深夜のサウナ（2023.08.15）

午前２時半。私はサウナと水風呂を往復していた。お盆は妻の実家に入り浸りで心底疲れたから、どうあっても私一人の時間を作りたかったし、疲れを一度リセットしたかったのだ。

１４日の盆踊り会場。同じような立場で、福岡から来ている義弟に私は「意地でも今夜温泉に行くよ」と宣言した。

義弟は私の良き理解者で、そして酒にだらしない。義実家への滞在中、隙を見てはどこからか酒を調達してきてこっそり飲んでいるフシがある。しかしそんなところが私はたいへん人間くさくて好きであるのだが、まぁ義両親には不評である。何かと言うと糾弾されている。

義弟は自分の実家にはろくに帰らず、妻の実家にはしょっちゅう福岡から通っているのだから、その苦労を分かってやってよと私は思うのだが、義両親はそんな事はおかまいなしだ。「酒くらいなんだよ。気兼ねなく飲ましてやってくれよ」と私は思う。

それはさておき昨夜、私は皆が寝静まった午前２時。家を抜け出して、深夜営業をやっている温泉に行ったのだった。抜け出す時、妻は相変わらずドキュメンタルのシーズン１をテレビで流していた。

暗い部屋、多分眠っていたとは思うが、妻はもうずっとあのシーズン１ばかり繰り返し見ている。内容はとうに覚えているだろう。私は少し怖くなった。妻に何か深い闇を感じたのだ。

温泉はさすがに丑三つ時だけあって、空いていた。いつもみたいな大勢の学生はいなかった。人の声はなく、ただただドウドウと湯舟に湯が落ちる音だけが響いていた。

私はいつもみたいにサウナと水風呂を３セットした。しかし体調がなんだかすぐれなかったので、サウナを１０分も耐える事ができなかった。せいぜい７分かそこらだったので、「これは今日はととのえられないな」と思っていた。

しかし３セット目の水風呂を終えて、安っぽいプラスチック製のチェアーで休んでいると、下から風が吹いてくるような心地がして、ととのう事が出来た。室内だから風はないはずなのに。

おかげで私は気分爽快。外に出た午前３時半の夜風はとても気持ちが良かった。しかしその代償として、今日の日中私は睡眠不足のせいですごくしんどかった。次男は何かに取りつかれたように元気でなかなか眠ろうとしないし。何のためのサウナか分かりはしない。

そんな感じでお盆休みは終わり。明日からまた頑張っていこうと思います。というか、お盆休みのが頑張っていた気がするけど。

ご精読ありがとうございました。