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ブランド創りとは、想起シーン創り。

ブランド創りとは

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ブランド創りにおいて、大前提としてニーズを満たしたり、クオリティが高いプロダクトやサービスをつくることが最も重要であると思います。

いうなればプロダクトやサービスは骨格です。

まず骨格がしっかりとしていないと全体を保つ事すらできません。それがある程度形になっている前提として、ブランド創りにおいて何が大事かを考えてみました。

ブランドは目に見えないものです。

ブランド創りってなんだろうと考えながらMinimalを日々運営している中で、一つ自分なりに思ったことが、ブランド創りをする上で意識すべきことはシーン創りということです。

例えばコーヒーは朝目覚ましに飲んだり、食後に飲んだりするという消費シーンが想定できます。コーヒーと言う一般名称に対してのシーンがある程度一般化しています。ここに、特定の銘柄や特定のコーヒーブランドが想起されるとそのブランドはシーンを獲得しているいえます。

Minimalはチョコレート屋です。シグニチャーは板チョコレートです。その板チョコレートを通して、新しい消費シーンを創っていく事に日々挑戦しています。

板チョコ食べるのっていつなのか?問題

板チョコレート1

そもそも、日本での板チョコは100円程度で食べれる子供の定番のお菓子です。

じゃあ板チョコはいつ食べると想起されるだろう?と考えた時に、

「お菓子だから3時のおやつか?そもそも大人が食べる?」という大きな問題が・・・事実としては板チョコは大人に消費されているのですが、あまりに身近で低単価のお菓子のイメージが強いので、強烈な消費シーンが想起されにくいのです。

これはビジネスとして考えた時、短期的な売上を上げようと思うと、廉価にしないといけないため、ブランド力がないと単純な価格競争に陥ってしまうというリスクの側面がある一方で、もし高価格帯の板チョコレートの消費シーンを創りだしてその想起No,1を取れれば大きなチャンスとも言えます。

世の中に板チョコを食べるシーンを増やすことがブランド創り

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そう考えるとMinimalがブランドをローンチしてから何をやってきたかと言うとそれは板チョコレートの新しい消費シーン創りに挑戦してきたと言えるのです。

世の中に新しい板チョコレートの食べるシーンが増えていく、それが定着して、その時にミニマルを食べようと思う人がたくさん増えるというプロセスがMinimalと言うブランド創りのプロセスと言えます。

ブランド創りはいかに多くの人に想起されるシーンを創るかという事にかかっているのです。

想起シーン創り事例1:ティファニー

ティファニー+

※出典引用:ティファニー公式オンラインストア Topページ


少し卑近例を出すと、個人的に徹底してやっていると思うのはティファニーです。

あくまで個人的な推測なのですが(笑)、ティファニーは徹底してギフトシーンの想起を獲りに来ていると思います。

あの日常の場面になじまない特徴的なエメラルドグリーンの箱が必ずビジュアルに映り込んでいます。

皆さん、ティファニーというと真っ先にあのエメラルドグリーンの箱を思い浮かべるのではないでしょうか。

敢えてビジュアル内で違和感を持たせて際立たせる事でギフトの想起を徹底的に行っている証だと思います。

ティファニー自体は主にジュエリーを売りにしているブランドです。
エメラルドグリーンの特徴的な色の箱を必ず一緒にビジュアルに入れる事で、特別なシーンで贈るギフトとして想起を獲りにきている

ギフト想起のビジュアルやコミュニケーション戦略を徹底しています。

冷静に考えると、ビジュアルにあの箱は必ずしも必要でない。なぜならティファニーはジュエリーのブランドであり、あくまでジュエリーがプロダクトであるから

しかし、いい意味での違和感と特徴のあるエメラルドグリーンの箱を入れたビジュアルの一貫したコミュニケーションで、恐らく誰しもが一度はティファニーをギフトとして想起した、もしくは贈った経験があるのではないでしょうか

特別な贈り物としてギフト想起を一貫してブランドコミュニケーションとして伝えているし、それはある一定の効果を出していると思います。

ただ、ティファニーとの違いは価格が高価格帯であるために、1年や半年に一度の想起でギフトが取れればペイできるはず。Minimalの場合は高価格と言っても1000円~1500円程度の価格帯であるため、もっと頻度を高める必要があり、より日常やライフスタイルに近い部分での想起をとっていく必要があります。

想起シーン創り事例2:雑誌WIRED

ナラティブと実装

※出典引用:2019.09.13 FRI 08:00 WIRED JP (Web)
ナラティヴの実装/実装のナラティヴ :雑誌『WIRED』日本版VOL.34の発売に際して、編集長から読者の皆さんへ

2018年年の瀬に新装版として復刊した雑誌WIRED。

19年9月号「ナラティヴと実装」号の表紙を見た時にとても驚きました。
真っ白な表紙にエンボス加工の波紋の表紙デザイン

スウェーデンの16歳の環境活動家グレタさんの声がナラティヴとなって世界に波紋のように拡がる様をモチーフにしていると言っているが、情報の更新性や即時性でWebに置き換えられる雑誌不況の時代にここまでお金をかけてメッセージを伝える工夫をするのは中身の情報だけでない価値や想起シーンを狙っていると思った。

とても下世話に言えば、テクスチャーがある事で雑誌をインテリアとして部屋に置きたいというおしゃれ欲をかき立てて、購買を想起させていると思った。

中身の情報の価値とその編集力というのは雑誌の価値の大前提だけど、紙というハードで身体性にも違う価値を置く事で、新たな想起シーンが生まれている。

恐らくは雑誌社側の意図として、テーマをメタに上げ、普遍的にして、アーカイブとしてストックしてもらうことを前提に雑誌を編集するという時代になっている

その前提で考えるとデザインやテクスチャーで物理的に手元に置くインテリアという想起のさせ方はとても理にかなっているし、雑誌の購買の想起シーンとしてハードを逆手にとってWebへの差別化を起こすことできている好例であると思う。

Minimalの想起シーン➀:センスを贈る”Made for you ”ギフト

板チョコ


さて、本題です笑


完全に私見の個人的な経験であるが、Minimalの板チョコレートの楽しみ方として私は次のような想起シーンを提案したい

予期せず目の前の相手が誕生日など祝い事があったと知った時や、重たくなく日頃の御礼を伝えたい時などにMinimalの板チョコは手軽でカジュアルなギフトとしてとても機能すると思う

それは単に「美味しい板チョコ」だけでなく相手のちょっとした特性や個性に応じて、手間をかけず特別な贈り言葉を使えるの魔法の板チョコだと思っている笑

贈る相手1:デザインやアートに関心がある人
 Minimalの板チョコレートはデザイン性のある特徴的な形をしている。おしゃれでデザインやアートに関心がある人にはこの板チョコレート形をぜひ送ってほしい。補足情報としてはこのデザインでグッドデザイン賞ベスト100とさらに100の中から特別賞を受賞している。

贈る言葉:「板チョコのデザインがとても個性的で、絶対好きだと思ってMinimalの板チョコにしました」
贈る相手2:エシカルやクラフトなど、工業製品でない、豊かなライフスタイル好きな人
 Minimalの板チョコレートはカカオ農家さんに100%フェアトレードで対価を支払い、最小限の材料(良質なカカオ豆と甜菜糖由来お砂糖)で造っています。一枚一枚クラフトマンシップをもった職人が手仕事で丁寧に造っているクラフトチョコレートになります。

贈る言葉:「フェアトレードで良質なカカオ豆を仕入れて、職人が手仕事で手作りしているクラフトチョコレートぜひ食べてみて下さい。」

贈る相手3:コーヒー好きな人
仕事や家でコーヒーをたくさん飲む人には、NUTTYをぜひ贈ってほしい。ローストナッツのような風味でアーモンドのような香り、大地のような重厚な味わいが特徴で、コーヒーとの相性が抜群に良い。

贈るの言葉:「コーヒーお好きなのでコーヒーに相性が抜群のチョコレートを選びました。」

贈る相手4:ウィスキーなどお酒が好きな人
 ハードリカーなどのお酒が好きな人に対してはHIGT CACAOをぜひ贈ってもらいたい。重厚で力強いカカオ感がお酒に寄り添い、スパイスのような香りがお酒と調和します。

贈るの言葉:「お酒を良く飲まれると聞いたので、ぜひこの80%のハイカカオのチョコレートと合わせてみて下さい。」
贈る相手5:お祝いなどのタイミングの人
 誕生日や記念日など、ちょっとしたお祝いの際には'Arhuacoをぜひ贈ってもらいたい。'ArhuacoはMinimalのシグニチャーラインである事と、2019年のインターナショナルチョコレートアワードのアジア大会と世界大会で部門別最高賞の金賞を受賞しています。

贈るの言葉:「ヨーロッパの国際品評会で金賞受賞したチョコレートをお祝いで贈ります」


実はMinimalのチョコレートはこうしたストーリーの仕掛けを書き出したらキリがないのだが。

相手の特徴に合わせて少しだけ考えて気の利いた一言と一緒にモノを贈ることができた、それは単なる「ツマラナイものですが・・・」の文脈ではなく、相手にとって特別な「Made for you」の贈り物になります。

私はこれを贈る人の“センス”を手軽に贈れる事だと思います

それを1,000円~1,500円で行えるなら、個人的にはとてもコスパがいいのではないかと思っています。手前味噌な話ですが、事実私自身はちょっとしたカジュアルな手土産や贈り物の際に重宝しています。

Minimalの想起シーン➁:自分のライフスタイルをちょっと幸せに豊かにするチョコレート

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上記の“センス”を贈るというカジュアルなギフトシーンと通じるところですが、それは自分のライフスタイルを豊かにすることにも通じている部分があります。

こんなシーン:朝の目覚めにコーヒー、紅茶、ミルクティーなどと
こんな人に:朝型で、朝から活動的に動く人
 Minimalのチョコレートはすべて世の中でいうビターチョコレートです。70%前後のカカオ濃度があるチョコレートなので、朝の目覚めを促進するのにとてもいいです。香りが高い事が特徴なので、香りが鼻に抜けて心地よく目を覚ましてくれます。ぜひ、朝のコーヒーや紅茶、もしくはミルクと一緒に食べてみて下さい。一欠片で香りが高く十分満足度があります。
こんなシーン:仕事中のオンにもオフにも
こんな人へ:仕事中の集中力を高めたい、仕事の合間のリラックスしたい人

 仕事の集中力を高めたり、切り替えをしたい際には酸味があってすっきりするFRUITY系の板チョコレートやカカオ濃度80%のHIGHCACAOがおススメです。
もちろん仕事の休憩時間中のリラックスや糖分補給にも使えます。
仕事を頑張る人を応援するという新しいシーンを提案したのが、中川政七商店さんとコラボして開発したこちらです。中川政七商店渋谷本店でぜひお試しください!


ブランドとは信用資産の残高

ベイキング


ブランド創りとはそのブランドの想起シーンの種類が貯まっていく事、シーンごとの想起してくれる人が増えていく事です。

それを積み重ねていくと多くの人の中にそのブランドの認識が貯まっていきます。

「朝の目覚めはMinimalのHIGHCACAOだよね」

「お歳暮の時期だからMinimalのチョコレートを買おう」

など日常の中でもしMinimalのチョコレートが多くのシーンで想起されるようになっていったとしたらそれはブランドが形成されるという事です。

ブランドとは信用資産だと思います。

そして、想起シーンが増えていく事はブランドの信用資産の残高が多くなっていくという事です。

ギフトと自家消費を交えて日常生活に中を根差した想起シーンをたくさんとる事ができればブランドの信用資産残高が高まっていきます。

それがブランドを創っていく事だと思います。

新しいシーンをつくる事が新しいブランドを創る事であり人生をちょっとだけ豊かにすること

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最後にもっとも大事な事は、想起シーンを創っていく意味です。

つまりはブランドを創っていく意味です。

それは、Minimalのチョコレートが想起されて消費されるシーンが増えることは、その人にとってちょっとだけ人生が豊かになる瞬間を増やすという事につながるという事です。

これを絶対に外していけない事です。

Minimalのチョコレートを通して少しでも

Good Life , Good Chocolate

になる瞬間を増やしていきたいと切に願います。

※Minimal商品のおすすめ


このnoteをきっかけにぜひMinimalの商品を知って頂ければ幸いです。Minimalが造った板チョコレートが毎月3枚届くサブスクリプションである新サービス「カカオツアー(送料無料)」です。これは僕らが日常の中に新しいMinimalの想起シーンを創っていく大きな挑戦です!このページをみるだけでもMinimalというブランドが要点よくわかりますので、ぜひぜひご覧ください。

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