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アメリカ発の世界標準「経営品質」向上プログラム〜「経営品質」その2〜

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1987年、レーガン大統領の時代にアメリカで「マルコムボルドリッジ国家品質賞」(MB賞)が創設されました。
当時の商務長官の名前を冠した表彰制度で、「顧客満足」「経営品質」に基づいた優秀な組織が表彰されます。

審査は、「経営品質(TQM:Total Quality Management)」の考え方に基づき、「リーダーシップ」、「戦略策定」、「顧客、市場の重視」、「情報と分析」、「人材開発とマネジメント」、「プロセス・マネジメント」、「業績」の7つのカテゴリー合計1000点満点で採点が行われます。

表彰式は、ホワイトハウスで行われ、大統領が授与する、大変権威のある表彰制度です。

MB賞の受賞は、アメリカ国内では大変名誉なこととされており、これまでの受賞企業には、モトローラ、テキサス・インスツルメンツ、リッツ・カールトン、3M、AT&Tなど著名な大企業も名を連ねています。

MB賞の特徴は、表彰を受けた良い組織の経営手法を公開し、これらをベンチマークすることで、他企業の経営品質を向上させることです。
また、審査基準は毎年改訂、公開されています。採点上の基準、優良な組織の取り組みを参考に、各組織はセルフアセスメント(自己評価)を行い、自らの組織の改善・改革(品質向上)につなげます。

この考え方を翻案して1995年(平成7年)に創設されたのが「日本経営品質賞」です。

さらには、同じ考え方のもとで、全世界にこのプログラムが普及、現在では世界で100以上の国や地域で展開されています。

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(出典: https://www.jqac.com/about/#GLOBAL )

アジアでは、このような感じです。

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(出典: https://www.jqac.com/about/#GLOBAL )

伍魚福には、JICAの研修でモンゴルから視察にこられることもあるのですが、「経営品質」通じるかもしれませんね。

日本でも、各地に「経営品質協議会」があり、各地の「経営品質賞」の表彰制度が存在します。

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(出典: https://www.jqac.com/about/#GLOBAL )

「卓越した経営」を表彰する、世界標準の取り組みです。

日本では、民間の表彰制度(日本生産性本部が母体の「経営品質協議会」が主催)ですので、いまひとつ知名度が低く、取り組む組織の数も伸び悩んでいるようで、ちょっともったいない感じがします。

日本でもアメリカのように「国家経営品質賞」に発展させ、組織人の誰もが憧れる制度にしたい、と個人的には思っています。

社会貢献をした方に与えられる叙勲もいいのですが、ほとんどは現役を退いたあとのご褒美ですよね。
組織をあげて努力し、お客様にも評価される「卓越した経営」をしている、現役で頑張っている組織を誉めたたえる国の仕組みがあれば、経済にも良い影響があると思います。
「補助金」で甘やかす(失礼)よりも、自ら改善し続ける組織を応援すべきだと思いますがいかがでしょうか。

経営品質プログラムの目指すのは「卓越した経営」。
「卓越」というところがハードルの高さを象徴しています。

経営品質の基本理念は、次の4つです。
「顧客本位」
「独自能力」
「社員重視」
「社会との調和」

最近SDGsが喧伝されていますが、経営品質の世界ではすでに30年くらい前から「社会との調和」を基本理念に掲げているのです。
とても先進的かつ、普遍的なものと言えるでしょう。

背景には、ドラッカーの考え方もあるように感じます。
ドラッカーの「マネジメント」を読んでいると、共通点が多いことに思い至ります。
組織の目的は「顧客価値の創造」である。
これも永遠に変わらない、普遍的な考え方と言えます。

伍魚福が取り組んでいる自創経営も「個人と組織の能力向上」というカテゴリーに関わることとして、明確に社内で定義付けすることができました。

伍魚福の経営品質の取り組みの続きは、明日のnoteで。



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