野で起業しているからか、市場規模と市場成長性を的確に捉え、どんぴしゃのタイミングで起業し、良いVCと出会えたからか、独自の特許やビジネスモデルを持っていて、誰が見ても魅力的なビジネスだから調達できたからか、汗水垂らして、ひたすらVC行脚をして、やっと良いVCに出会えたからか。
たまたま人的ネットワークから、良縁のエンジェル投資家やVCと出会えたからか。
いろいろなパターンと要素があると思います。
正解があるようで、ないのが、資金調達かなと。

めげずにアタックすること

ただ、言えることは、資金調達活動中に、心が折れないことが大切かなと思っています。
何社も何十社もビジネスモデルなどを否定されて、けちょんけちょんに厳しい意見を言われ続けると、人間心が折れるものです。
会ってもくれない、話も聞いてくれない、メールの返信なんてまったくない投資家なんてたくさんいます。彼らも忙しいし、興味と投資対象以外にかまってる暇はないのです。
それはそうですよ、VCもビジネスです、ビジネスでVC投資をやっているので、一部の余裕のあるエンジェル投資家を除けば、投資してリターンがないと、VC自体の業績が上がらず、新規や追加のファンドレイズができずに解散なんてことも起きてます。
なんとしても投資してほしい想いから、相手もビジネスでやっているという点を見逃しがちです。
新卒や転職活動なら、20社、30社に応募するのなんてあたり前ですよね。
断られても、資料の修正点や他のVCなどを紹介してもらうなどして、次がんばるぞ、という姿勢が重要ですね。
中には、100社目でやっと良いVCに出会えたなんて話も聞きます。

そうは言っても、効率的にアタックしたくなる

少しでもコミュニケーションロスを減らすには、まず、投資を受けたいビジネスモデルが、そのVCやエンジェルの投資対象かどうか(シード投資やらないVCにシード案件で話を持ち掛けても無理です。)、ファンドの残存額や年数を調べたり、投資ポートフォリオが見られるのであれば、すでに類似ビジネスや同業他社に投資していないかなどを調べたうえで、アタックが必要ですね。
それでだいぶ、ロスが防げると思います。
また、投資家が集まるベンチャーピッチに参加して、ピッチを打つのも効率がいいですね。何社もピッチを聞いてくれているので、興味のある投資家との接点を持ちやすいです。
東京に限らず、大阪、名古屋、福岡、その他の地方都市でもベンチャーピッチが開催されているので、参加してみてはどうでしょうか。

いろんな意見から最適解を見つける

何社、何十社とVCやエンジェル投資家と話しをしていくと、いろんな意見が飛び出てきます、そうなると、初心を忘れて、それらの意見に左右されがちになってしまいます。
良い意見は取り入れつつも、初心を忘れては元も子もないことになりますので、心を強く持ちたいですね。
決して、楽ではありません。つらいです。正解なんてありません。
でも、やりたいことを実現するために、ここを通らなければいけません。
あと、半歩前へ、前へ。

次のラウンドが待っている

シードラウンドの資金調達に成功したのちは、ひたすら売上を上げて、成果を出すことに全力になりますが、スタートアップベンチャーの状況によっては、またすぐに資金調達に備えて動かないといけない場合もあると思います。
研究開発系は、こういう傾向が強く、常に資金調達活動にも注力しないと、資金ショートする場合もあるかと思います。
3,000万の調達はかなり大変ですが、使うのは、一瞬です。溶けるという表現がありますが、まさにその通りで、金が溶けます。
広告費に使うと、すぐです。
シリーズA、シリーズBと、資金が必要な場合には、まだまだ調達活動が続きます。
そうして、ユニコーンやメガベンチャーが生まれるのですが、そうなるまでには、かなりの艱難辛苦が待ち構えています。
でも、自分のやりたいことやサービスが世の中に認められるのですから、鉄の心でやり遂げたいですね。

資金調達チーム

スタートアップベンチャーが資金調達活動を行うにあたり、どういうチーム構成がいいのか、という点があります。
当然ですが、CEOが必要です。(居ないと無理です、そもそも話になりません。)
次に、IT系のビジネスやそれ以外であっても、今やSEが最低1名以上は必要です。システム開発を外注している場合もあるかと思いますが、そういう場合は、外注を一名とカウントしてしまいます。
次に、CFOや調達系のアドバイザーですが、いるに越したことはありません。
CEOがシード期やシリーズAとかはVC対応できて、こなしてしまえれば、CFOはこの段階では必須ではありません。
上場申請期に入って、CFOを採用するベンチャーも多いですね。
CEOとシステム開発、営業かマーケティングの役員などがいる場合が多いと思います。
外部CFOを活用する手もあります。常勤のCFOはまだ必要ないけど、スポットで業務を行ってほしい場合に良いサービスです。
私、これに対応した外部CFOをしています。

波が行ったり来たりの市場


いい時もあれば、悪いときもある。株価が下がれば、上がるときもある。
ベンチャーの資金調達はいろんなハードルがありますが、やり抜けば、良いご縁が来るものと思います。
何社も断れると、精神的なダメージを受けてしまいます。
資料のダメ出しだったり、ピッチの内容だったり、ボロくそ言われたりもします。
資料を修正してくれと言われ、修正したら、また修正などと、手間がかかったりします。
せっかく修正したのに、次のVCに出したら、また修正してくれと言われたりと負担がすごいです。
ここで、かなりのストレスがかかります。
モチベーション維持がとても重要だと思います。
このあたりをクリアしないと、次のステージが来ないので、がんばりどころです。

上場時の評価(バリュー)は、その時の株式市場の市況次第なので、未来のことは分からないですが、過去を遡ってみると、市況がきびしい時と資金調達バブルの時期があります。バブルの時期に調達できると、評価額は高くなります。
その分、上場時に市況が下がっていると、ダウンバリューになり、上場時の株価を下げざるを得ない状況になります。

VCに集まる案件と投資実績

あるVCの案件ソーティングと投資実績を見てみると、500件の案件を集めて、実際の投資に結び付いたのは、20件前後、ということでした。
VCは国内だけでもかなりの数存在しますが、案件の検討から投資に至るのは、そのくらいの数が平均的なのではないかと思います。
ですので、ご縁がなくても、落ち込むことはなく、数多くのVCにコンタクトして挑戦していくのが重要と言えますね。



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