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ゲームチェンジと(あえての)アンラーニング:Xデザイン学校大阪分校公開講座(2019年3月2日)

あっという間に1年って経つもんですね。

今年もこの季節がやってきました。Xデザイン学校大阪分校の公開講座。今回は「ゲームチェンジとサービスデザイン」というのがテーマ。

今回はこんなプログラムで開催されました。

最初に、経験デザイン研究所フェローで、株式会社フィラメントのCXOでもある佐藤啓一郎さんから「企業で活かすUX」と題する講演。

ご自身の前職シャープでの経験をリフレクションされつつ、そこから見えてくるデザインの考え方の変容や、これから重視すべき点などを、柔らかい語り口で説明してくださいました。

語り口は柔らかいですが、視座や切り口は鋭くて、「あぁ、なるほど」と思わされることしきり。続く浅野先生の講演でも紹介されましたが、明治大学の渡邊恵太先生が提唱されたPDU(Platformer / Developer / User)ピラミッドに拠りつつデザイン3.0について説明してくださったところなどは、たまたま先日あるところでエコシステムについて話す機会があったこともあって、肚落ち感が尋常ではありませんでした。

他にも「新たなデザイナーの働き方」「UXデザインの組織をつくる」「これからのUXデザイン」など、詳細は省略に従いますが、ものすごく勉強になりました。これ、もっと多くの人に聴いてほしいなって思います。

そして、休憩を挟んで、浅野先生から「ゲームチェンジとサービスデザイン」。

昨年の折にも書いたのですが、浅野先生の講演は毎回新たな提唱があるので、ほんとにうかうか聴いてたら、えらいことになります。


今回もやはりそうで、一昨年と昨年との変化よりも、昨年と今回の変化のほうが凄まじかったです。漸進的な改訂とかではなく、今までのを踏まえつつもリフレーミングされてる感じで、今年も衝撃的でした。

今回の講演のベースにあるのは、ゲームチェンジ。そのポイントは「生業は変わるが、企業のお里が知れる」。ここでいう「お里が知れる」はネガティブな意味ではありません。これ、じつは経営学でここ数年とりあげられている〈ダイナミック・ケイパビリティ〉の問題と、ものすごく深く関わってます。私の知る限り、アカデミアの側の人間で、経営学とサービスデザインの両方に足を突っ込んでる人間ってまだ多くないので、ここらへんはこれから考え残されているテーマの一つだと思います。

今回の浅野先生の講演は、ここから先ほどの佐藤先生の講演でも登場したPDUピラミッド。この先の話をここで詳細に書くことはしませんが、P-D-Uの関係性をいかにして自覚的に描き出すかが、デザイン3.0における主要課題の一つになりそうに感じました。

じつは、講演を聴いてる最中は「あー、これからはPlatformerだけが稼げる時代になるのかな」と一瞬思ってしまったのは事実です。が、講演のなかで、そうではないという説明もありましたし、この後にあったアンカファレンス式ディスカッション・ワークショップで、他の参加者の方々、そして、そこに浅野先生も加わってくださって議論したなかで、P / D / Uのそれぞれにとって価値をもたらす(P&Dに関しては、稼ぎ方)仕組みや流れを考えることの大事さに気づかされました。ここは、私にとっては濃厚な学びの一つになりました。

さらに、ゲームチェンジとサービスデザインを考えるうえで大事になるのが、カタチにすること=エンジニアリング。技術が日々新たになっていくなかで、それらをいかにして摂り込み、活かしていくのかをデザインと掛け合わせていくこと、そこにデザイン3.0のポイントがあるというあたりも、あらためて伺って、ハタと膝を打つ感覚でした。

アンカファレンス式ディスカッション・ワークショップでは、〈プラットフォーム〉の場のファシリテーターを務めさせてもらいました。

私を含めて4人でディスカッションしていましたが、そこに浅野先生も加わってくださり、濃厚な議論になったように、私は感じました。

このあたりの議論は、私の仕事である2019年度の価値創造デザインプロジェクトでもがっつり援用できる、というかすべき内容で、議論&質疑が終わって、そのあたりの収穫感はものすごかったです。

さて、2019年度のXデザイン学校大阪分校のベーシックコースに応募しました。私自身のアンラーニングです。私の場合、アカデミア的な視座(パースペクティブ)から思索し、ゼミメンバーたちの実践をサポートすることはしてきました。ただ、実践的な視座に立ってみた経験はほぼありません。やはり、そこに一度は立ってみて、複数のパースペクティブを持てるようになることは欠かせないなと感じています。

「お前がすべきことは、他にもあるやろ」っていうツッコミもあるかもですが(同じ領域のアカデミアの先生方の活躍を拝見してると、自分自身いろいろ思うところはあります)、ちょっとここから考え、また実践してみたいと思ってます。

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経営学(経営学史)の研究と教育にたずさわってます。能やら和歌やら、日本の古典文芸がすごく好きです。最近はサービスデザインやら、意味のデザイン / 意味のイノベーションやら、美意識をめぐる議論やら、そういうあたりに強く関心を持ってます。 抽象と具象をいったりきたりするの好きです。

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