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もうすぐ一年生(2023.02.26)

地元ケーブルテレビ局で「もうすぐ一年生」という、来年から小学校一年生になる園児に一年生になってからの抱負や、将来の夢などを短く語ってもらうという番組がある。

多分地方のケーブルテレビ局ならどこもやってるような番組だが、私たち夫婦はこれが大変好きで、たまにやってるのを見ると必ず見てしまう。

今回はこれに我が家が大変お世話になっている幼稚園が登場した。長男が卒園し、長女と次男が今も通っている幼稚園だ。

とにかく園児が多く、なかなか終わらないのだが、ちらほらと知ってる園児さんもいて、飽きずに見る事が出来た。

一年生になって頑張りたい事とか、将来の夢など、みんな一生懸命カメラにかって喋っているのだけど、どうしても答えが似たり寄ったりになってしまう。そりゃ、将来の夢と言ったって、まだ何もなくて当たり前だし、一年生になって何を頑張ろうかなんて、皆目見当がつかないだろう。

私たちは家族全員で園児たちの一生懸命な姿を応援していた。もちろん録画なので、応援などしても無意味なのだが、うちの子供たちにはそんなの関係なく、テレビの向こうの園児さんたちに向かって「がんばれー」と声援を送っている。

園児さんたちみんなのコメントが終わり、それから全員で歌を歌った。最初は曲名は忘れたが、何度か聞いたことのある定番曲。次に幼稚園の園歌だった。

うちの子たちが通う幼稚園の園歌はとても覚えやすくて、楽しい歌だ。みんなこの歌が大好きで、日頃からよく歌っている。

卒園する園児さんたちが元気よく歌っている姿を見て、私は言いようのない感動を覚え、泣きそうになる。妻の方を振り返ると、すでに目にいっぱいの涙をためている。妻はそもそも極端に涙もろく、そしてこの手のやつに滅法弱い。

私はなんとか泣くのをこらえることが出来た。まぁ言ってもうちの子が卒園するわけじゃないし。

しかし、在園している長女と次男がテレビの中の歌に合わせて歌い始め、次いで卒園した長男までもが園歌を歌い始めたのを聞いて、私は耐えきれなくなって、泣いた。子供のこの純粋な感じ?曇りなき眼みたいな?これがもうダメだ。

私は泣いているのを悟られないようまっすぐにテレビを見て、涙がひっこむのを待った。しばらくしてふっと妻の方を見るとぼろぼろ泣いている。「うちの子が出てるわけでもないのに」と思うが、人の事を言えた義理ではない。

去年あった長男の卒園式はコロナにより妻のみの出席となったが、そのうち私も出席せねばならないだろう。今からその時が思いやられる。


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