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ワーキングホリデーってなんだ!?【後編】―オーストラリアで働きながら考えた、リアルな異文化理解の大変さ―
こんにちは。国際コミュニケーション学科3年の岩田輝です。前編に続く、後編です。
メルボルンで約6か月を過ごした後、私はより一層英語に浸る環境を求めて、インド洋に面するオーストラリア第五の都市、パースに移住しました。パースは、メルボルンほど都会ではありませんでしたが、真っ白のビーチと、真っ青なインド洋に沈む夕日が美しい都市でした。
パースでは「仕事探し」と「シェアハウス探し」に苦労しました。
まずは仕事探し。最初の2、3週間は街中のあらゆるお店を訪問しては履歴書を配るという生活をしていました。結果、12軒訪問し、受かった2軒、タイレストランとラーメンレストランで働いていました。特にタイレストランでは日本人スタッフは私のみ。さらに10国籍以上の方たちが働く多国籍な環境。ボスの指示を勘違いしたり、お客さんとのコミュニケーションがうまくいかなかったり…。
例えば、お客さんが”tap water”(無料)を欲しているのか、“still water”(ボトルに入った天然水、有料)、”sparkling water”(炭酸水、有料)なのか。オーストラリアに来て半年、満を持して100%英語の環境に飛び込んでみて、悪戦苦闘の日々が続きました…。
英語が話せることは大前提。そのうえでお金を稼いで暮らしていくことの難しさを痛感しました。
大苦戦した英語環境での仕事でしたが、最終勤務日にはレストランのみんながサプライズでケーキを用意してくれました。「3か月しか働いてないし、ミスばっかりで毎日怒られるし、そんな自分に何で??」と思っていると、ボスが、「英語はまだまだだけど、出勤したときにみんなに笑顔で挨拶してくれて、接客の姿勢も良いから、みんながTeruの帰国を悲しんでいるよ。」と言ってくれました。忘れられない瞬間でした。
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パースの街並み。晴天率が非常に高く、私の記憶上、約3か月の滞在で雨が降った日はわずかに1日だけでした。
次にシェアハウス探し。シェアハウスは”Flatmate”というウェブサイトでシェアメイトを探しているオーナーにメッセージをして、そこから内見でオーナーと相談して決まります。
しかし、そこでも大苦戦。20件以上メッセージを送り、1通だけ返信が届き、その家に住んでいました。
そのシェアハウスでは、オーナー(70歳のオーストラリア人)と些細なことから、大喧嘩に発展してしまいました。私が体調を崩していた時、共有キッチンで彼がいつもどおり陽気に話しかけてくるのを「ちょっと待って」という意味で手のひらを向けて返答を躊躇したことが「無礼」ととられたみたいです。実は、英語圏ではこの行為が侮辱と捉えられる地域があるみたいです。
そこから約2か月、なかなか耐え難い日々が続きます。「深夜に呼び出され、1時間ほど説教を食らう」「彼が貯めたであろう、庭にある家具などのゴミを掃除させられる」など、すべては書ききれません。
結局、完全に和解することのないままパースを離れることとなりました。
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「異文化をどう理解し、どのように自分を表現するか。」「英語を使って自分には何ができるか。」パースでの経験はこのようなことを考えさせられる時間でした。
オーストラリアでのワーキングホリデーを通じて、
①私の世界が英語によって圧倒的に広がったこと、
②異文化理解の本当の難しさ、
③私にできること・足りないこと、
を痛感しました。
毎日が刺激的で、楽しく、また辛くもあったこの1年で見た景色、経験、感情は確実にこれからの私の人生の支えとなり得るものでした。現地で出会った人、日本からサポートをしてくれたすべての方に感謝です。
ワーキングホリデーでは、現地の「当たり前」の中で暮らすことができます。楽しいことばかりではありません。しかしそこには無限の可能性があります。英語を「使って」何かをしたい、本当の異文化理解や海外での仕事に興味があるという方はワーキングホリデーという選択を検討してみてはいかがでしょうか。きっと、あなたにとってかけがえのない経験となるはずです。
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