(34) 「ドライブ直前のふわっと浮く動き」🏀⚽️、「重力は加速の味方🍎」、「最速降下曲線ドライブ」、 「膝を抜く動き(筋力より重力)」

ドライブ直前の「ふわっと浮く」動き

河村選手によく見られる動き

重力による加速」をうまく使うには、
「下方向へ動く距離(落下距離)を、長めに取る」ことが重要です。

ドライブ直前に「身体をふわっと浮かせる」ことで、
「重心の位置を(意図的に)高く」し、

そこから下に落ちてくることで、下方向への距離を稼ぐことができます。
(「重力による加速(下向きの力による加速)」をうまく使うことができます。)

(物理っぽく言えば「位置エネルギー(ポテンシャルエネルギー)」を
 うまく活用した動きと言えます。)






馬場選手のドライブ
(ヘジテーションと、身体を浮かせる予備動作の「融合」)

ハンドオフした後、
身体をふわっと浮かせる馬場選手。

一瞬、タメをつくることで、DFの状況を確認する余裕が生まれる。
なおかつ、DFのタイミングを外すヘジテーションも兼ねる
沈み込んで、高速ドライブ
(重力は加速の味方)



身体を浮かせる動きは、
フェイクモーションや、ヘジテーション、
ロードステップ(ダッシュの姿勢を取るステップ)
などと組み合わせると、より効果的だと考えられます。




ジャ・モラント選手
重力加速の反動を生かしたドライブ

まず腰高の状態をつくり
下へ沈み込んで(+ダッシュの姿勢を取り)
ドライブ
(下向きの重力加速を利用することで、より強くフロアを蹴ることができていると思われる。)





河村選手のドライブ
(身体を浮かせる予備動作に注目)

クロスオーバーの直前。
ちょっとわかりにくいが、一瞬、身体を軽く浮かせる河村選手。





身体を浮かせる動きを
「フェイク」に使った河村選手   (カウンターの動き)

身体をいったん浮かせて
沈み込む(このケースでは後ろに下がって、スリー)



自分が持っている、ひとつひとつの技に対して、
(相手にその技を読まれた時の)
カウンターをもっておくことは非常に重要です。
(複数の選択肢を用意:それで初めて、DFとの「駆け引き」が可能となる)

セットプレーしかり。
相手に読まれた時のカウンターを備えたセットプレーでないと、
簡単にターンオーバーしてしまう。




追記;ジョシュ・ハートの場合(ふわっと感なしバージョン)






追記:ドンチッチの場合(ティム・ハーダウェイの逆バージョン)

レッグスルーから
いったん、身体をふわっと浮かせる(そして、状況判断の時間をつくっている)。





追記:ハーダウェイのキラークロスオーバー重力加速の反動+レッグスルー
                    (ドンチッチの逆バージョン)

重心を高くして、
沈み込みながらレッグスルー(重力加速の反動を使って、素早く切り返しているのだと思う)


重心を高くして
レッグスルーと同時に沈み込む














最速降下曲線(ポイントは重力による加速)

「急がば回れはホントに早い!」

最短経路を行くことが、必ずしも最速ではない
(直線的に行くよりも、遠回りな曲線の方が早く着く)場合があります。

曲線の方が、
「ころがる距離は長い」のですが、
「重力による加速(下向きの力)」をうまく活かせるので、
「スピードが速く」なります。

直線(斜面)の場合は、
「ころがる距離は短い」のですが、
「重力による加速(下向きの力)」をうまく活かせないので、
「スピードが遅く」なります。

(下向きに動く距離が長いほど、加速も大きくなりますが、
 下に行くほど遠回りしすぎるので、

 いくらスピードが速くても、距離が長すぎれば、
 目的地に到達するのに時間がかかってしまいます。

 そこそこ加速できて、そこそこ距離も短いという、
 ちょうどいい塩梅が「サイクロイド曲線」となります。)

※ Brachistochrone curve

ブラキスト は shortest、
クローン は time の意味です。

「最速降下曲線」と日本語では訳されることが多いのですが、
「最短時間曲線」と言った方が適切なようにも思います。





理想論:ドリブルの突き出し

https://youtu.be/JbNKl_BFQ2A?si=qn6jA-kc-nMPdFM_&t=330
ボールの突き出しの軌道は「直線的」になることがほとんど。
これを「サイクロイド曲線」に近づけることはできないだろうか?

ボールをドライブで「斜め前方向」に突き出すとき、
現実的には「直線」にならざるをえない気がしますが、

最速降下曲線の考え方からすると、
「サイクロイド曲線」に近い軌道でボールを突き出した方が、
(重力の加速をうまく使えるので)、

より速いドライブが可能になるのではないかと思います。
(実現可能性は無視してますが)。

ドリブルする手を、最初は下方向(重力の方向)に動かし、
途中から横方向に切り替える(極端に言うと、掬い上げるような動きにする)と、
曲線っぽい軌道で突き出せるかも。




ちなみに、ドライブの上手い、ジャ・モラント選手は
ボールを「ほぼ真横?」に突き出しているように見えます。

ドライブ開始
ボールが落ちてこない
ボールが落ちてこない
やっとボールが落ちてきた。

ボールの軌道うんぬんというより、前傾姿勢がものすごいとも言える。



















膝を抜く動き(重力を味方に)

サイドステップ(右脚を連続で外す)

両方の脚を、つっかえ棒に見立てる。
右脚(右のつっかえ棒)を外すことで、
体が勝手に右側に倒れる。

切り返しの動き

いかに踏ん張らずに(筋力ではなく重力を使って)切り返せるか、という問題でもある。



スタートの切り方(蹴るタイプではなく、外すタイプのスタート)
      (両方使いこなせると、DFのタイミングを外しやすくなると思う)





✳️ 180度ターンの仕方(足の負担を減らすターン)✳️

左足を軸に
くるっと回る。
足で踏ん張って、止まる、という過程を省くターン(足への負担が小さい)。
踵を軸に、くるっと回るバージョン↑
空中で、体ごと、くるっと回るバージョン↑




立った状態からの、180度ターン(速い)

左に回りたい場合
左足を、後ろにひっくり返す。
それに釣られて、身体全体がくるっと回る

動画最後の360度ターンは
バスケのロールターンにも使えそう
2つの軸で回る=片方の足を軸にして回るのではなく、
          左と右で180度ずつ回るという考え方)。

ちなみに、
シェイ選手のロールターンはこんな感じ↓

半身の状態から
右足を引きつつ、
左足を前に出す
(左足を軸に回転しているわけではなく、右足と左足の両方を動かして身体を回転させている)


ウェストブルック選手のロールターンはこんなかんじ ↓

バックターン開始
顔と左足を、回りたい方向へ向けに行く。
ロール中。やや内股っぽい感じ?
両足ともに、回りたい方向へ、しっかり向いている。
左手を当てて、DFの位置を確認 + 左側からのDFの寄りを防ぐ。
DFが右側へ回り込むことを予想して、
左にもちかえてフィニッシュ











余談;理屈は自信を与える(過信も与える)

 自分の体の動きを、
 「 言葉(音や文字)」で表現し直すというのは、
 「別の角度から理解を深める行為」と言えます。

 理解や納得が深まれば、自信をもってプレーしやすくなります。また、
 疲労や怪我の後遺症で、動きがおかしくなったときも、
 どのように動き方を修正すればいいのかというポイントが掴みやすくなります。
 (修正力が高まる)

 理解の仕方が間違っていた場合(自分の理屈を過信した場合)は、
 自分の間違った理論にひっぱられて、
 本来できていた動きがおかしくなってしまう副作用もあります。

 自分の動きを多角的に理解し、
 自分の動きに自信を深めることは大事なことだと思います。 










💪 手は抜かずに、膝を抜こう🦵











🍎 重力は加速の味方 🏎







 



追記:三笘選手のふわっと浮くドリブル⚽️

ふわっと浮いて
沈み込みながら(重力加速の反動を利用して)、右に切り返す
サッカー界のティム・ハーダウェイ?



ザネ選手の「小刻み連続ふわっと」ドリブル
     (連続ヘジテーション+複数回加速ドリブル)

ドリブルスタート
体をふわっと浮かせて
落として
ふわっと浮かせて
落としてを繰り返す
連続ヘジテーションな上に、ドリブルスピードが速い



ザネ選手のドリブルの動き(連続ふわっと加速ヘジテーション)は
バスケだと、オフボールの動きに活かせると思う。



追記:ラグビーの場合

上に軽くジャンプして
右足で着地し
左に切り返す


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