見出し画像

受託事業者の現状(中小企業白書2020年版より)

中小企業白書2020年度版、「第2部 新たな価値を生み出す中小企業」「第3章 付加価値の獲得に向けた取引関係の構築」。
今回は、「第2節  中小企業と下請構造」より「受託事業者の現状」です。
以下、特記した場合以外、引用は中小企業白書2020年度版から、図はそちらからのキャプチャー画像です。

本稿の数字は、約11万者を対象に実施された中小企業庁の「中小企業実態基本調査」をもとに、「経済センサス・活動調査」などを母集団として拡大推計されたものです。
ここで「受託事業者」とは、受託取引のある事業者を広義の下請事業者としてとらえたもので、下請法、下請振興法の定義とも異なります。
受託事業者のうちおよそ8割が下請法の定義で下請事業者に当たる企業となるそうです。
また、日本の中小企業の総数は、約357.8万者(2016年)ですが、下記の母集団事業者数が279.3万者(2017年度)となっているのは、「農林漁業」、「鉱業,採石業,砂利採取業」、「電気・ガス・熱供給・水道業」、「金融業,保険業」、「教育,学習支援業」、「医療,福祉」、「複合サービス事業」が含まれていないからです。
また、「建設業」に対して、受託取引の有無の設問がないそうで、今回の集計からは除かれているそうです。建設業は委託、受託がほぼ100%だから、ということでしょうか。

スクリーンショット 2021-01-14 10.00.36

中小企業全体の約5%が他社の仕事を受託しているという調査結果です。
想定以上に少ないような気がします。
伍魚福もたくさんの企業に製造をお願いしていますが、伍魚福ブランドで製造いただいて売買取引をする形が多く、「委託」と「受託」という形式ではありません。この辺がデータに現れていないのが原因かもしれません。

どんな業種で「受託事業者」が多いかの調査結果です。

スクリーンショット 2021-01-14 10.01.32

システム開発等の「情報通信業」がトップで、以下「製造業」、「運輸業,郵便業」と続きます。

製造業の業種による受託事業者の割合です。

スクリーンショット 2021-01-14 10.02.05

「情報通信機械器具製造業」がトップで以下機械や電気、金属などがずらりと並びます。
食料品製造業は、8.2%で下から2番目となっています。
市場で目にする食料品の「他社ブランド」での製造比率からいうと違和感がありますが、先ほども触れた「売買取引」だとお互いに認識しているという結果だと思われます。

白書では、このような調査に基づき、「受託事業者」の生産性の違いを分析しています。
続きは明日のnoteで。


最後までお読みいただきありがとうございました! 伍魚福の商品を見つけたら、是非手にとってみて下さい。社長のいうとおりになってないやないかーとか、使いづらいわー、とか率直なコメントをいただけるとうれしいです。 https://twitter.com/yamanaka_kan