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パパの髪が長い理由

「パパはなんで髪が長いの?」

子ども達に聞かれると僕はいつも

「え、いいじゃん別に」

と、答える。

もう少し子ども達が大きくなったらちゃんと説明してあげようと思っています。
そして、あまりに色んな人から髪が長い理由を聞かれるので、僕の髪が長い理由について、自分なりにまとめてみるかと思い立ったのです。

というめちゃくちゃニッチなテーマです。多くの人にはめちゃくちゃどうでも良い内容なので、気になる人だけが心して読んでください。
多くの人に知ってほしいなんてことではこれっぽっちもございません。

1.髪型の変遷

まずは、僕の髪型変遷を見てみましょう。
写真はNECグリーンロケッツおよび釜石シーウェイブスの公式HPからお借りしているほか、プライベートショットも混ざっています。

①NEC入社時(2014年)

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はい、爽やかですね。新人研修中のためヒゲも剃っていたような。
現在では妻によく「これくらいの長さにすればいいのに」と言われます。
子ども達もマネして「も〜髪の毛切りなさいよ〜」と言ってきます。

②NEC3年目(2016年)

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もう後ろで結んでいます。
①の髪型から伸ばし始めたのが2年目の途中くらいだったでしょうか。
でも、このときの長髪は今とは少し意味合いが違って、
”人生一度きりだし伸ばせるときに伸ばしてみるか”的な考えのもと伸ばしていました。
ラグビー選手を引退して、営業マンにでもなろうものならこんな髪型できないですからね。
今後、多様性を認め合う社会になって、こんなんでもOKな風潮になればいいですね。笑 

③NEC3年目〜4年目(2017年)

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パパに何があったのでしょうか。
半年間くらい週1で0.1mmにしていました。
きっかけは、せっかくもらったチャンスをケガで不意にしてしまったことでした。
厄落とし、いかにも日本人的ですね。
HIP-HOPユニット「餓鬼レンジャー」のDJオショウさんみたいで、個人的には結構気に入ってました。 

④NEC5年目前期(2018年)

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坊主に飽きたことで、この辺りから長い放置期間に入ります。
この頃から現在に至るまで、髪の毛に対する考え方はあまり変わっていません。
煮詰まってきた時期です。 

⑤NEC5年目後期(2019年)

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僕のNECラストゲームでの1コマです。
この頃には一本結びができるかできないかくらいまで伸びてきています。

ちなみに後ろにいるのは元オーストラリア代表のスコット・ヒギンボッサムさん。
ヒギさんのカラオケでの熱唱が大好きでした。 

⑥釜石シーウェイブス入団時(2019年4月)

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後ろでお団子にしています。
慣れない生活で早くも痩せ始めているような・・・。
この髪型で痩せ始めると”浪人”感が強くなります。

⑦現在(2020年5月)

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過去最長に近づいています。
髪を切るのも自粛中なので、もう少し伸びるでしょう。

⑧おまけ 第一次ロン毛期(2016年)

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もはやターザンです。
こんな時代もありました。いや、今とそんなに変わらないか。

2.髪型へのこだわり

髪型の変遷をご覧になればお分かりかと思いますが、髪型へのこだわりは特にありません。

正確に言うと髪型の変遷②〜③くらいまではありました。
一番はやっぱりカッコよくしたいってことでした。

こだわりを失った理由は後述しますが、現在はなぜ髪が長いのかというと、

伸びてくるからです。

伸ばしたいから伸ばしているのではなく、伸びてくるから伸びちゃっただけです。

さらに言うと、

髪って切るとまた伸びてくるんですよね。

切ったらもう伸びないって言うなら切ってやるけど、髪のやつは伸びてくるんです。それなら僕は切りません。

髪の毛がめちゃくちゃ邪魔で、生活に支障をきたすようになったら切るでしょうね。

でも経験上、一番邪魔なのは前髪がちょうど目にかかってきて、結ぼうにも結べないくらいの長さです。

すでにそこは突破したので、切るタイミングはいつになるのでしょうか・・・?

ただ、ラグビーをする上での限界の長さはあるので、ずっとは伸ばさないですね。また坊主にでもしましょうか。

3.髪型にこだわらなくなった理由

もともとあまり他人の目とかを気にしない性格ではありました。
そしてある時こんなことを考えました。

「髪型を気にするのって他人本意なことだな」

これはあくまで僕の中でのことです。

髪の毛を切りたいから切る人もいます。
(伸びてくる鬱陶しさが嫌で、2週間に1回くらいのペースで髪を切る人もいますよね)

でも僕に髪を切りたい欲求はなく、自分本意で髪の毛と向き合ったらどうするだろうと考えた結果、髪を切らない生活を始めてみることにしたのです。

周りに合わせるのではなく、自然体でいたいというのが理由としては一番しっくりくるかもしれません。

4.髪を切らない生活

そんなこんなで突入した髪を切らない生活についてメリットとデメリット(+その対処法)をまとめてみます。

メリット

●お金がかからない
これはもうすごい。

オシャレカットはだいたい4,000円くらいかかる。
月に1回切るとしたら48,000円/年かかる。
2年放置したら100,000円近く浮くことになる。
こうなればもう特別給付金である。(違う)

整髪料の類もほぼ買わないので、髪の毛関連のお金は本当にかからない。
いや、シャンプー代だけちょっと多めにかかるか。
(とはいえ基本1プッシュで洗い切れます)

●時間もかからない
同じように時間の節約にもなる。

髪を切りに行く時間はもちろん、髪をセットする時間も意外と馬鹿にならない、髪を切らない生活では寝グセだけ取ればOK、結べるようになったら結んじゃえばOK。

●見た目のハードルを越えてきてくれる人を判別できる
僕は髪が長いだけでなく、ヒゲを生やしていて身体が大きいので、見た目がかなり怪しい。

それでも、そんな僕に初めから何の偏見も持たずに接してくれる人がいたりする。

こういう人とは大体気の置けない付き合いができるようになる。

デメリット+僕なりの対処法

●変な目で見られる
メリットに挙げたが、見た目のハードルを越えてきてくれる人なんてほんの一握り。
ほとんどの人は長髪・ヒゲ・でかいの3つが揃うと「こいつは変なやつだ」という偏見を持つ。(実際変なやつなのだけど)

○対処法
「人は見た目が9割」
なんて言葉もあるように、外見や第一印象が人に与えるものは大きい。
変な見た目をしていれば変なやつだと思われる。
それに対して

「この人は僕に偏見をもっている」
        ↓
「人に偏見を持つような人には心を開かないぞ」

とか考え始めたら、僕の場合はほとんどの人とまともに会話ができない。
だから、第一印象はダメで元々で稀にそのハードルを越えてきてくれる人もいると考えておくことでノーダメージ。

むしろ大切にしているのは、いい関係を気づいていかなければいけない人に対して、マイナススタートの印象からいかにリカバリーするかということ。

●暑い、鬱陶しい、乾かない
という物質的なデメリット。

首元とかめちゃくちゃ暑いし、納豆食べるときは髪の毛の位置に気を払わなければならないし、1度濡らした髪は2時間くらいは乾かない。

「夏は暑いなら冬は暖かいでしょ」と思うかもしれないけど、それは髪の短い人でも帽子をかぶったりすればいいだけで、むしろ髪の毛の暖かさは感じたことがない。

○対処法
気にしない。

これに尽きる。

あとは結べるようになると飛躍的にQOLが向上する。

「暑ければ結んだらいいじゃない」
「鬱陶しければ結んだらいいじゃない」
とマリーアントワネット口調で「髪を切れ」勢を一刀両断できる。

乾かない問題に対しては乾かさないこと。
毎日ドライヤーをしている時間はもったいない
タオルドライで十分である。

市役所で働いていた時は通勤の自転車をドライヤー代わりにしていた。

髪切らない生活もといドライヤーしない生活は、ある程度の時間の余裕を持ってシャワーを浴びるようになる(外出前とか就寝前とか)し、ドライヤーの時間を他に充てられるのが素晴らしい。

5.子ども達に伝えたいこと

ラグビーは30人もの選手が入り乱れているけど、
「あの髪が長いのがパパだよ」ということ。というのは流石に冗談です。
試合を見にきた時に子どもでも見つけやすい、という副次的な効果は確かにありますが。

本当のところは、
世の中には色んな人がいて、
色んな価値観があって、
時にそれは自分には理解できないこともあって、
だけど、他人に迷惑をかけないのならそれは尊重されるべきで、
責任を自分で取る限りは、自由に生きていいんだよってこと。

ですが、二人へのメッセージとして髪を伸ばしているわけではないです。
髪の毛は結果的に長いだけで、僕が伝えたいことを具現化しているひとつのツールに過ぎないです。

大切にしているのは、二人に伝えたいことをまず自分で実践すると言うスタンスです。

二人が描く「パパ」の絵は当然のように髪が長い。
実際にはそんなことなくても、ママの絵より長いことさえあります。
二人にとっての「パパ」は当然のように髪が長いものなのだと思います。
(坊主頭のパパの絵はあったかな・・・?)

親は子どもの一番近くにいる大人で、親の意見は子どもの行動指針や考え方を決めてしまいかねないです。
もしかしたら、本当はそうあるべきなのかもしれないですね。
親がいいお手本になるということです。

ただ、僕は自分が常に正解ではないことを理解しているし、自分が万能ではないことも知っています。

だから、自由にしていいことを伝えたい。

男の子だから短髪で青い服を着て、女の子だから髪を伸ばしてピンクの服でなんて一番しょうもない考え方だと思います。

だから、二人の一番近くで自然体に生きる。 

周りの普通に合わせる必要なんてない。
Avril Lavigneも『Anything But Ordinary』って歌ってたしね。
あれはいい歌です。小学生の時から聴いていました。

パパにとっては髪を切らない生活が楽で自然なことなんだよね。

周りのパパとはちょっと違うかもしれないけど、普通は自分で決めるもの。

君たちも周りがどう思うかよりも、親がどう思うかよりも、自分が自然でいられるように生きてください。

パパが間違ってると思ったことは伝えるよ。

でもそれですら、パパがそう思うだけで正解だとは限らない。

今はまだ無理でも、正解はちゃんと自分で判断できるようになってほしい。

息子よ、娘よ、髪型ちゃんとしたかっこいいパパじゃなくてごめんなさい。

そして妻よ、かっこいい夫を目指すことを放棄してごめんなさい。

でもそれより、自然体で生きることを身をもって伝えたい。

まだ言葉では伝わらないかもしれないけど、二人が描くパパの絵を見る度に、ちゃんとしなきゃなって思うよ。

ちゃんとした自然体で。

6.最後に

こんなしょうもない文章を最後まで読んでくださってありがとうございます。

僕が言う自然体でいることは、現状に満足することや向上心を持たないこととは違います。
むしろ、アスリートとして持つべき向上心に最大限注力するために、それ以外のストレスを極力排除したいから自然体でいることにしています。

そして、僕の髪を切らない生活において、その責任は当然僕に帰属します。
そのため、僕が所属するコミュニティに対して、僕の髪型を理由に僕が責任をとり切れない損害を与えるようならこんな生活はできません。

僕がこの髪型で超重要な商談に臨み、商談をポシャらせるのを想像してみてください・・・。

全ては恵まれた環境や周囲の理解があってのことです。

また、比較的治安の良い日本に生まれたこと、その中でも不自由なく育ててくれた両親のもとに生まれたことも、自然体でいるために欠かせない要素かもしれません。
もし、毎日が死と隣り合わせのような境遇に生まれたら自然体で〜なんて言ってられないと思います。

自然体でいられることは、色んなことに感謝すべきことなんだと思います。

だからこれからも自然体でいます。

そして自然な感謝の気持ちを持ち続けたいと思います。

全ては人生を充実させるため。
今のところ僕の人生は“不毛”ではない。 

おあとがよろしいようで。

<山田 龍之介 やまだ りゅうのすけ>
1991.10.12生 釜石シーウェイブスに所属するラグビー選手
東京都立大泉高校でラグビーをはじめる
その後立教大学、NECグリーンロケッツでプレー
2019年釜石シーウェイブスに入団
2020年4月からはプロラグビー選手として活動
北海道・釧路出身 岩手県・釜石市在住

最後まで読んでいただきありがとうございます!スキもサポートも嬉しいです!これからもラグビーの空き時間に投稿していきます!