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登山仲間のマッチングアプリYamarii(ヤマリー)開発秘話

Yamarii代表の窪です。

Yamariiはリリースしてから10日ほどたちユーザー数も100人以上となり小さな一歩ですが進み始めた事を実感しています。
Yamariiの開発は私含めて3名で行っており、企画の生い立ちなどを書いていきたいと思います。

Yamarii開発のきっかけ

登山が趣味で月に数回は山に行くことが多く、その中で様々な課題を感じておりました。

わかりやすいのは遭難だと思いますが、現在は紙の地図以外にもスマホ地図が普及しておりGPSの精度、バッテリーなども十分実用に耐えられるようになりYAMAPさんやヤマレコさんがナビゲーションとしてサービスを提供しています。

私達はFacebookなどで登山コミュニティの運営者と近い距離にあり様々な意見や課題を伺うことができました。
その中で課題として大きかったのが「登山仲間がいない、スキルアップできない、どこの山にいけばいいのかわからない」という事でした。

元々登山は山岳会などの組織が登山のスキルや山の情報、仲間などの機能を持っており組織に所属する事で継続的に登山ができる環境が生まれておりました。
しかしインターネットの普及により登山が身近になったものの、本来山岳会が持っていた山の情報や様々なスキルや知識が十分に得ることができず、その結果離脱や登山自体を始めるハードルが高くなっています。

登山をより身近にしたい

そこで私達は登山者というのを細かく分解してみることにしました。


未経験者:まだ登山を始めていない
初心者:登山をしたが楽しさはわからない、次何をするのかわからない
経験者:自発的に登山に行く、北アルプスなどを目指す
ベテラン:幅広い知識をもっており、他の登山者をリードできる

実際はもっと細かいのですがこのように登山者は分布しており、Yamariiでは未経験者と初心者にとって助けとなるサービスを考え始めました。

登山仲間のマッチングというアプローチ

経験者やベテランであれば、未経験者や初心者に「よい体験」を与えることができ、登山を始めるきっかけや知識や情報を得ることで継続できる機会になるのではないかと思いマッチング前提の開発をすることにしました。

マッチングでは双方の信用やどのような人なのかが鍵となるため、プロフィールの機能を拡充させる事と未経験者でも参加できる仕組みを企画案に入れました。

Androidを諦める

Yamariiは当初、Web、iOS、Androidでリリースする予定でした。

そこで選定されたのはFlutterとFirebaseでマルチデバイス、サーバレスで開発リソースを最適化する方針としました。

しかしながらFlutterもFirebaseも未経験者な私達は大幅に開発速度を落とすことになり本来の開発リソースを最適化する戦略がうまく稼働していない事に気づき取捨選択を迫られることになります。

最終的にはWebとAndroidのリリースを中断しiOSの開発に集中しロジックが必要な部分PHPでAPIを実装する事にしました。

チームが空中分解しそうになる

私達のスキルセットはアプリ側のエンジニア、サーバサイド、フロントエンドのプログラマー、サーバインフラのエンジニアという構成になっておりそれぞれ大規模なシステム開発に携わってきた経験があるため、自立した開発という大義名分の元、細かい仕様を決めずに開発を続けていました。

しかし、時間の経過と共にAPIでやるべきこと、iOSでやるべきことという会話が多くなり、開発リリースの最適化どころかチーム全体のモチベーションを下がっていくのを肌で感じました。

これは非常にまずい状況だと考え、すぐに可能な限り細かい仕様と画面を作りました。
またインフラ部分を全てHerokuにすることで実質サーバレスとなり、私の時間を最大限仕様の設計、市場調査、マーケティングに費やすようにしました。

空中分解の危機は去ったものの、仕様が明確になることで現実的なリリース時期が見えることになりました。

機能を大幅に削る

開発してから半年が経過し、仕様からさらに1年はかかる見込みとなりました。
私達はベンチャーでいち早く市場にサービスを出す事が重要です。
そしてさらなる取捨選択を迫られることになります。

そこで私達はこれがないと「Yamariiがまったく機能しない」機能だけを洗い出し、大幅にマッチングのやり方や項目、プロフィール項目を削る事にしました。

この機能削減の会議は何度も行われることになり、実際に削ったもののこれではマッチングが難しいという事も起きたためサイド開発するを繰り返しました。

出来上がったアプリは「ギリギリマッチングできる」という状態のものだと考えており改善の余地は多くありますが、市場にでる事ができユーザーの反応を直に感じる事で開発で前向きな意見が多くでてきました。

その日が偶然にも山の日直前で登山者がピークになるタイミングでリリースする事ができました。

機能を見直す

リリースする事ができ、ユーザーからのフィードバックも得ることができ機能削減から「登山者にとって何が必要か」を中心に考え始めることができはじめ、これからはYamariiをより使いやすく、Yamariiで登山者がHappyになれる開発を続けていきます。

長くなりましたが、引き続きYamariiをよろしくお願いします!


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