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自動車コラムニストとして

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自動車コラムニスト山本晋也のワークや見解などをまとめたページです
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2014年6月の記事一覧

2014年に1994年のミラを思い出して。

ダイハツから2代目コペンが発売され、その心臓部たるエンジンが3気筒ターボになってしまったことに、初代の4気筒ターボと比べて、スペシャリティ感のスポイルを嘆く論調もあるようです。一方で、エンジンが何であろうと、電動オープンであることがコペンのアイデンティティという見方もありましょうが、それはさておき。

初代コペンのエンジンは、JB-DETという型式でしたが、そのエンジンのルーツといえるのは1994

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フィーリングでエンジンを評価するナンセンス

フィーリングでエンジンを評価するナンセンス

クルマのインプレッションで、とくに市街地でのチョイノリであればあるほど、出足の良さなどエンジン(パワートレイン)の第一印象が大いに影響してくる傾向にあると思いますが、そうした運転した感覚で、エンジンの良し悪しを語ること、判断することに意味があるのかといえば非常に疑問。

たとえば、インプレッションにおいて、次のような文言を目にすることは多いでしょう。

「このエンジンは最大トルクを1250rpmと

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イノベーションというほど大袈裟なことではなくとも、娯楽メディアというのは、儲けることよりも、何を提供したいか、どんな変化・刺激を市場に与えたいか、という思いを優先していないと、大儲けは難しいのだろうな、と思う次第。もちろん、プロジェクトを続けるには儲かることは大前提でありますが。

諦めの早い性格の自分。そういえば、新卒で入った会社で、最初に社長と面談したときに「いま担当している媒体が赤字だけれど、どうすればいい」と問われ、即座に「コストをかけても浮上できないと思うので休刊して、同じ予算で別媒体を立ち上げたほうがマシ」といった内容の回答をしたことを思い出す。

20年余りの経験から。取材のキーワード

わたくし非常に限られたカテゴリで、長々と、そう20年以上、糊口を濡らしております。

自動車雑誌、モーター誌といわれるジャンルで編集者、書き手としての立場でお代を頂いているわけで、自動車コミュニケータなどを自称しております。

コミュニケータと自称しているのは専門家とファンをつなぐ存在になりたい、そこにニーズがあるであろうという思いからなのですが、おかげ様で専門家にヒアリングして記事を書くというオ

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フリーランスライターといってもデータマンとアンカーのどちら寄りかで得意な部分というか特性に違いがあって、自分自身は極端にアンカー寄りのキャラクターと自認していたり。そんなわけで、データマン的な業務はニガテなのですが、アンカー寄りのライターという存在は理解できないだろうな、とも。

商品を評価する際には、狙いと実現度でいうべきなのに、なにがなんでも特定の基準(モーター誌だとドイツ車)に近いほうがエラいという文脈にしないといけないのは市場が求めているからなのかしら? ときに「新しいウインドウズは、この部分がマック的だからエラい」という頓珍漢な話に見えて苦笑

2014年から自動車カタログスペック提案

カタログの最後あたりに、主要諸元というのが載っております。ボディサイズや重量、エンジンの最高出力に最大トルク、そしてJC08モードでの燃料消費率などなど。

しかし、2020年あたりへ向けて、必要になってくるであろう数値がそこには載っていないということを最近思うのでありました。

その数値とは、エンジンの最大熱効率とトランスミッションの変速比幅。

最大熱効率は、投入した燃料の熱量に対して、どれだ

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