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登山者に取り巻く4つの課題

Yamarii代表の窪です。

Yamariiがリリースされ20日程度たちまもなく1000ダウンロードを超える見込みです。
ユーザーからの声も届き始め当初予定していなかった施策や課題に取り組む事が多くなってきましたが登山に関わるサービス開発のきっかけを書きたいと思います。

私達は2017年頃から登山に関するコミュニティやサービスを開発、運用してきましたが、ブレーンストーミングする過程で4つの課題に分類できることに気づきました。

課題1:登山道や小屋に関する鮮度の高い情報の入手


登山は行動を計画する事から始まるといっても過言ではなく、小屋や登山道の状況は登山者にとって行動計画の要となり非常に重要な情報となります。

登山者はSNS、Web、電話などで最新の情報を入手し登山の計画をたてている方が多いと思われますが登山者によって情報入手の精度が異なりその方法も限定的である事が課題として挙げられます。

ヤマケイオンラインさんなどが定期的に更新しているものの、まだまだ十分とは言えずSNSなどを利用したより鮮度と信頼性が高い情報収集が必要だと感じています。
しかしながら、現地に行かないとわからない事が多く最新の情報を常に更新し続けるには山小屋の方や地元の方、登山者などの協力が必要になりインターネットが普及した今でも課題が大きい部分となります。

課題2:装備、登山全般に関する疑問

登山では服装に関する知識、登山ルート、食糧計画、天候など、工程が長期に及ぶほど計画性が重要となり計画の精度が安全性の向上に繋がると考えられております。
実際に服装を誤ったことで体温が著しく低下し行動不能となる低体温症が毎年発生しています。
これらの情報は現代においてはインターネット上に溢れており容易に情報を得ることはできるものの、本質的な知識とはなりずらく経験を通じて点が線となる事が多いように感じられます。

しかしながら、常にリスクと隣り合わせのアクティビティにおいては現場で毎回知識を積んでいくことはさらにリスクを高める事になる懸念がある事と登山者にとって適切な知識がつかないことで、よりよい体験が得られづらいだけでなく事故などにも繋がり長期的に考えると登山自体が危険なアクティビティとして社会的に強く認知されてしまうのではないかと思います。これらの課題に対しては教育などの方法で正しい知識を提供することが必要だと考えています。

一方で未経験者や初心者は様々な情報を入手できるようになったため登山が身近になったようにも感じられます。
そのため正しい知識を持つという意味がより高まっていくのではないかと考えております。

課題3:安全性

登山の性質上、積極的にリスクを取りに行くアクティビティなため安全第一が前提となります。
スマホの発達により専用のナビゲーションシステムが無くても十分な精度で現在地を知ることができるようになった事と、ビーコンなどの発達で遭難時に救出率がより高くなっていくと考えいます。

遭難者の救助としては登山届があるものの地方自治体によって運営方式が異なる事と記入内容が複雑なため登山未経験者や初心者にはハードルが高く、運用体制もレガシーな部分が多く残っておりまだまだ十分に利用されておらず改善が必要な部分です。
ナビゲーションがより浸透していくと登山届自体のあり方も変わっていくのではないかと思います。

登山者にとって確立された安全施策と、その現実的な運用方法がなければ浸透しずらい物となるためより負担の少ない安全施策が求められていると思われます。

課題4:登山者の離脱、機会損失


装備、登山全般に関する疑問」と似た要素がありますが、登山を親しんでいたユーザーが離脱したり、未経験から登山を始めてみたもののうまくいかず離脱したり、という課題をアンケートや調査から知ることになりました。

離脱の主な要因は家庭環境の変化や自身や仲間の転勤などによるパーティーの解散が多く、それ以外の離脱要因としては次どのような山に行けばいいのかわからないなどモチベーションの低下が挙げられます。

登山は趣味の1つと考えられるためモチベーションを維持するためには多種多少な要素が存在するのですが、その結果離脱に繋がる事は登山市場にとっても登山者にとってもあらゆる損失に繋がるため何らかの形でケアする事が市場の下支えになると思われます。
特に現実的な人口減少が発生している中で一人でも離脱を防止する事が登山を維持、発展させる上では不可欠だと考えています。

以上の4点の課題解決は登山者に広く行き届いておらず、登山人口の40%以上が50代以上となるためテクノロジー以外の解決方法も必要になってくると思います。
Yamariiではこれらの課題を解決するためにサービス解決を続けています。

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