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「銀河鉄道999」東京千穐楽のご報告


先ほど、無事に「銀河鉄道999 さよならメーテル〜僕の永遠」の東京千穐楽が終演いたしました。応援いただきましたみなさま、ご来場いただきましたみなさま、本当にありがとうございました!!!

冷静になって考えれば、これまで僕が出てきた大きな舞台は輸入ミュージカルの日本初演ばかり。今回は続編とはいえ作品としては「新作」「初演」ということで、これまでにはない大変さを体験しました。

クリエイターのみなさまが作り上げてくださった台本や音楽も、稽古場にて役者の身体によって三次元の空間に立ち上げられると「もっとこうした方がいいよね」「このタイミングは探った方がいいよね」みたいなことがたくさん見つかって、

その都度、脚本家の石丸さち子も音楽監督の久保田修も、細かい修正や変更に対応くださいました。本当にすごい。クリエイターって。

真っさらなキャンバスに描いては消し、描いては消し。いいと思ったことを何度も疑い、悩ましい問題には知恵を寄せ合い、試行錯誤をたくさん重ねた結果、初日を迎えることができた作品でした。

幕が開いてからも細かな修正や、さまざまな改善を重ね続けてきた日々でした。

初日の夜も東京千穐楽のカーテンコールもご挨拶していただいた松本零士先生が、どちらの日にも

作家が書くのも、役者さんたちが舞台を作るのも、みなさま(お客様)に観ていただくためです。いっしょに999号での旅をしてくださって、本当にありがとうございました。

とおっしゃっていました。本当にその通りだなと思います。

シーンがうまくいかない日も、自分の演技がポンコツだなと思う日も、心くじけずに「じゃあどうやったらより良くなるのだろうか」と考え続けることができたのも、その時間の先に、観てくださるお客様の存在があると思えたからです。

みなさま、ご来場いただきまして、本当にありがとうございました。



機械化人間になって、どういうことなんだろうと、いまだにずっと考えています。

けれど、ひとつ思うことがあって。

もし、身体が機械になって、食べることも、寝ることも、性欲も必要なくなったとしたら。疲れることもなく、暑さ寒さも感じず、ただ存在するだけで存在し続けることができるようになったとしたら。

その瞬間に果たして僕は、考え続けることをするだろうか、と。

人間が生きるためには、考えなければいけません。

寝床を確保するにも、食料を確保するにも、それらを得るためにお金を稼ぐためにも、人と会話をするためにも。生き続けようと思うかぎり、考えることからは逃れられません。

けれど、身体が機械になって、ただそこにいるだけで存在し続けられたとしたら。考える必要がないなあと。

でも、と思うのです。

宇宙の謎についてや、音楽の不思議について。やさしさとは何かや、演劇の深淵についてを考えることを、僕はきっとやめられないだろうなと。

僕が僕として、「人間である」と思い続けるために失いたくないのは、知的好奇心だなと思うのです。


今回の舞台は、たくさんの人間の、知的好奇心が集約した結晶です。そして何より、とても大きく揺るぎない、松本零士先生という人間の、果てのない知的好奇心の化身です。

この作品を携えて、大阪の地を訪れることができること、とても嬉しく思います。

まずはひと休みして、梅田芸術劇場での公演まで英気を養いたいと思います。


本当に皆さま、ありがとうございましたーーーー!!!!




読んでくださってありがとうございました!サポートいただいたお金は、表現者として僕がパワーアップするためのいろいろに使わせていただきます。パフォーマンスで恩返しができますように。