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100マイル走で確認できたこと ①テーピング
初めましての方もそうでない方もこんにちは。
やま施術院代表の山本と申します。
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先日、地元名古屋で自主開催の100マイルランニングイベント”East Mountain100"を完走しました。完走タイムは31時間2分。
イベントの概要や感想などはどうでもよくて、このnoteでは超長距離を走り続けることで出てくる不調のあれこれに対して何がどうゆう理由で効果があったか、という内容に特化して書きたいと思います。これが本業ですから。
書いていてやや長くなりそうだったので1つづつ書いていきます。
イベントそのものに関してはウェブサイトを、感想に関してはこちらのサイトに書いてみましたのでご興味ある方はご覧ください。
対筋膜性症状のテーピング
運動の痛みや不調でよく使われる『テーピング』
普段の運動ではほとんど貼らないのですが、今回は途中で太ももの裏の筋肉(ハムストリング)の張りが酷くなり使用してみました。
◯症状
ハムストリングの緊張・張り
ランニング動作での違和感が強く、攣りそうな感じがずっとある。特に着地時に強い。
運動経験者なら一度は感じたことがあるハムストリングの緊張。
ちょっと変な動きをしたら攣るか肉離れを起こす予感がある状態。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/38143624/picture_pc_96a54de24e80720eecd4c1a475796068.png?width=1200)
違和感があったのは主に赤丸の部分。外側のハムストリング(大腿二頭筋)と内側のハムストリング(半腱・半膜様筋)の間です。
原因は硬い地面による衝撃と予想以上のスピードで走れていたこと。
短距離走のように走行速度が上がるとハムストリングへの負荷は増えます。加えて踏み固められた道がほとんどだったのでその衝撃も相まって強い緊張を生むことになりました。
違和感が出た時はまだ序盤(40km地点くらい)。さて、どうしたものかととりあえずストレッチをしてみても一時的には緊張が取れるものの走り始めるとやはり違和感が。
そこで持参していた伸縮性テープ(通称:キネシオテープ)を使ってみることにしました。使用したのは当院でも使っているPhiten社のチタンテープ。(トップレベルのX100も使用しています)
※2022年7月現在、当院使用のキネシオテープはニトリートのキネロジEXに変更しています。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/38143904/picture_pc_a32879bdb25f39ca93502f84c4aa5a36.jpg?width=1200)
症状と原因から筋肉実質の問題ではなく、「筋膜」「筋間膜の癒着」と考えました。ここから少しそこの説明。(ここ、大事)
もし、原因が筋肉だけであれば筋膜よりも柔軟性の高い筋肉はストレッチや使用したマッサージ道具『Hyper Volt』で筋繊維がほぐれ、症状が緩和。その後のランニングフォームがよほど崩れていなければ更に緊張を生むことはすぐには起きないはず。
しかし、今回のコースは比較的平坦でずっと走り続けられるような場所。
そして、硬い地面による反発力が強い。
この2点と症状が起きている部位が触診しても筋腹と筋腹の中間あたりで局所的な圧痛等はなかった。これらの原因と症状の結果、上記の「筋膜」「筋間膜の癒着」と考えました。
筋膜は繰り返しの動作で伸長・収縮し、固定される
という性質があります。そのため、日常では姿勢といった長期間に渡る動作などに関与することが多いです。
今回はそれに比べると時間が短いとは言え5、6時間負荷をかけて走り続けているわけですから筋膜の緊張を生む可能性は高いです。
当然、筋膜にも血液が流れており柔軟性や組織の維持に利用されています。
しかし、今回のように負荷が高い動作を数時間繰り返していると筋膜が収縮し、血流が阻害されます。その結果侵害刺激となり痛みや違和感として認知します。
簡単にいうと硬くなったことを知らせるために痛みを感知する
テーピングでは皮膚をその張力で持ち上げることで筋肉を覆うように存在する筋膜に空間を作り、血流を促し柔軟性を再獲得します。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/38144524/picture_pc_7547885abad96db5cc9119ae085b8bdb.png?width=1200)
※画像の真皮と筋肉の間あたりに筋膜があると思ってください。
貼り方は簡単。狙いは『筋膜と皮膚間のたるみ』なのでハムストリングを伸ばした状態で画像のような走行で貼ります。
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/38144622/picture_pc_9c1b19742f8bf1f0214f83bd63baa9c8.jpg)
ハムストリングをストレッチする体勢(前屈)で貼って姿勢を戻すと少しテープにシワができるようになりますがそれでOK。そのシワが皮膚を持ち上げて筋膜の間に血流を流し込みます。
この時はテーピングを貼ってもらうサポートがいなかったので自分で貼りました。
テーピングが抜群に効いた
結果ですが、めちゃめちゃ効きました。
貼ってから数分で走り始めましたが違和感がほぼ消失。その後ゴールまで違和感なく走り切れました。
普段テーピングをバカにしていた自分を殴ってやりたい笑
今回は症状と道具の相性がバッチリ合ったのも合って効果が最大に出ましたがこれが筋肉実質の強い硬結だったらどうだったかはわかりません。(テーピングだけでなくなるコリばかりではない)
とりあえず、筋膜性の症状には効果があるのが実感・実証できたのはとても良かったです。
それ以上に「これでまだイケる!」と前向きになれた精神的な効果も高かったです。
肉体の痛みを軽減すると精神的にも前向きになれる
長年生業としておいてなんですが感動しました。
痛みや違和感がなくなるだけで気持ちが前向きになれるんだな、と。
良い仕事してるなー、自分。
続きはまた。
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やま施術院 山本将也
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