20240403_ できる男、すなわち仲村トオルである

今日こそ、遠方に栄転した先輩への祝いの品を買う。
先輩といっても実は同級生で友人であり、しかしながら3年前から先輩後輩の関係となり、あれこれ手取り足取り教えてもらったひとだ。
男性で、栄転とはいえ単身赴任とのことなのでビールを1ケース贈ろうかしらとも思ったがなんだか無神経な感じがするし、花はすぐ枯れる。
夫にアドバイスを求めたところ「できる男のデスクまわりグッズ」じゃない?と言われ、へぇ旦那、そうですか、と落語にでてくる丁稚奉公みたいな気持ちになった。
朝食をとり、洗濯物を干しながら「できる男のデスクまわりグッズ」を思いうかべたが、丁稚のアタマの中は茫としたままで一向に像が結ばれない。
タオルを洗濯ばさみで止めながら、夫に「できる男のデスクまわりがわからん」と訴えると、
「仲村トオルが使ってそうなやつ」と言われ一発で理解した。
できる男、すなわち仲村トオルである。
小綺麗に整理整頓され、厳選されつつも嫌味でない、シンプルで上質な小物を使うトオル。色はネイビー、黒、またはグレーだ。
見える、見えるぞ……!!!!

今日のタスクを整理して、午後に買いに行くことにした。あと別件の差し入れやお礼の品も買おう。

午前のタスクをなんとかやっつけて、小雨の中出発した。電車でいうと2駅先のターミナル駅の駅ビルおよびショッピングモールなのだが、先月はほぼ引きこもって在宅ワークをしていたので、なんだか足取りがよぼよぼだ。強い気持ちをもってトオルグッズほか品品を買う。

おしゃれ文具店でトオルっぽいコーナーを物色。ネイビーの革張りのバインダー。トオル度高め。だがお値段も高め。何よりバインダーが革張りであるということが丁稚奉公には分からないのでやめて、別のものにした。贈り先のひとに似合いそうなものが見つかったからトオルじゃないけど万事よしだ。

いきおいで差し入れとお礼の品も買い、ついでにユニクロで最近破れてしまったものに代わる新しいジーンズとパンツも買った。

遠方に送るのは明日作業だ。
前からうすうす感じていたけれど、なにかを発送するというのは自分が思っているよりずっと工程が多く時間がかかる。

夜はクックドゥのお気に入りのタレで炒めもの。肉団子のスープもつくった。

寝室で布団を敷く。ついでに新しく購入を検討している敷布団と現行の敷布団の厚さを揃えるべく、現行の布団の厚さを測っていたら、なぜか夫と「カーマ・スートラ」の話になった。「カーマ・スートラ」と初めて口にだしてみたら口のなかの音が新しくて笑う。

すると夫はかつてヒマラヤに調査に行ったさい、ネパールの土産物屋で初めてその存在を知り、ぜひ手元に、と買い求めたらしい。
さぞかし艶っぽい絵で性の奥義が描かれたタペストリーか何かと思ったら、「ノンタンの絵本くらいの大きさの絵本」だという。
「カーマ・スートラ」と「ノンタン」。ふたつの言葉があまりにミスマッチなのでギョッとしてからゲラゲラ笑った。




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