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生まれては消えるeスポーツ・LOL関連番組の歴史と新番組「QWER」を見ての感想、そして今後の個人的希望

何度目かのeスポーツ元年を経て、2019-20でやっと定着した感のある「eスポーツ」。日本では90年代の「スト2」「バーチャ」ブームがあったり、世界チャンプがそこらへんにゴロゴロいたりでメディアなどでも「格ゲー」がまず第一に取り上げられることが多い。「eスポーツとは、最高数億円の~」という前口上でDOTA2を背景で一瞬映したあとに格ゲーを映すのはある種の様式美にすらなりつつある。ちなみに格ゲーの最高峰カプコンカップ賞金は25万ドルくらいです。んんん印象操作ぁ!!(左手をへそくらいの高さで前に出し掌を上に向け、顔をしかめ手を震わせながら)。

世界じゃ格ゲーはTier3、数年で日本のメディアからも消えるよ」的なこと言ってた某シューター系(FPS/TPS)プロゲーミングチームの代表が、その発言の数年後、自身が不祥事でシーンから消えるという新しいお笑いに果敢に挑戦してたりもしましたが、それでもバトロワ系大ヒットの影響もあり、格ゲーほどではないがシューター系も知名度や認知度が上がっている。

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※2020現在、バトロワ系のフォーマットが地上波TVバラエティ番組に使われる程度には認知度が上がっている。元ネタは荒野行動。番組では「アイテムボックス」「救援物資」から「フライパン」まで用意されていた。

あとほかのeスポーツのジャンルと言えば「スポーツ系」「レース系」で、こちらはある程度スポーツに精通していれば見やすいフォーマットになっており、パワプロやウイイレの大会などは一度やったことあれば事前知識がなく、暇な土日などにふらっと大会を覗いても観戦を十分に楽しめる。

「カードゲーム系」「パズル系」は特殊な知識は必要だが、最悪の最悪カードゲームには「トランプ」、パズル系には「ぷよぷよ」「テトリス」という、だいたい20年生きてればどこかで触れたことのある「似たようなもの」が存在する分だけ「何をやっているか」程度なら理解できる仕組みになっている。もちろん楽しむためには追加の知識が必要な場合が多いが。

そんななか、日本の中でも一部のコアユーザー以外に馴染みがなく、ルールも特殊で「似たゲーム」もない、それでもeスポーツ界では最上位の人気を誇るジャンルがある。それが「LOL」「DOTA2」に代表される「MOBA」というジャンルになる。

強いて言えばの苦し紛れで例えば「陣とり合戦」やら「相手の本拠地を落とす戦い」とシンプルに例えているのも散見されるが、とても伝わるとは思えないほど複雑なのがこのジャンル。ただ、ルールを把握すればするほど「面白み」が加速度的に高まっていくのもこのジャンルであり。

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※MOBA界希望の星ことポケモンユナイト。あの「ポケモン」なら複雑なMOBAの基本を教えることが出来るのでは、という意味でも期待されている。一方、MOBAに馴染みのない方達のなかには、発表VTRを見てもどんなゲームかよく理解できず、結果困惑する姿もTwitterなどで散見された。

このMOBAの「面白さ」を伝えるべく、日本でも過去いくつか「LOL」の解説番組が立ち上げられているが、いずれも短命、ないしは大きなインパクトとならずに萎んでいってしまっている。一部悪い意味で大きなインパクトがあったものもあるが、今回新たに生まれた「QWER」のご先祖様にあたる数々のLOL関連番組たち、その歴史をまずは振り返ってみたい。結構色々見てきた自負はあるけど、見逃してるのあったら教えてね。

真の原点と思われる「JCGチャンネル@LoL 」2013.05~

Youtubeにアーカイブすらないことに時代を感じる、2013年5月開始の恐らく日本最古の「LOL番組」、それが「JCGチャンネル@LoL」。シーズンは3。古参の方には懐かしさまであるmatsujun氏に、第一回のゲストはRPGのmeromeron氏と、この時代を考えればすごくよくできている感もある番組。

ただ、いかんせんやはり早すぎたのか11回と番外編数回を挟んで終了した模様。自分もこの記事までほとんど見ていなかったので詳細は控えますが、LJLファンの方はS3のころのYutapon氏の番外編、NAでブイブイ言わせていたころのぽんさんの海外プレイヤー評などは一見の価値アリ、といった感も。でも最近の人はHiとかWildturtleって言われても分からんかも。もう最近じゃ若い子はみんな海外LOLシーンって言ったらLCK見るらしいしねぇ。まあ自分も見てるけど。

早すぎた先駆者「JCG LoLStation 」2013.10~

おそらくきっと、ある程度の規模、個人配信以上のレベルで「初心者向けシステム解説番組」としてLOLを取り上げた先駆者と言えるのがこの「JCG LoLStation 」。自分もLOLを始めたころ、Youtubeでこれのアーカイブをジムのマシンバイクに乗りながら延々流して見ていました。当時そのスマホ画面を見て「エルオーエルやってるんですか?」と片言の日本語で話しかけてきてくれた中国出身の人がいて、アカ教えて何度か一緒にプレイしたりもしました。ただド初心者の自分とゴリゴリでプラチナのオリアナOTPでは恐れ多いという事でDuo数回やって解散しましたが。個人的な思い出。

それはともかく、この番組は「JCGチャンネル」同様、相当に「早すぎた」感がある。どれくらい早かったのかと言えば開始が2013年10月と実に7年前。2013年と言えば「今でしょ!」の林先生がブレイクした年でiPhoneでいったら5s、モンストがローンチされたのが2013の9月です。LOLで言えばSeason3、この番組が配信されていた頃は、SKTが世界を変えた、Fakerが初めてWorldsを制したあの頃です。

先ほどから名前の出ている「JCG」、ご存じのない方に向けて軽く書くと、JCGといえば、ある程度昔からPCゲームをやっている人は見たり聞いたりしたこともあるであろう、国内eスポーツ大会の老舗でLJL開幕前の時代にLOLの大会を開いたりしており、そういった流れがあったのかLOLの知名度向上のために一肌脱いだ、という形だと思われます。流れとしても、前身の「JCGチャンネル@LoL」を受けての発展的番組といった感もあり。

キャスターには主に格ゲー界隈で特にお馴染みのハメコ。氏と神園氏。格ゲー界隈では「知識の泉」とも評され、現に攻略本ライターでもあったハメコ氏だけあって、この難解なLOLをうまくかみ砕いて説明している度については、この後に紹介する各番組よりも「初心者向け度」は高い感すらある。

惜しむらくはあまりに古いがゆえに当時と今で画面のインターフェースからグラフィック、ルーンやアイテムの話だったりが今とかけ離れてしまっている感があるところ。ただ、MOBAの説明としてはかなり分かりやすい部分もある、もし「ほかのLOLの番組見てもよくわかんなかったよ」という初心者の方でグラフィックの粗さに我慢できる人には、今でもおススメしたい程度のクオリティがある。

こちら隔週配信という形ながら第7回で更新がストップしている。7回の最後には次回放送もあるような口ぶりだったが、結局これが最後の放送だったと思われる。前番組同様突如終わった形のようだが、自分はこれは責められない。ネット番組ってそういうことがよくあるよねと。

ただJCG、これだけ黎明期にLOLについて貢献しているものの、おそらくRIOTがリーグ運営を自前で、とか吉本とずっぽり、みたいな感じが強くなるにつれてLOLから離れていっている。RIOTそういうとこやぞ。辛い時に助けてくれた友達こそが本物の友達やぞ。

「選手」に焦点を当てたコア番組「eyesの目」2015.01~

LJLの歴史を語るうえで、14年スタートから15年末までと日本サーバーの出来た16以降では多少趣が異なるのはLJLファンならご存じの通り。これはそんな「日本サーバー前夜」のLOLプロシーンの様子を残す今となっては貴重な番組、それが「eyesの目」。

動画が上がっているのが「LJ LEAGUE Official Channel」というところからも分かる通り、上の「JCG」から少し離れたLJL公式番組という扱いになっている。

以前このnoteで「2015までのLJLのPVはよかった。それ以降は明らかな手抜きが目立つ」といった趣旨の記事を書いたが、この「eyesの目」も、金こそ十分にかかっていないと思われるが、きちんと選手の「人」にフォーカスを合わせて、選手の過去のゲーム遍歴から練習について等、手作りながらシーンに寄り添った番組作りが出来ているように思える。

2015のLJLはこれ以外にも5分越えの選手個人インタビューがおそらくスターター全員分あったり、それに加えてチームインタビューがあったり、海外大会では「相手の海外チームにインタビュー」を入れたりと、それこそ「今のLJLに欲しい」コンテンツがたくさんあったのだが、残念ながら2016以降の運営にはうまく引き継がれることはなかった模様。

熱のあるところからビジネスプロに代わって洗練される一方、良かったところが消える、という色々なジャンルでの「あるある」の一つの例だと思われるので、LJLファンの方は一度、結局どマイナーの域を出れず、登録者は6000人で止まり苦しんでいたが熱はあった LJ LEAGUE Official Channel のコンテンツたちを、少しでいいから目を通していただければと。何かの供養になるのかもしれません。

個人的な見どころは apaMEN選手ゲスト回。プロとアマの狭間だったちょうどこの時期、確かRJはスポンサー様の会社で「昼は働き、夜プロゲーマー」みたいなスタイルを模索していたころだったと記憶している。

番組でも当時の生活サイクルで「20時まで仕事、LOLは21時から02時まで」という生活サイクルのグラフを見せており、他チームに比べて明らかにプレイ時間が少ないことに当時驚き「そら勝てないやろ」と思った覚えがある。当時LOLだけで食っていくのが厳しい時代、チームの運営上仕方なかった面もあるが、「名門RJ」凋落の歴史はこのあたりから始まったのかもしれない、といった風な見方もできる、そんなもの凄い「リアル」な番組だった。

不定期ながらいまも生き残るご長寿番組「LJL Review」2016.02~

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https://www.openrec.tv/movie/e3iujvAYHNx

時は流れて2016年、とうとう日本サーバーができることになったLOL。「これから」を期待されるポジションにいた。そして、当時eスポーツに「これから」を期待していた配信プラットフォームがあった、それが「OPENREC」。で、2016年、そのLJLを毎週振り返る番組が開始された。それがLJL 2016 Review。第一回の配信日は奇しくもあのLOL日本サーバーオープンの前日。

番組開始時はこぎれいなスタジオのバーカウンターにお馴染みEyes氏がマスターという設定でたたずみ、ふらっと来たゲストのLJL関係者とLJLを振り返るという割と金も力も入っていた感のあるスタイルだったが、夏になってからは若干トーンダウン、茶番のバー云々は鳴りを潜め、それっぽい格好のEyesさんとゲストの解説といったスタイルに落ち着く。また最初は選手が出ており選手の貴重な人となりを知る手掛かりとなっていたが、これも後半より恐らく調整が難しかったのかEyesカツディオンコンビで振り返るスタイルになる。

いちど2016シーズンで終わったものの、2017夏に復活し毎週レビュー。2018年にはほぼ丸1年、一年で#22と相当なご長寿となったものの2019は放送そのものがなし、2020は春プレーオフ前にシーズン振り返り1回、プレーオフ1回、決勝1回の計3回放送。ウィルスの影響なのか縮小傾向。

見ての通り不定期なのだが、まあOPENREC自体がLJLを放送したりしなかったりで、まるで海外サッカーの権利関係で綱引きしているWOWOWとスカパーみたいな動きをしているのだが、おそらくその影響かと思われる。

また昨今縮小傾向にあるが、そうなると正直番組として立て付けも演者もほぼ同じな「LJL Week0」や「LJL Preshow 2020 Summer」という試みが近年新たにスタートしており、毎週レビューしないのであればこの住み分けは非常に難しくなっていくものと思われる。原点回帰で選手を呼んでの振り返りか、あるいは毎週レビューのスタイルにしないと今後が怪しい感も若干…。まあそれでも現状「QWER」と丸かぶりしそうだが…。そもそも不定期に復活休止を繰り返しており、今後は未知数と言える。

たった4回ながらシーンに意外な貢献度も 「集まれ!LOLスタジオ!」2018.03~

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時代がいっきにジャンプし2018年。この2018年は世界史でたまにある「色々起きた年」に当たる。例えば、アメリカでワシントンが大統領になり、フランスでテニスコートの誓いがありそのままバスティーユ牢獄襲撃があり人権宣言がなされる、これが全部1789。LJL界隈でそれにあたるのが2018になります。凪の17、動乱の18と覚えましょう。笑い事じゃねえぞRIOT。

ともあれ、おそらく下記の「賞金首」にあわせて、AbemaがLOLというよくわからんものをかみ砕こうと思って始めたと思われるのが、その「賞金首」と同じくAbemaではじまった「集まれ!LOLスタジオ」。

https://abema.tv/channels/ultra-games/slots/E1ohrVfoQRzQ7Z

AbemaのURLは「過去放送も公開中!」となっているが現在見れません。おそらくネットの藻屑と化したのでしょう。頼むでAbema。

プロモーション動画等もほぼ残っておらず記憶で書くと、Eyes氏が司会、後にTPBで活躍する大久保聡美氏をアシスタントで、LOLに関する説明的なものやら、ちょっとしたクイズやお絵描き大喜利チックなもの、そして元プロと大学生チームの対戦やら、「勇者ああああ」でハネてロマサガ系の公式配信にもよく顔を出すお笑いコンビ「ペンギンズ」の2人が知識ゼロから24時間軟禁されてLOLをがんばる、みたいな番組だったはず。

ただ、ゲーム関係でゲームファンを唸らせる立ち回りを見せるペンギンズ・ノブオもさすがに初のMOBAで正直見せ場は作れず、相方のアニキは元々ゲーム自体が…ということでさらに苦しく、会議室みたいなところに軟禁されたペンギンズコーナーは絵の暗さもあって見ていて「とにかく辛そう」という印象ばかりが募った記憶がある。実際あんなにハネたノブオも以来LOLイベントにあまり出ていない。まあ近年はRIOTJPが吉本とアレしてるってのがあるんやろけど。

また、ガチ的な感じで対戦コーナーもあったが、予算を削ってPC10台用意できなかったのか、それとも時間の都合か、なぜか3vs3の特殊対戦モード「TT(ツイステッドツリーライン)」での対決。数か月後のWebCMで「ノートPCでもできます!」と謳ってるんだから用意せなそこは…

2020年現在ご存じない方に説明すると、LOLにかつてあった3vs3の特殊対戦モードが「TT」。タワー等はあるがレーンは2つ。2レーンの間にジャングル。超スーパー過疎で誰もやっていないとまで揶揄され、気づいたらもうしばらく見てもいない。あったのも今思い出したくらい。バロンの代わりにデカい蜘蛛がいたんだぜ、とか言うと古参ぶれます。

いま画像を見返すと「東大チーム」に現AXIZのuinyanがいたり、ペンギンズといい、この番組から羽ばたいた?面子はいたみたいで、そういう意味ではある意味意義のあった番組だったのかもしれない。全4回で終了。

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歴史的新番組(自称)「勝ったら100万円!LoL 賞金首
」2018.03~(05~リニューアル)


https://abema.tv/channels/ultra-games/slots/91jPwcq6MCon5d

上のリンクは歴史に飲まれて視聴不能。ほんまそういうとこやぞAbema。

時は2018年。AbemaTVはeスポーツ新時代を見越して多大なる投資をしていた。どれくらい金をぶち込んでいたかというと、格闘ゲームの祭典EVOが日本に来た「EVOJAPAN」が開催されるとなると、視聴者には内部事情は不明だが、恐らく状況から見るに「囲い込み」を開始していた様子が。なんやかんやあり、ふたを開けると第一回「EVOJAPAN」日本語配信はOPENRECとAbemaのみ、当時隆盛を誇っていたTwitchや本家EVOで特番をやっていたニコニコを日本語配信から追い出すという暴挙に出た。ただ、海外向けにはOPENRECもAbemaもできておらず、なぜか英語配信はTwitchという、誰が見ても「大人の事情」入ってまっせ感満載のいっちょ噛みを仕掛けてきていたのであった。

さすがに不評だったのか2019はTwitchとマルチ、となったがその2019福岡開催自体が大不評となり、EVOJAPAN2020は放送から撤退、とわかりやすい損切りをした歴史のあるAbemaだが、要はAbemaがまだeスポーツに期待していた頃、そのバブルに乗って始まったのがこの「賞金首」。

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※どれくらいバブルだったかの例。この「賞金首」以外にも、同時期にあの日本FPS界の超レジェンドと重鎮の集まるDetonatorのいわゆるDTN4BR、あの4人を中心にPUBG特番、そこから発展して町ブラロケにファッション企画、バーベキューに韓国ロケ、とヒルナンデスで阿佐ヶ谷姉妹と若手女優がやる企画みたいなのを4BRメインでやってたりした。先見の明はあったといえる。自分はギアさん信者なのでまた見たいと思う程度には面白かった。オンギャァ!

「賞金首」は一回3月にパイロット版みたいなのがあって、たしかルール不備でグッダグダになり、なんやかんや調整して5月から本番、みたいな感じというイレギュラーな番組開始であった。火曜はLOL、水曜はシャドバ、木曜はスト5、金曜日はPUBGと曜日によって内容を変えての帯番組で、LOLは12回放送された。自分は趣味のスト5、PUBG、LOLと並行して見ていたが圧倒的にひどかったのが「LOL」になる。

具体的に何がひどかったか。簡単に列挙すると
・賞金を守るのが他はプロ、LOLだけ「ストリーマー」
・挑戦者が「誰?」レベル。他は「ふーど」とかなのに。
・さんざん煽った割に見栄えの悪いお遊び1on1モードでの勝負

実際、他のゲームだとその道のプロがきちんと出ている。スト5なら「ときど」や「板橋ザンギエフ」、PUBGなら「Detonation」のプロ勢などが出ていたが、LOLの賞金首は元プロでアマチュアの「らいじん」が総大将。まあ、らい様は元プロであり、もしLJLからプロNGのお達しが出ていたとするならば最大限に近い人選ではあるが、その下には壁としてプロ経験なしのストリーマーたちが名を連ね、LOLを知らない奴らに「最強の壁」とか言う始末。「ときど」が最強の壁なら納得できないプレイヤーは少ないだろうが、ストリーマーが「最強の壁」というのはさすがに興醒めポイント。

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※「最強の壁」としては疑問符が残るキャスティングだった一方、「演者」としては100点だった”らい様”。らい様は悪くない。ただ「皇帝」の呼称が定着しているCerosが既にいるのに「皇帝」って使っちゃうあたり、スタッフのLOLシーンへの知識不足が見え隠れしてしまったりも…。

また挑戦者もいるが「プラチナにまで昇格した!(デデン)」みたいな。いやすごいよまあ、アマにしては凄い。でもさ、プラチナとストリーマーの争いじゃん?いくらナレーションに金使っても説得力は出ないわねというところで。「誰?」ってレベルの人が出るか、あるいは「この人そんなに腕で売ってないでしょ」的なストリーマーが挑戦者で出てくるばかりで。

あまりにしょぼかったのもありテコ入れが入ったのか、元プロのあちゃもも、Day1などが挑戦者に出てくるようになり、寄せ集め挑戦者より試合はやっと締まった感があったが、それまでの数試合、ぎりぎり自称ダイヤが「最強」とか「負ける気ないです」とか「言わされてる」演出はシーンを知っている者ほどガンガンに白ける、という恐ろしい番組であった。

また、対戦なのだが、5vs5のサモリフではなく、オールスター等でたまにやるお遊びの「1on1」。勝負はつきやすいけど、正直見てて面白みがない。金かけておそらく初見の人を招いていこうというなかで、煽りに煽った後実際のゲーム画面がレーンの真ん中でCSちくちく。うーん。

見たことない人の中には「またまた~。君もまとめブログ的に何でも叩いてアクセス稼ぎしたいんだろお前」という方もいらっしゃるかもしれない。今回、なんとTwitchに#1が残っていたので一度見ていただきたい。

「百聞は一見に如かず、されど百見は一撃に如かず」と虎太郎先生も言っている。演出はテレビ並でプレイヤー紹介VTRなどはここに出てきた他番組よりも上なのだが、ただスタッフの知識不足と内容が…という、ある意味惜しかった番組。Abemaが思い出すと消すかもしれないので見るのはお早めに。

https://www.twitch.tv/videos/264183921

おまけ こういうのでいいんだよこういうので 「TeamPerfectBody」2018.05~

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2018年、LOLが市井のプレイヤーにもチームプレー体験を、ということで肝いりでスタートさせた「CLASH」。2020年現在も不定期に開催されており楽しんでいる方も多いかと思われるがその第一回、2018年のCLASHは文字通りシステムが大「クラッシュ」を世界的に引き起こした。日本以外で。

後にYoutubeでRIOTがそのときの様子を動画にしているが、この第一回が世界で唯一無事に行われたのが「日本サーバー」になる。そして動画の通り他でうまくいかなかったのは「混雑とアクセス集中のため」。要は「日本サーバーだけ過疎だからうまくいきました」と世界に向けてご丁寧に動画にしてくれているわけだ。冷静な分析と冷静な評価を世界にアピールしてくれて助かるよRIOT。

というのはともかく、この第一回に向けて、チームプレーを知らない日本の野良たちの目標となるべく、なのかは知らないが、ケインコスギを中心に特命チームが作られた。それが「TeamPerfectBody」、いわゆるTPBである。

メンバーはLOL番組等にもよく出る女優の大久保聡美氏がTOP、JGにはストリーマーの石井プロ氏、MIDにはRIOTの仲尾氏、ADCにケインコスギ氏、SUPにハメコ。氏の5人。敬称略。大久保氏ハメコ氏がゴールド、それ以外はシルバーブロンズ帯の5人で組まれた即席チームになる。

即席とは言いながらも記者会見が行われたり、LOLのクライアントでも宣伝されていたりとなかなかの注目度。そしてコーチにKatsudion氏を招聘し練習に臨むが、正直なところ序盤は結果が出ない。ゴールド帯のプレイヤーは非キャリーポジションで試合を作る側で、うまいやつが勝手にキャリーして簡単に勝つ布陣にはそもそもなっていないうえに大久保氏は慣れないTOPにコンバートしての布陣なのだ。

そして2020年現在のプレイヤーでも「この手の企画」と「LOL」の食い合わせが悪いのはご存じの通り。負ければ罵声に煽り、罵詈雑言が飛び交ううえに妨害したがりキッズが荒らすのは「オブレジェンドさん」をちらっと見ただけの方でもお分かりのはず。実際に練習配信でも負けたりミスプレイのたびにドギツいコメントが飛び交っていた。皆さん、そのコメント、おばあちゃんの前でも書けますか?

ただ、TPBが違ったのは「勝ったら腹筋、負けたら腕立て」と結局どっちにせよ筋トレやんけ~という「枷」があったこと。そして「ケインコスギ」というカリスマがいたこと。言ってしまえば負けた後に良い感じのインターバルも挟め、頑張ってる様子も画面から超リアルに伝わってくる。そして勝っても負けてもポジティブシンキングのケイン。こうなってくると大抵のLOL配信で多数を占める「腐すコメント」が「逆に寒い」という空気にだんだんなってくる。もちろん掲示板、まとめサイトで腐すコメントをする人はいたと思われるが、それでも他のLOL企画に比べて相対的には非常にポジティブに物事が進んでいたように今となっては思う。

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※ケイン氏の配信中腕立ての例。たまに飼ってる犬が寄ってくるのも面白かった。飼い主がしゃがむと犬が喜んで寄ってくるのは犬あるある。

あいつがクソだこいつがクソだという話はしょうもない、なんせ「元から平均シルバーなんだから」という大前提があるわけで。そしてそれこそがCLASHの理念的なものに繋がっていると見ることもできる。そういうシルバーでもチームプレーを楽しもうぜ、というのがCLASHなのだから。

例えばさ、他スポーツに例えてみれば趣味でやってる草野球をアレが駄目だこれが駄目だあいつが戦犯やとかブツブツ言ってるのってアレでしょ。アマで解説齧ってるマグヌス君かよって。

そしてまたよかった点として、全力を尽くしたうえでのカタルシス、筋書きのないドラマ感があった点も。確か初回のCLASHは振り分けが不十分で、なぜか当たる相手はMIDダイヤとか格上ばかりと当たり5連敗の後、最終戦でやっと五分くらいの相手と当たり、誰もかれもいい大人、それもプロでない大人が互いに30分以上必死に声掛けをしながら1勝をつかむためにもがき、戦い続ける様子は正直相当「アツい」ものがあった。

※0勝5敗、後のないTPB、だが彼らの目は死んでいなかった。序盤有利を取られる苦しい展開も、ヘラルドによるMID奪取から徐々に有利を手繰り寄せていく。コーラーのハメコ氏に呼応するメンバー。そしてコーチのKatsudion氏が見守る中、試合が大きく動く。MIDの3rdタワー前、バロンを取り一瞬前がかりになったTPBの面子に対し、劣勢の相手チームがタワー奥からオーンのULTとジンULTを同時に展開し、その刹那ヘカリムがTPBのバックラインへと回り込み、サイドJGにカサディンがテレポートと、リソースをほぼ全部使っての、相手が出来うる限りでほぼ完璧ともいえる全力のエンゲージをTPBが受ける形で、最後の、雌雄を決する集団戦が開始された…

LJLのコメント欄に生息する自称KRチャレンジャーの皆さま方にとってはドぬるい、低レベルな平均シルバー同士の1戦と切り捨てることもできる。でも、大の大人5人(コーチ含めて6人)がそのレベル帯の1戦にこれだけアツくなっている様子こそ、ゲームのすばらしさ的なものを端的に伝えている一瞬ではないかと。こういうのでいいんだよ。

おまけ RIOTJP、動きます。「ロルくん」2018.08~

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2018、日本のLOLファンの方は思い出してほしい、一時期いきなりLOLの羽振りが良くなった時期、ありませんでしたか?日本独自のイベントに大量のプレゼント。それって思い出して、2018-19じゃなかったかな?当たったでしょ?これがメンタリズムです。

西武ライオンズは松坂大輔がメジャーにいったFA資金36億で球場の大改修、芝生の張替え、選手獲得、そして翌年の超豪華なファンクラブ特典に使いました。一方RIOTJPがAbemaの「LOLスタジオ」「賞金首」を経て発表したのがこれです。

https://alienwarezone.jp/post/1114

ご丁寧になのか、それとも契約が早々に切れたのか知りませんが既に公式では動画を見ることが出来ません。有志が録画していたのがこれです。


ゆるキャラブームもゴリゴリ下火になってきていた2018に「日本の市場なんて知らないRIOTがゆるキャラの没案でボられた」なんてひどいうえにそれっぽいことを言う人も当時どっかで見た気がするものですが、結果を見れば見るほどその評が「真実なのでは…」と思えるほどのアレ。

映像としてのクオリティは結構高いと思います。ゆるキャラとしても出来はいいと思います。でも「このゆるキャラ何回露出した?」「このCM見て「インストールしてみよ!」って思う奴おる?」「ターゲットはゆるキャラなら女子供なんと違うんか?」「もひとつ質問いいかな、そもそもロルくん、どこに行った?」なんてハガレンの主人公のような意見がコミュニティやRIOT謹製掲示板からも大噴出していたものの特にアンサーも、そしてこのキャラを活かした展開もなくすべては謎のままフェードアウト。

まあRIOTは入るのに日本語英語ぺらぺーらが条件やろし、そんな人は次から次へ転職できるやろから提案したスタッフも担当者も既におらんのやろ、とかいった諦めの声も上がっていた記憶がある。

そしてそんなロルくん、Twitterもありますがフォロワー1000人。ツイートは約30回。2019正月のイベントでまるで「在庫処分」のようにプレゼントをまき散らし、2019年1月1日の投稿を最後に、たまーにRTを数回して、最後が19年7月のRT。その後のロルくんの行方は誰も知らない…



超豪華な面子で作られた”地獄にして煉獄”「GGTV」2018.08~

知っていましたか?ジグスの声優は炭治郎と同じです。

怒涛の2018年はまだまだ続く。LOLを飛び越え日本eスポーツ界隈で今も語り継がれるお笑いムーブ「ゲームショーのブースでジェンガ」を引き起こした悪い意味での神番組、それが「GGTV」になる。

https://www.gamespark.jp/article/2018/08/10/82905.html

この番組、かなり気合が入っており、上のロルくんもあわせて「初心者向け」を謳っていた。”まだ始めたばかりの初心者プレイヤーや、プレイしようか迷っているユーザーなどを対象に、『LoL』の楽しさを伝える番組。”と実際に明言もしている。

メンバーも今までより金がかかっており、芸人の「板倉」にモンハン芸人として数年前にゲーマー的ポジションでハネていた「次長課長井上」。声優からはジグス役でゲームでも声を当てている「花江夏樹」。当時はアニメでも主役級のポジションをちょこちょこ狙える位置にいたなか、翌年19年に鬼滅の刃で大ブレイク、その後の活躍はご存じの通り。もう一人の声優枠として、いわゆるアイマス声優の「青木志貴」。他分野のプロゲーマー枠として格ゲーからストリートファイターシリーズの「かずのこ」、鉄拳シリーズの「たぬかな」、FPS畑からは元プロの「SHAKA」。いずれも敬称略。その他有名ストリーマーを集めた、力だけは十分入っていたと思われる番組だったが様々な問題が噴出。

問題点を軽くいくつか列挙すると
・「初心者向け」のあまり予備知識0の初心者・板倉が空気で死んだ目
・初心者の唯一気持ちいい瞬間「ULT」を無慈悲に潰すスタッフ
・TGSの1時間のステージでやったことが「大喜利」と「ジェンガ」
・最終回のメインコンテンツ「対戦」がそもそもチーム格差
・番組とはとても思えない「最高に重たい空気でのエンディング」


この企画のメンバー的に、一番知名度があると思われるのが板倉氏。初回は板倉氏がMFを操作。ミニオン、タワーすらわからない状態から番組開始。チュートリアルを言われるままにこなし続け、段々口数も減っていく。言ってみれば操り人形状態。なおこの操り人形感は最終回まで続いた模様。

そして初回で問題視されたのが「ウルトを止められる初心者板倉」

約1時間強、きっつくて地味な練習を経て一応実戦という形でRIOTスタッフとの対戦。もちろん「初心者」としてキャスティングしたのは、ほかならぬRIOTなはずだが、いざ試合が始まると、ただでさえ何していいかわからない板倉に襲い掛かるRIOTスタッフ軍。せめてULTだけでも撃たせようと他のメンバーが声掛けやアドバイスをしてULTを打とうとするが、それをやらせなし、CCでキチンと止めに行くRIOTスタッフ軍。

一度だけなら手癖かもしれない、一人だけなら空気の読めない奴がいたかもしれない。ただ上の動画の通り、せいぜいULT打つくらいしか見せ場のない初心者のULTを何度も何度も潰しに来て、板倉もシャレにならんくらいガン萎えしているのが「初心者向け番組」の第一回のダイジェスト。「勝負」としては正しいが、「初心者向け番組」としてはどうなのかといったところ。ちなみにこれでこっぴどく怒られたのか、次回以降も「スタッフ軍」と練習するが、今度はスタッフのド忖度&ド接待ゲーというぬるま湯の極みのような「それはそれで地獄」が30分以上垂れ流されたりもした。それもう中級AIでよくない?

なお板倉氏はゲームが苦手なわけでもなく、ネット番組が苦手なわけでもなく、トークが苦手でもなく、ほぼ同時期(2018.09スタート)に開始したPUBGの番組「DONKATSU.TV」では、タブレットを片手に生き生きと進行とプレイをこなす板倉氏が放送されていた。GGTVの第一回が約1万再生、DONKATSU.TVの第一回が約11万再生。同じゲームの「公式番組」で残酷なまでにクオリティ、数字の差が出ていたといえる。

そして今も語り継がれる「リーグオブジェンガ」が発動したのもこのGGTV。配信第4回ではTGSのTwitchブースから1時間放送、となっていたが、その内容が「大喜利&ジェンガ」。それもそもそもの話TwitchブースにあるPCは5台。メンバーは両チームで10人。それもTGSというプロゲーマー引っ張りだこのなかゲームもしない、ということでなのか、10人のうちSHAKAとかずのこは不在という「なんでTGSでやろうと思ったの?」状態。せめて通りすがりの人とかに「LOLってこんなゲームやでー」ってアピールせな。っていうかしてくれよ。プリーズライオット。

100歩譲って何らかのトラブルやらで仕方なくトークで、とかジェンガで、とかならわからなくもない、後に触れるが最終回がラグラグだったのも、もしかして突発的な事故かもしれないので責めきれない一面があると個人的には思っている。が、TGSの場合見ていたところ「予定通り」としてジェンガが出てくる。一応その後、片方チームの「練習」がそのブースから配信されてはいたが、それもやはりTGSでやる意味ある?という有様だったといえる。繰り返すが自分も叩きたいから書いてるわけでなく「事実」なのだ。動画を一度見ていただければわかるはず。俺悔しいよ。LOLが舐められるの。

そして最終回、初心者の板倉チームと初心者の井上チームに分かれて5vs5、果たしてどっちが勝つのか!という形ではあったが、大方の予想通り勝敗に初心者の板倉氏と井上氏はほぼ関与していない。両者ともにADCだったが(ネタバレもクソもないので書くと)3試合やって両者とも「1キル」、キルレ0.33。

プロ並みにひりついた試合ではない。1試合目が23vs21、2試合目が16vs18、3試合目が34vs18。3試合で100キルはゆうに超えるバカ試合のなかでのそれになる。両チームのJGともに、こんな初心者がいるBOTレーンにガンクするだけで「悪者」に映ってしまうため、ある意味でBOTレーンが「聖域」となる有様。サポートに回されたストリーマーのスタンミ氏は業を煮やしたのかサポートブランドピックで6キル。日本のLikkritや!まあ勝つためにはそれがものすごく正しいのだけど。

また「ガチンコ勝負」の形のためか、ピックはわざわざドラフトピックを採用。BANこそなかったものの「取り上げ」は可能になるそして初心者は「3人」いた。ある意味空気な初心者BOTレーンでは試合が動かなかったものの、もう一つ、経験者花江氏と未経験者たぬかな氏の「格差TOPレーン」がそもそもの話、最初から出来ていた。

LOLというゲームは「0→1」で全然違うのはご存じの通り。アイアンでも未経験者には負ける要素がないゲームだったりします。で、初心者たぬかな氏、なんとか練習してきた魂チャンプガレンが「3試合のうち2試合取り上げられる」という有様。ちなみに両チームとも、3試合ともファーストピックガレン。そこまでするぅ~?えぐいゲームやなほんまって。

ガチとしては正しい、あまりに正しい。ただ思い出そう、この番組は”まだ始めたばかりの初心者プレイヤーや、プレイしようか迷っているユーザーなどを対象に、『LoL』の楽しさを伝える番組。”である。

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つまりこの初心者3人が1カ月強やって最終回の試合で体験したことは
・「試合に全く関与できないBOT」
・「なんとか練習した1チャンプを取り上げられ経験者にボコられるTOP」
という「LOLのエグい事実を突きつけられる」形になってしまった。
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あと最終回ラグかったのだが、それは99回チェックしても100回目の本番ラグくなることもあるし仕方ない一面も。そこも当時叩かれていたが、そこばっかりは仕方ない部分がある。今この瞬間地球が滅びる可能性だって絶対の絶対に0ってわけじゃないんやから。

そんなこんなあったGGTV、最後のヤマにして恐ろしい空気は最後の最後グランドフィナーレの締めになる。MCの井上氏がおそらく手癖で「またやりたいですね!」とお決まりのそれっぽいセリフを言って締めようとしたところから始まる。ここで大体はみんなでワーだのガヤガヤーっとして締め、ってのはバラエティの基本みたいなもので、おそらく井上氏もそのつもりで置きに行ったお決まりコメントと思われる。台本にもあったのかもしれない。

ただGGTVは違った。「またやりたいですね!」から流れるあまりにも重い空気を察した井上氏が耐え切れず再度念押しプッシュの「またやってくんねえかな」からの「やらねえか…うん。」「みんな下向きましたね。」「はい、スタッフが全員下を向いたところで。」と続ける始末。

これは素人の失言ではない。井上氏はプロだ。盛り上がらない営業先でも仕事をしてきたから今がある芸人だ。その井上氏が自虐しないと耐え切れない空気、というのがヤバさを物語っている。その井上氏のコメントの間、花江氏の乾いた相槌と笑い声だけが響くという地獄。これもう「煉獄」でしょ。花江ボイスの無駄遣いにも程がある。地獄の無限列車はここにあった。

なお、井上氏発言の後半は花江氏が空気を察して、発言が被ることも厭わず急ハンドルでエンディングへ進行させている。あのファインプレーがなかったらさらに惨劇は続いていたと思われる。

嘘かと思われても仕方ない、叩きたいだけの奴と思われるのもアレなので、一応その部分から再生できる動画を用意した。RIOTJPは試験でこれを見せて「ちゃんとこれがグロ映像だと分かる人」を採用したほうが良いと思う。数多のネット番組でも屈指の「最悪の最終回フィナーレ」だと思われる。

自分も死体に鞭が打ちたいわけではないが、GGTVの評価はこうなってしまう。Youtubeでは高評価36、低評価15となっているが、これだけ金かけて5000再生のこれ、というのが世の評価であって。

別に花江氏が数字を持ってないわけではない、花江氏は個人でチャンネル登録178万人、青木氏は13万人、板倉氏は7万人、SHAKA氏は27万人、いずれもYoutubeで影響力のある面子を揃えてのこれ。もちろんリアルタイムはTwitchでこれはアーカイブだという点は考える必要はあるが、それでもといったところ。ある意味での金字塔でありLOL関係者はリメンバーGGTVの気持ちを持っていただきたいところ。

なお、数多くのゲーム番組の経験がある井上板倉両氏は、このエンディングで「俺らみたいなね、せめて全員初心者だったらね」と企画に対しての金言を授けている。彼らなりに「この布陣ではそもそもどうにも動きようがなかった」という悔しさがあったものと思われる。

その後、2018年、珍しくGGTVまで精力的に動いていたと思われるRIOTJPは、GGTVの大不評を受けてかどうかは定かでないが、以降目立った動きを控えることに。なお久々に動いたと思ったら「川島オブレジェンド」。歴史は繰り返されるとはよく言ったもので…

も…萌え~でござる「LoL最強女子プレイヤーになり隊(仮)」  2019.06~

テレ東というのは、比較的ゲームに温かいテレビ局であり、あの「勇者ああああ」もあり、2018年には有吉ぃぃeeeee!も開始、高校生eスポーツにも注目して特番を行ったりとかなり精力的な局で、そんなテレ東のeスポ関連をまとめてやっているYoutubeが、TOKYO eSPORTS HIGH! eスポーツハイ! テレビ東京になります。

この話の前段として、高校生eスポーツ選手権の仕事が入った「勇者ああああ」のアルコ&ピースの2人がLOLの勉強のために生配信をしたところから話を始めたほうが良いように思う。その日時が2019の6/1。この日時が重要となる。

で、そのアルコ&ピースだが、彼らは自他ともに認める「ラジオスター」という呼称がある。TVでは活躍しきれないが、ラジオでは生き生きする二人を揶揄するような称賛するような肩書である。で、そのTVで活躍できない具合を2019.5.29、他のラジオ番組でアメトーク!のPに暴露されてしまった。「アメトーク!ではNGに近い」と。で、この回にアルコ&ピースを直接呼ぼうとしたら「あいつらロケでモンゴルにいるってよw」とイジられ、その様子がyahooニュースTOPで扱われ、ネットニュースで駆け巡った。

そんなアルピーの二人がその事件以来初、公の場に出てきたのがこの 

【勇者ああああ】にわかゲーマー アルコ&ピースでもわかる深夜のリーグ・オブ・レジェンド講座【League of Legends】 

になる。これはLOL番組では異例の数字、12万再生を記録している。ただ、Youtubeではコメントのリプレイが見れるので見てほしいのだが、盛り上がってるのはLOLではなく「平子いじり」のモンゴル、アメトーク、コロッケ、出禁といったワードの数々。2回目も4万再生しているが、言ってしまえばコメント欄からも分かる通り「ラジオリスナー」たちが「ラジオ感覚」で楽しんでおり、もはやLOLである必然性は薄かった。

ともあれLOLで数字が取れたという成功体験があったから、なのかは定かではないが、その約1か月後に始まったのが「LoL最強女子プレイヤーになり隊」になる。


ペンギンズが、GGTVが失敗してきた「初心者が0→1でLOLやる配信」の系譜である。ただ、5人中3人は一応経験者とのことで、番組も初心者2人側に合わせる、という感もなかったためGGTVよりはスムーズに事が進んでいた感がある。初心者2人のうち1人はユーミだったし。ただ、もう一人の初心者がTOPねこばばカルマというのは相当変化球だなあと思った感じで。

動画的には8本あるが、結論から言えば「多分おそらく最強にはなれなかったかな」というところになる。相対評価で見ていけばもしかしたら彼女たちが「最強女子」の可能性もあるので「おそらく」。

この番組、他番組、なんならRIOT謹製のGGTVより「LOLをわかってる」スタッフが企画し、運営し、編集しているという点に見ていて気付く方もいるだろう。そう、がっつり編集が入っている。そして面倒厄介粘着ウザ自称KRチャレの皆様に食いつかれないためか、がんばってなんとかして極力スコア等をテロップやワイプなどで隠しているのでは、という感じに見えるスタイルを取っている。

LOLをやってるかやってないか、それは「CS」を見れば一目瞭然で。CSは口ほどにモノを言う。それを知っているやり手スタッフが編集していると思われる。ただ、そのように個人の成績がよく見えないため、そして隠すためか試合中頻繁に「プレイヤーの女の子のアップ」「実況席のアップ」「画面半分弱を女の子のワイプが占める」といった有様で、正直LOLを知る自分ですら「この試合何が起こってるのか」という盤面を把握するのが困難になっており、変なハイライトと女の子のリアクションを延々見せられている感がある。MVPを決める企画でも、キル数等ではなく、実況の判断で「声出し頑張ったから1ポイント!」的なあれであり、正直LOLを見る分にはあまり向かない。

ただ、冒頭の動画のサムネイルを見てほしい。「アイドルのキュートなカメラ目線に悶絶!」なのだ。ここでLOLがどうこう、と言っているゲームオタクのほうが悪い、まである。なにィ!厄介野郎とは俺のことだった…!?確かにゲーム番組のそれとは思えないほどには女の子のワイプやアップがたくさん出てくる。

だから「○○ちゃんのアップ、眼福でござるな~」という見方が正しいわけであり。ただ、そちらの評は今回していないので他の皆様に任せたいと思う。あとすごい関係ないけど、こういう「女性」ってだけで取り上げられる程度には競技系ゲームに女性ってのは少ないのに、Vtuberになると急に上位女性プレイヤー出てきてるってのがあるんだけど、あれなんなんだろうね。はい余談でしたー。こちらからは以上です。

はじめからこうなるとわかっておったんじゃ(ジリアン)「元はんにゃ川島のeスポーツ芸人生活」2020.02~

人はなぜ、LOLを0から学ぶ企画を立ててしまうのか…。GGTVの反省を生かして1シーズンにしたのかもしれないが、それでも歴史を見れば「楽観」が過ぎると言わざるを得ないであろう吉本系企画にしていまも一応現在進行形の企画それが「元はんにゃ川島のeスポーツ芸人生活」。現在進行形の企画なので触れるのも野暮だが、触れないわけにはいかないだろうと今のところまでの話を。厳しい話となるが、数年後これが「先見性のない馬鹿が書いた文」として晒される程度に川島氏がLOLでブレイクするのを祈って。

ここまで何度も出てきた「1から始める企画」だが今回は「芸名変更」「1年でゴールドいかなきゃ罰金」という枷を入れてきて、これなら、という形でスタートしたが、はっきり言ってLOLの日本サーバーの現状を知らない人が企画したのであろう感がある。そもそも、生配信を中心に、という恐らく「ケインコスギ」みたいな~、と企画書に書いていたのであろうが、それも失敗のもと、現実を知らないが故であり、ある意味においては川島氏も被害者であり情状酌量の余地がないとも言えない。

おそらくふわっとしかLOLを知らないスタッフたちと、なんとなくケインの奴が感動でバズったみたいな話と、整備されたプロシーンしか見てない吉本周りと、別に悪いことは言う必要のないRIOT、このあたりで話が進んだと思われる。要は「日本のランクマの野良の現状」を知らずに始めたがゆえの悲劇という側面もあると言える。

ちなみにRIOTさんの理想とする初心者帯はおそらくこれになる。見れば見るほどテイルズのOPみたいな映像だが、要は女子大生の主人公がソロで負けて落胆する中、LOLサークルに声を掛けられ一緒にプレイ、互いに声を掛け合って励まし合って勝利をつかむ!やったーたのしいLOL!GG!これ。

※ふざけるな!おとぎ話にも程があるだろ!JARO(日本広告機構)に見つかったらワンチャン虚偽広告扱いされるぞ!日本サーバー民から見れば「うそ、おおげさ、まぎらわしい」たった1分にすべてが詰まった3アウトPVにしか見えないのだが?まあ”LOLサーの姫”目線なら正しいのかもしれないが…。あとちょっと待てぃ!まず何より初対面Yasuo即ピックはやめぇ!

実際のLOLの低ランクの現場は動画を見れば一目瞭然。底辺と言えど「0→1」では絶対に差のあるゲームであり、わからないけどまずはともあれ対人やってみよう!なら15分ずーーーーーーっとボコされて終わりというゲームがLOLだ。川島氏もゲーム内でもYoutubeチャットでも負けて煽られキルされて煽られ、といったなかで早々にモチベも急降下。

チャットでは日本語よりベトナムと思われる謎言語と中国語っぽい漢字が飛び交い、たまに見る日本語は他人の悪口と暴言、あとは「俺は悪くねぇ!」といったテイルズオブアビスさながらの自己弁護と責任転嫁。指示のためにあるPingで一番目にするのは圧倒的に多い煽りの「?」。

あまりの状況のためか川島氏もアイアン帯で異例の「マップ隠し」。上位レートでは「相手の配信を見てマップ状況を知る」という「ゴースティング」が横行しているが、直接の経緯こそ存じ上げないが、要はその可能性がアイアンですらあった、ということになる。あるいは川島氏が「ゴースティングされてる」と疑心暗鬼の雛見沢症候群になってしまったか。となると彼に必要なのはゲーミングPCではなく首を守るコルセットのほうだろう。もしかしたら謎の足音も聞こえているかもしれない。

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※そんな雛見沢症候群、その大元である雛見沢が舞台の新アニメ”ひぐらしのなく頃に業”、好評放送中、なのです~、にぱ~☆

もちろん目標の「1年でゴールド」に向けては練習が不十分に見える川島氏にも非はあるかもしれない。目標に比べたらふがいない状況に多少の叱咤があっても仕方ない部分もあるかもしれない。ただ「叱咤」の域はとうに超えた「集団リンチ」「スラム街」に変貌するのに時間はかからなかった。あるいは最初からほぼそうだったとまで言ってもよいのかもしれない。

ただこれも元を辿れば、何度も今まで言われてきた「LOLの民度問題」これに対してほぼスルーを決め込んできたRIOTに原因がないとも言えない。言ってしまえば「割れ窓理論」である。以前Twitterで「○○では永久BanされていまはLOLw」みたいな人を見かけた覚えがあるが、要は他ゲームでは永久Banレベルの人間が伸び伸び生きる、悪魔がほほ笑む時代と化した北斗の拳並の世紀末にしたのは、ほかならぬRIOTという話にもなってくるわけだ。自分はいろいろなジャンルのゲームをやったり見たりしているが、LOLをあまり知らない人にとってのLOLの印象でまず出てくるのが「暴言と荒らしだらけ」という評判、まるで「事件を起こした近所の厄介なトラブルメイカー」の評判のようなそれである。

サッカーにおける審判の重要さは「プレーが反則かどうか見分ける」だけでなく、「プレーを整理して、試合を適切に進行させること」というのは Jリーグ公式チャンネルの「ジャッジリプレイ」で何度も語られていることだ。不満が募ればラフプレーが増える。人間だもの。ラフプレーが出れば同レベルの報復で試合が荒れる。そういうものであって。あるいはサッカーに理解が薄い方はスラムダンクの湘北綾南戦の4ファウル後の魚住を思い出していただければいいかと。「あいつは今、線を引いたんだ」「あれくらいの当たりならファールが取られない、チャージングの線を引いたんだ」というアレ。結局日本サーバーが出来た2016以来、審判が試合をコントロールできなかった結果、「もはや相当なことでは大丈夫」とバッドマナープレイヤーに「線」を引かれてるのが今のLOL日本サーバーになる。

真相は知りません、揶揄かもしれませんが「日本Rioterは一生フレンドとARAMしかしてないから現状を知らない」的な書き込みを見た気もします。NAであればRedditにたびたびスタッフが登場するためコミュニケーションもとれますが、日本にはそれに該当するものはなく、公式掲示板ももとより書き込みは無視され、今や閉鎖もされています。

そんなスラム街に放り込まれた初心者川島氏、そりゃ情状酌量の余地がないと断罪するのはアンフェアといえるでしょう。LOLはチームゲームです。初心者のフリをしてスナイプし、敵に回れば川島氏をキャンプしてボコし、味方になったら(BANされない程度に)わざとミスした振りをしてFeedされたらそうそう勝てないゲームでもあります。敵だと強いが味方だと弱い、ドラクエのテリーかよって話ですが、これを故意かどうか明確に判断し裁くのは簡単ではありません。やられたら打つ手がないゲーム、それがLOLです。

そして2016のまっさらなスタートからたった4年で「そんなこともありえる」と納得されるレベルのスラム街サーバーにしてしまったのは、他ゲー勢にまで悪評が響き渡るようにしてしまったのは、やはりRIOTJPであり、川島氏がある意味時代の被害者である、という見方もできなくはないわけです。

2020年、世界はコロナの影響をもろに受け、一時期は自粛期間もありました。芸人の中にはその期間に趣味や特技を磨いてテレビで話題になった人も少なくありません。ニューヨークの屋敷氏は版画を1からはじめ、自粛期間中の趣味として話題になりました。すゑひろがりずは自粛期間にどうぶつの森ゲーム実況をはじめ大ハネしました。自粛期間も毎日ネタ動画を上げ続けたジャルジャルはファンを増やし、KOC制覇に異を唱える者はほぼいませんでした。また、自粛期間のなかで外出の必要のない「eスポーツ」自体が脚光を浴びる格好となっていました。もしこの期間に「まじめにLOLに取り組んでかなりの腕前に!」となったら話題になっていたかもしれません。

でもそうはならなかった。川島オブレジェンド氏はアカウントリセットをして新アカウントを作り直し、結局ブロンズ3で終わった。ゲームで話題になるのはCODがうまい粗品氏や、タレント枠かと思ったらちゃんと解説できていた手越氏だったりする。本田翼はDbDで200万人。後藤真希は19万人。いずれもそこまで無茶苦茶うまいわけではない、でもちゃんとやってはいる。

視聴者はバカじゃないので見ればわかります、その人がそのゲームに興味あるかないかなんて。LOL日本サーバーの環境が悪い点について散々触れただけに、ここに触れないのもまたアンフェアなので最後に触れると、まる1シーズンやってきた川島氏がランク締切日の配信で、対面に来た毒をまき散らすハゲを「シンシド」と呼んでいたのもまた事実です。まあこれをどう取るかもその人次第と言ったところ。

まあ、偉そうに言っている自分もよく咄嗟にユーミのことニーコって呼んじゃいます。ただこれには個人的事情があって、自分スピッツ好きなんですよ、でスピッツのアルバムに猫がジャケットの「名前をつけてやる」って名盤があるんですけど、その中に「ミーコとギター」って曲があるんですよ。猫→ミーコ→ニーコ、なんかこんな紐づけがなされてる感があって。ということで川島氏にも事情があるのかもしれないし、ないのかもしれない。

何かが噛み合っていれば川島氏も話題になっていたかもしれない。それには何が足りなかったのか。人選が悪かったのか、環境が悪かったのか。この命題は、卵が先か、鶏が先か並に結論付けるのが難しいでしょう。

ともあれ、大きな流れに結局乗れないまま川島氏とLOLの2020が終わろうとしていることだけは確かです。

悪口だけ書いてる風に見えるのもアレなんで、ひとつ前向きな提案を。正直来年もこれやるなら、ほんまに仕事がない「これすらチャンスに見える」知名度0の超若手とかのほうがいいと思うんすよ。多分そっちのほうがまだ熱意持ってやってくれるのでは、と。例えば若手5人にやらせて、ゴールド到達&レート最上位はタケト氏とW司会の座に立てるチャンス!みたいなね。もっとガツガツいかないと、あのスラム街じゃ食い物にされて終わりですぜ、旦那。

今後に期待か「inゼリーゲーム部」2020.08~

最後に、こちらは始まったばかりなので軽く触れる程度に。おそらくウィダーインゼリーとプロゲーミングチームBurningcoreなどが手を組んで始めたのがこの inゼリーゲーム部でまだ動画も14本、始まったばかりの企画と言えます。

やっているのはLOL講座のほかに、BCのかずのこを招いての格ゲー講座、他にスカーズのApex部門、Fマリノスシャドバ部門と、チームの枠を超えた少し面白いチャンネルになっている。

で今回触れるのはLOLについてなのでその部分を。第一回は初心者講座、レーンだとかスキルだとかド基本を。あのCeros一強時代にヒビを入れたRokiを使ってやることか、感はあるがこれはこれで15分で意外とまとまっている。もちろん意外と程度でそのまま鵜呑みにするとROAを買え以上のビルドは教えてもらえないわけだがド基本の試合の流れを抑える分には悪くない動画になっている気がする。他に比べて。

そんな基本から第2回で急にレベルアップ。というのも今度は「プロコーチを呼んでみよう」ということで呼ばれたのがBCの34コーチ。まず第一に、34コーチは日本語が達者やけどそれでも外国の方であり、よくその齟齬を恐れなかったな、と。それはともかく、CSのラストヒットでお金が増える、みたいな基本も触れていないなか34コーチは最初からフルスロットル、開幕から「レーン戦の極意」みたいな話を。

「相手がミニオンにスキルを使ったら自分は相手にスキルを当てましょう、相手はスキルがCDなので一方的に攻撃できます」とか「リコールタイミングは砲台ミニオンが来ない2回目のウェーブで全力プッシュして帰れ」とか、ある程度やった人なら「ほえ~」ってところだが初心者からは一歩飛び出した内容とも見える。

ただ、第一回で言っているのだがこのアイドルの子自体が「普段からLOLをプレイしている」と言っており、要は今までの動画でよくあった「0→1」ではないためスムーズに話が進む。というか先ほどの「最強女子になり隊(仮)」のMIDの彼女である。そのときはシルバー到達といっていたわけで、やっているのはAI戦だが、例えばニーコで後衛ミニオン3体をスキルでまとめてCSを取ったりしており、確かにその片鱗は見える。また、ちゃんと34コーチの教えを守ってプレイできており、彼女の成長にはかなり役立ったであろう、と。

ただ、そもそもの話このアイドルの子の元の腕前がこの番組だけでは見えてこない。「どこからどこへ成長したのか」というのが見えてこないので「何が見せたいのか」という部分が気になったところ。自分はたまたまこの子がシルバーくらいと知っていたからわかりやすいかったが、そこらへんの説明不足感がある。つまりこのコンテンツを楽しむうえで「最強女子になり隊」を見ておくと一役くらい乗った感じで楽しめる形になっている。

ただ、そもそも他ゲーの動画はいろいろ上がっているが、LOLはここ一カ月更新がない。今後も続くのか、それともこれで終わりなのかという点が気になるところ。一応シルバーくらいの人の成長物語、という、今までのLOL企画にでありそうでなかったジャンルであり、超初心者企画に「物足りなさ」を感じていた方々には少し期待が持てそうな動画なのでチャンネル登録高評価よろしくお願いします。登録登録登録~(HIKAKIN風に)。

歴史に名を残せるか「QWER」2020.11~

https://www.openrec.tv/live/ov82d0ddxzw


ここまで紹介した通り、脈々と続く流れがある中で始まったのがこのQWERになる。この番組で一つ安心なのは「TOPANGA」が運営に携わっているという点。TOPANGAはストリートファイターシリーズをプレイしている方ならご存じだと思われるが、2011年4月、まだ日本でeスポーツなんて言葉がほぼ通じなかったころから「ときど」「マゴ」を中心にこの約2時間スタイルの番組を行っており、2020年11月現在で「TOPANGA TV」の放送回数は450回を超えている。姉妹番組と言える「勝ちたがりTV」も400回に迫る放送回数で、要は「持続可能なノウハウ」というのを持っており、それゆえ数回の再生回数で一喜一憂することもなかろう、という安心感がある。

ここまでの歴史の通り、どれも短命であったり突然死を迎えたりで「長期的視野」を持っての番組運営が出来ていない中、TOPANGAがどう作っていくか、という点には非常に期待したい。

「QWER」の期待点1 人にスポットライトを当てた編成

第一回はEvi氏を招いて、というところだったが、かなり人となりであったり、プレイの歴史について掘り下げられており、おそらく初めて聞いたという方も多かったと思われる。歴史を見ていくと2016以降、あまりプレイヤーを掘り下げる企画というものはなく、それこそえびンモTVのインタビューくらいでしか人となりが分からなかった中、各選手を一歩掘り下げていくことで観戦する際にも「一役」乗るのではないかと思われる。

例えば「好きなチャンプ」がわかれば、その人がピックした際に期待の目で見ることもできるが、LJL全選手の好きなチャンプを知っている人は恐らくいないと思われる。もちろん「Gangoのドレイブン」みたいに国外でも有名なレベルは別だが、今後いろいろな選手の情報が出てくると観戦にも彩が加わるのではないかといったところ。LJLプレイヤー全員出すだけで40週、ほぼ1年いけるわけで。

「QWER」の期待点2 プロの目線の分かる配信内容

これはTOPANGATVなどでもそうだったが、選手の深い読みあい、分かりづらい部分を後々当事者が掘り下げることが出来るというのが一つ魅力になる。今回WorldsだったがLJLスタート後には、なぜこうなったのかというのを当事者の声で聴けるようになると面白いと思う。

まあTOPANGATVは慣れすぎてしまってときどなどが「自分の弱いところ」などの反省点まで番組で赤裸々に語ったり、鶏ハム作りはじめたりしているが、そこまではいかないまでも、今回のEvi氏のBinフィオラのようにプロ目線の話というのは今までの番組、特に近年ではなかなかなかっただけに需要は高いと思われる。ただ、内容がLJLReviewとも被ってくる感はあり、今後もあるのなら棲み分けは必要なのかもしれない。

「QWER」の不安点1 「ライン」の見極めの危うさ

格ゲーもLOLほどではないにせよ扱いがナイーブな集団がいる。TOPANGA.TVは500回やるなかでヤベー奴らのやべーコメント欄になったりもするなか、つかずはなれず怪我せずの絶妙な立ち位置でうまく立ち回ってきた感がある。「高橋正人シリーズ」などもそれにあたるが、やはりそれはMCが現トッププレイヤーでシーンに造詣が深く、番組を陰でコントロールするにゃん師も詳しいからこそ、ギリギリの位置を取れた、という面があるのではないだろうか、また、もし触れて火傷しても自己責任、MC自体がプロだからこそ自己責任でなんとかなる部分であったりもする。

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※「高橋正人」:レッドブル所属のプロゲーマー「ボンちゃん」の本名。歯に衣着せぬ発言が目立つ一方で人間味のある「顔芸」や「ロードトリップ」という全国遠征などもありシーンから愛されている。「本物のタイガー」「格ゲークラウド」等ファンメイドの愛称多数。近年双子が生まれた。

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※「にゃん師」:株式会社TOPANGA代表。番組の裏方としても活躍。その名前の割に強そうなガタイに強面というギャップから、たまに映れば「反社」「映してはいけない人」「龍が如く実写版」とコメントでイジられ続けている。自身もかつては名の知れた格ゲーマーであり、大規模大会に記念参加してはプロの何人かより上の順位をマークし、後の配信でマウントを取ることもしばしば。

今回の番組のスタイル的に象先輩をMCに「プロをお呼びする」という形で今後も進むと思われるが、変なフリをしてゲストに怪我させる番組、となれば今後出てもらえる選手も限られてくると思われる。一方、腫れ物に触れるように、では番組としては面白くない、そのラインの見極めが一つポイントになりそうだが、第一回を見る限り危なっかしいかなと思ったりもする。

例えば、第一回の段階で「Evi選手にブーストしてもらおうと思って~」「サブ垢でフィオラ回してたんですが~」といったあたりが気になったところで。ブースト発言はもちろんジョークだと文脈的にわかるのだが、LOLは5VS5のゲームで、要は口ぶりはジョークでも実際にやったら他8人に影響が出るゲームなわけであり、サブ垢についても、例えば格ゲーのサブ垢は1試合で当たる相手は1人だが、LOLは他9人の15分~1時間に影響してくる。そのラインの見極めが結構緩いのかな、と思い危うさを感じたところで。

ランク最上位で上がプロくらいしかいない象先輩なら対面が何だろうが気にならないだろうが、もう少し下のLOLをプレイするスタッフか何かに「ランクマで対面が実は2ランク上のサブ垢だったらどう思う?」と聞いてみればよいかなと思ったり。

あとはコピペについても、言ってしまえば荒らしの材料ともなっている部分をピックアップするのはどうだろうというのはある。TOPANGATVで「ヌキさんの納豆巻き動画、面白かったねー」って話はするだろうが、「コピペの朗読」はしないわけで、ある程度長く続いてほしいからこそ、格ゲーでは出来ているラインの見極めをうまくして欲しいところ。

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※「ヌキさん」:格ゲー界ではスト2時代より「ウメハラ」と双璧をなすスーパースタープレイヤーであり「格ゲー5神」の一人。現在格ゲーのプロ活動こそ引退しているが、その明るく愛されるキャラクターやゲームの知識・経験から、現在は格ゲーの実況や解説、また趣味の人狼大会などでも活躍している。あと「スシロー」のCMの声に似ている。

まあ、言うてヌキコピペの話はまた意味合い違うだろ!って話なのだが、それを抜きにしてもやはりコピペを粒立て過ぎてた感もあり。かつてウメハラが「語録」として独り歩きしていた「小足見てから昇竜余裕でした」の真偽を尋ねられた際に「無理に決まってんじゃねえか」と一蹴したのだが、これくらいのほうが変に連投する奴らも増長しないし、ちょうどいい距離感の例なのではとか。

「小足見てから昇竜余裕でした」:要は「超スキの少ない小攻撃に対してコマンド技の昇竜拳でカウンターすることくらい余裕だぜ」という話。別にウメハラ本人が言ったわけではないとされている。ただ、傍から見てるとそう見えてしまうほどのドンピシャな昇竜拳、通称「ウメ昇竜」は彼の代名詞となっている。

怖いのは、「個人配信」で言うのと「LOLの番組です」では見え方が違うわけで、変な発言をした結果、アクセス欲しいまとめブログやTwitterに見つかって「eスポ公式番組で問題発言!」と言葉尻捉えたクリップを作られて拡散され彼らの餌となり「これだから日本のeスポーツは」と悪評をまき散らす側にならないことを祈るばかりで。

あと最後にラインというか目線というか。Worldsの話題の中で「ダブルリフトのサッシュが遅い」ことを揶揄するコメントをストリーマーがしていたところの目線が気になったところ。おそらく今後「日本プロ」を「ゲスト」で敬う目線で進めると思えるが、その日本全プレイヤーより基本格上なのがダブルリフトになる。確かに「SNのAngel」よりダブルリフトのサッシュは遅いかもしれないが、じゃあ日本でそのダブリフに誰が勝てるの?誰が言ってるの?日本wのストリーマーwが番組で笑いものにしてましたってどうなの?次からは噴飯するための白ごはん用意して番組見たほうがええの?ってところで。

TOPANGATVで欧州予選を見てるときどが、コンボ落とした選手に「そこは決めなきゃ~」と言うのはある意味筋は通ってる、ときどは「決めて勝ってきた人間」だから。日本のサッカー番組で与太話みたいに「うわーメッシまたミスしたー、年老いたし終わってるなwねえJリーガーの○○さん?」って言い出したら放送事故扱いでしょう。「Jリーガー」の段階でメッシの数段格下なんだから選手もコメントできないでしょうと。居酒屋ならいいよ?

今後「Tier3でプレイイン1勝4敗の日本でLJL優勝できなかった選手」を「大健闘でしたねー!」と持ち上げながら「Worlds本戦出場NA1位の選手」を「サッシュ遅いねーw」と揶揄していくのだったら、価値観の軸足どこにあんねん、って意味で凄い番組になると思うので多分ちゃんと決めたほうがいいのでは、と。価値観の高低差で耳キーンなるわ!って話で。

「世界一級プレイヤーがレギュラーで出ているTOPANGATV」と「日本サーバー上位のストリーマーがMCのQWER」というわけで。その違いを一度話し合ったほうがちゃんとなりそうかなと。まあでも、そんな日本の地位考えたら「何にも言えねぇ…」ってなるかもしれないし、そもそも「こまけえことはいいんだよ!」って話かもしれないが、ここまで紹介した他番組に比べて、明らかに2ランクくらい「危なっかしい」感があるなあと個人的に。

まあ長々書いたがNAファンの筆者が少しイラっとしたというだけの話と、ウメヌキの話を入れたかっただけという話で、要は「ここまでアンタに書いたこと全部、ただの八つ当たりだから」ってのが真実だとかなんとか。ちなみに自分のピッケムは今年こそのNA躍進を祈った結果、大爆発していました。

「QWER」の不安点2 すでに食らってる「動画泥棒」

11.9の21時開始のQWERの動画が正式にYoutubeに上がったのが2020.11.11昼、それまでに既に3分割されて「毎日18時投稿!」みたいなYoutuberに全編アップロードされ、TOPANGA公式に動画が上がるまで既に6000再生されていた。言ってしまえばわざわざEviという日本では最大レベルのでゲストを呼んだ初回の動画でもう6000再生損している。それも相手の転載動画にゴリゴリのゴリに広告までついている。6000再生ってGGTV最終回がそれくらいの再生数だよ?GGTV一回分損してるんだよ!?

サムネなんて後から差し替えれるでしょ。仮サムネで番組直後に上げて翌日サムネ作って差し替えればええやん、と、かつてコンテンツディレクターと名刺に書かれていた自分は思ったりします。むちゃくちゃ勿体ない。やり方わからないならDMでもなんでも教えますよ。誰でもできると思うけど。

そこらへんほんまちゃんとしよて。「最高画質」マン問題が格ゲー界はかつてあったんだから。すっとやってすっと儲ければいいじゃない。俺はみんなが正当にうまい飯食ってほしいし続いてほしいからこそもったいないと思うところであって。

※「最高画質」:一時期スト5のYoutube動画界において、有名プレイヤーのプレイ動画を勝手にたくさん投稿しまくっていた人(現在チャンネル削除済)が動画タイトル冒頭に決まってつけていた言葉。まるでAmazonの中国製イヤホンの説明文に書いてあるような唐突な「最高画質」という響きがクセになる。なお最高画質と言っているが別に4Kだとかそういうわけではない。上の動画は模倣犯の動画。

正直テレビの「月9」ですら見れない人が多くなって視聴率が伸び悩む時代とまで言われてる中、やっぱその時間にリアタイ見れない人もいるよ。OPENERECのタイムシフトもなんかポップアップとか出てひと手間でめんどくせーって思う人いるよ。公式動画のアーカイブの再生回数多いと見栄えいいでしょ、今後につながるでしょ。ほんまがんばってほしいところ。じゃんじゃん稼いでほしいよ。

「QWER」の希望点1 PVと出来ればかっこいいテーマソングを

TOPANGAといえばPVであったり映像面でも盛り上げてきた一面がある。「QWER」の開始にも短いのが流れたが、正直なところ「らしさ」がないなあと思ったりも。

特に「歌」は時代と紐づいて後々になってノスタルジーを感じさせるためにかなり有効だということは「ときマゴ2.0」の「ハーベスト」で十分わかっているはず。ほんとこのPVは傑作、大好き、イントロで泣けちゃう。

※2011からTOPANGA TVのMCとして、そして「プロゲーマー」として常にシーンの最前線を駆け続けた2人。「真の日本eスポーツ元年」となった2019の大晦日、その2人のコンセプトマッチが開催された。賞金なし、2人のプライドだけが賭けられた10本先取。そのPVには「日本eスポーツ前夜」、あの夜明け前の時代のOPソングという演出。こういうのがいいんだよ。
※元ネタとして”当時”のOP。格ゲーキッズたちは番組開始前から待機して番組が始まるのを心待ちにしておったんじゃ。3人とも今は別チームに所属しているが、2020年現在、未だにシーンの最前線を突っ走り続けている。

-生きながらにして死んでいるだけ、そんなのはもう-

LJLのPV、OP製作にここ数年希望が持てない中、かっこいいPVを作って視聴者を煽ってほしいところ。S11といえばこの曲やなー、この曲の頃はアレ強かったなー、とか思い出したりできれば最高なわけ。頼んだぜTOPANGA。第二のカラシゴロシ、探していけ。

「QWER」の希望点2 ノウハウを生かしたLOL「0→1」育成企画を

ここまでの番組でことごとく失敗に終わっているのが「0→1」の初心者企画。若手芸人でもベテラン芸人でも女の子でもうまくいったとは言えない状況なわけで。

でもTOPANGAにはかつて「弟子企画」というものがあった。格ゲー初心者、ないし未経験者をワンランク上のゲーマーにするという企画でおおむね好評だった記憶がある。みぃたむ~。

※弟子企画関連の動画。「みぃちゃん」こと鈴木美咲氏は「弟子」として番組出演中。手本としてプレイしているプロゲーマー「ボンちゃん」サガットは師匠筋に当たる。そのボンちゃんが順調にフラグを立ててからの大劣勢。最終ラウンド負けそうになると笑い声が一瞬漏れ聞こえる。それにすかさず反応して「みぃちゃん笑うなって!」と大声で連呼するのは、こちらもプロゲーマー「ももち」。忍の末裔、ももちの完璧な立ち回りが光る。

また、ストリートファイター5リーグでもかつて「ビギナークラス」という試みがあり、プロゲーマーが「ビギナー」に教えることで彼らが少しうまくなる様を見せていくというそれであり。現在放送中のSF5リーグでインタビュアーを務めている奥村氏も、かつてビギナークラスでド素人から始めて、企画終了後もスト5を続けて今回インタビュアー抜擢、という流れがある。当時ビギナーだった国定氏もTOPANGA関連のコメント欄によく出てきており、当時から練習を重ね既に結構上にいる、という話も聞く。

このように「長めのスパンで見届ける」ことで過去に初心者企画を成功させてきたTOPANGA関係なら、うまくいかなかった「0→1」の成功が出来るかもしれない、という点で一つ希望が持てる。もしできれば、需要は鬼のようにあるというのは、過去に成功例もないのに何度も何度も企画が立ち上がりコケている様子からも明らかなわけで。ネッケイ(根っからの経営者)のにゃん師なら、このビジネスチャンスを逃すわけにはいかないでしょう。

ただ、LOLで気を付けなければいけないのはスマーフ、サブ垢になってくる。現に慣れている格ゲーという舞台ですら、過去の弟子企画でニコ生主の実質スマーフに「卒業大会」を荒らされたという事件もあったわけで。あれは視聴者もがっかりするし本人もがっかりする、まあ、だからこそやってくるわけなのだが…。そのあたりを含めてうまく立ち回ることを期待したい。

例えばCLASHを使うというのも手になってくる。あれなら「サブ垢」はいけないルールになっており、ある程度の安全性は担保されるはず。まあRIOTが取り締まれば、の話だが。でなくてもRIOTが一声「見てますよ」と言ってもらえれば「本アカごとBAN」のリスクを恐れて愉快犯は恐らく減るわけで、そういう風に使えるものはうまく使って、なんとか難題の「0→1」をクリアして欲しいところ。やれば!できる!

最後に 

と、ここまで時系列順にLOL番組を見てきて突っ込んだりなんやかんやしてきたが、さすがに記憶が薄い部分、結構な時が経ったことなどもあり、勘違いなども多々ある可能性がある。そうだったところがあったらごめんなさい。あくまで一視聴者の一視点です、という話であり、網羅的に見てきた都合上、ある程度評価基準みたいなのがブレないようにと思いつつ書いていたおかげで、相対的に一部コンテンツの一部が悪口みたいになってしまった感があるが、視聴者目線ではこう映ってました、という感じで。

今回はおそらくLOLファン側の人が見るだろうと推測し、格ゲー界隈について少し注釈を入れてみたりしたというか途中から入れるために文書いてた感があるけど。

誰よりもLOLの番組を網羅して見たかったのは「自分」であったりして。自分向け資料のノリが7割くらい。もしほかにLOLの番組あったよーってのがあったら教えてね、と。一応week0とかは単発だったから省いてて2回以上続いた系という感じで考えていました。なんやかんやありますが、新番組「QWER」の今後の発展を期待しています。こちらからは以上です。

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