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一日中家にいたその8(2024.07.07)

朝、皆早起きで、「今日はどこかに出かけるぞ」という雰囲気で満ちている。どこへ行こうか、皆で会議をしている。

長男が「坊主地獄へ行きたい」と言い、「この暑いのに?本当の地獄になるよ」と妻が脅す。

坊主地獄とはかの有名な別府地獄めぐりの一つだ。

「このクソ暑いのにあえて坊主地獄に行って、うだるような暑さの中で本当の地獄を味わうというのも一興だな」と思った。記事にするにも容易いと思えたのだ。

が、しかし、あまりに地獄地獄と脅すので、長男が怖気づいた。「坊主地獄には行かない」となったのだ。

その結果会議は行き詰まり、再びどこへ行こうかと皆の案再検討する事になった。

そのうち妻が「〇〇ちゃん、もう始めてるみたいよ」と言う。〇〇ちゃんとは隣の家に住む4歳くらいの女の子で、うちの子らは仲が良く、前の日にも一緒に水遊びをしている。昨日はえんえん3時間ばかり水遊びをしていて、その見守りで大変だった。

そして「〇〇ちゃん、もう始めてるみたいよ」と言われて長男が途端にそわそわし始める。もう居ても立っても居られないという感じだ。すぐに水着に着替えて外に出たいと妻に言う長男。それに応える妻。その一部始終を見て私も僕もと庭(というか通路)へ出て行く長女、そして次男。

「終わった」と思った。「完全に昨日と同じだ。このままえんえん水遊びの時間が続いて、帰ってきてシャワー。それから昼飯食って何かしらのアニメをだらだら見て、ご飯、そして風呂の流れだ」と思った。

そして実際そのとおりになった。我が家は土日の二日間どこにも行かなかった。行ったといえば幸子(ポメラニアン♀)の散歩とドラッグストアへの買い物くらいだ。

子供たちは良かっただろう。良い夏の思い出ができたかもしれない。だが、今日はどこかへ行こうと皆で意気込んでいたのに、「結局それか」という想いが私の中には渦巻いて、すごくやるせない気持ちだった。

夕飯に餃子を作って、それがまぁまぁ美味しく出来たので良かったものの、何かこのまま月曜日を迎えるのに申し訳ないような気持ちになっている。

カーテンの隙間から眩い朝日が差し込んでくるのが不安を煽る。「ちょっと待ってくれ」と思う。

気持ちを切り替えて、また一週間頑張ります!



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