やけどと車(2023.09.16)
手首にやけどの跡が鮮やかにある。
2週間くらい前唐揚げを揚げた時に油がはねて、その油が飛んだ軌跡そのままにやけどしたのだ。
唐揚げに対して今後真剣に向き合うならば名誉の負傷と言えるが、そうでなければただの間抜けだよなぁと思う。
今日、カーディーラーへ行った。車を買うために。なぜかと言うと、妻の車が車検なのだが、その車検代が30万ばかりするというので、それならば買い換えた方が良いのではないかとなったのだ。
しかしだからと言って右から左へ「じゃあ買い換えましょう」というわけにはいかない。家計には全然余裕はない。ディーラーへ行くのは戦いだ。いかに安く、ぎりぎりのラインを攻めるかのせめぎ合いだ。「あ、いいっすよそれもつけちゃってください」ではない。「ナビいらないっす。スマホのやつで十分なんで」みたいなレベルだ。
憂鬱だ。あんな大金の話などしたくない。ローンなどもううんざりだ。月々の支払をもうこれ以上増やしたくない。今ですら色々厳しいのにこれ以上ローンを増やすのならば仕事そのものを見直さなければならない。
妻の姉、そして妻の両親までも巻き込んだ今回の車選び。それぞれが懇意にしている営業さんをご紹介頂いて、色々便宜を図って頂いた。しかしそれでもなかなか厳しいのは事実で、気持ちはちっとも晴れない。
候補である車は一応隅々まで見せて頂いて、それなりに魅力は感じたのだが、いかんせん私は車には興味がないので、「便利だなぁ」くらいで気持ちが全然奮い立たない。でも子供は大きくなるし、妻の車検代はバカ高いので、安くして頂けるのであれば買い換えるのが良いのだろう。
地方都市というのは、特にここ大分では大人一人に車一台ないと本当に不便なのだ。車がないとにっちもさっちもいかない。大都市にいる方には実感として理解し難いだろうが、これは本当の事だ。
というわけで我が家は明日もディーラーへ行き、最終的な見積もりを確認。おそらく何かしらの契約をするだろう。憂鬱だ。それは未来をある意味縛る行為に他ならないからだ。
疲れて帰宅して、子供が眠った深夜。妻と一緒にカップ麺を食べて「探偵ナイトスクープ」を見てげらげら笑った。その時間だけ気分が晴れた。
今、あらためて手首のやけどを見るとまるでそれがキリトリ線みたいに見える。この点線に沿ってピリピリ破いたら中から砂金が出てきたら良いのにと思った。
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