流血ラーメン（2023.08.17）
仕事で、車のハッチに頭をぶつけた。
自分でハッチを閉める際、距離感を誤ってしまって、ガツンとやってしまった。
次の瞬間びっくりするくらい血が流れた。痛みと比例していない量だった。頭皮は傷がつくと出血が激しいのだ。
私は傷口を持っていたタオルで押さえた。タオルが真っ赤に染まった。痛みはあまりなかったが、誰かに見られたら間違いなく引かれるので、困った。
血はしばらく押さえていたら止まった。鏡を見たら案外血の跡もなく、髪の生え際に少し傷口が覗いていたが、まぁ大丈夫だろうと事務所に戻った。
間もなく昼休みだったので、私はあるラーメン屋のどうしても食べてみたい新メニューがあったので、行くことにした。
しかし私の傷に対する考えは甘かった。
入店し、ラーメンを待っている間、私は無料の漬物をぱくぱくつまんでた。するとツーと、額に血が垂れてきた。なんてことだ。漬物を食べて血圧が上がったからなのか。私は備え付けのティッシュでさりげなく頭を押さえた。ティッシュが赤く染まった。まずい誰にも悟られないようにしなければ。
血はたいした量ではなかったので、まぁそのうち止まるだろうと思っていたら、女性の店員さんが何事かと駆けつけて来た。とても心配そうに「大丈夫ですか？」と、鏡とティッシュを持ってきてくれた。そして「なんでもおっしゃってください」と言う。
私は状況を説明して、なんでもない。心配いらないと言ったが、店員さんは追加で保冷剤とタオルまで持ってきてくれた。
申し訳ない気持ちでいっぱいになった。そりゃカウンターで血を流しながら漬物食べてりゃ心配にもなる。異様だ。
しばらくして運ばれてきたラーメンはとても美味しかった。店員さんの親切さも相俟って猶更美味しかった。食べながら、血は途中で止まった。
ラーメンはいわゆる二郎系。太麺の醤油豚骨。モヤシとキャベツが山盛りでニンニクが効いているやつだ。
二郎系にしては少しおとなしめではあったが、そもそもこの店は繊細な味の豚骨と塩のラーメンが看板メニューなので、文句を言う筋合いはない。むしろしっかり二郎系を作りつつ、店のオリジナリティもそこに押し出している点はすごいと思う。
後半は血も止まり、ゆっくりラーメンを堪能する事が出来た。こってりラーメンだから血圧も上がり傷口が開くかと思われたが、案外大丈夫だった。
私はお会計の際に店員さんに何度もお礼を言った。そしてラーメンが美味しかった事を伝えた。鏡や保冷剤を持ってきてくれた店員さんはまだ心配そうにしてくれていた。申し訳ない。
お店はこちら。なかなか大分以外の方が足を運べるお店ではないけど、親切で元気な店員さんがいる。そしてラーメンはとても美味しいので、もし機会があれば行ってみてください。
私はしばらくの間こちらのお店へちょくちょく通うことにしようと思います。メニューも豊富だし。
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