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取引価格と優位性(中小企業白書2020年度版より)

中小企業白書2020年度版、「第2部 新たな価値を生み出す中小企業」「第3章 付加価値の獲得に向けた取引関係の構築」。
今回は、「第3節  取引関係と中小企業」より「取引適正化に向けた取組」のコラムより「取引価格と優位性」です。
以下、特記した場合以外、引用は中小企業白書2020年度版から、図はそちらからのキャプチャー画像です。

発注側事業者が、「他社に代替できない受注側事業者がある」かどうかの調査結果です。
ちょっとわかりにくい表現ですが、要するに他社に変えることができない下請企業があるかどうか、という設問です。

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製造業では、47.5%の企業で他社に代替できない受注側事業者がある、という回答です。
伍魚福でも約400種類の商品を約200社の協力工場で作っていただいていますが、その工場でしかできない商品がたくさんあります。
原材料の関係、設備の関係など理由はさまざまですが、だからこそ価値があるとも言えます。
東日本大震災の際に、自動車部品工場が被災し、自動車メーカー各社の生産がストップしたこともありました。下請のまた下請が実は同じ工場だった、ということがあり、実はその企業が製品の命運を握っている、ということが起こっています。
「代替できない受注側事業者を把握していない」という企業が一定数ありますが、ちょっと危険な感じですね。

代替できない受注側事業者の製品やサービスが取引価格に反映されているかの調査結果です。

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発注側事業者に聞いた結果ですので、甘めの回答になるのはやむをえないとは思いますが、ほとんどの企業で取引価格に反映されていると認識しています。
同じことを受注側事業者に聞いた結果が次の図です。

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反映されていないという企業が2割程度あります。
受注側事業者ももっと強みを認識してもらう努力をする必要がありそうです。

他に代えられない受注側事業者の事業継続リスクを把握しているかという設問です。

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ほとんどの企業が、そのリスクは認識しているようです。ただし、きちんと対策ができているかは別問題ですね。
伍魚福の協力工場でも、経営者の方が亡くなる等の要因で事業継続できない、というところが年に1件程度あります。

★エンターテイニングスパイラル図

取引金額の多い少ない、他の工場でできるできない等事情はさまざまですが、もっと工場の皆さんとのコミュニケーションを密にして、お互いにWIN-WINとなり、ともに成長しつづけられるように努力を続けなければなりません。

最後までお読みいただきありがとうございました! 伍魚福の商品を見つけたら、是非手にとってみて下さい。社長のいうとおりになってないやないかーとか、使いづらいわー、とか率直なコメントをいただけるとうれしいです。 https://twitter.com/yamanaka_kan