20年余りの経験から。取材のキーワード

わたくし非常に限られたカテゴリで、長々と、そう20年以上、糊口を濡らしております。

自動車雑誌、モーター誌といわれるジャンルで編集者、書き手としての立場でお代を頂いているわけで、自動車コミュニケータなどを自称しております。

コミュニケータと自称しているのは専門家とファンをつなぐ存在になりたい、そこにニーズがあるであろうという思いからなのですが、おかげ様で専門家にヒアリングして記事を書くというオーダーもそれなりにいただいております。

こちらも素人ですから、エンジニアのおっしゃる話がすべて理解できるわけもありませんし、もちろん設計もできないので、あくまで一般論+程度の話を聞くなど限界もあるわけです。

その一方で、取材対応をいただいている方も、該当セクションの所属であれど、必ずしも担当したスタッフその人であるとは限りません。無論、プロジェクトリーダー的なポジションの方では、個別の話に不明点があるのは当然で、細かい質問をするのはナンセンスですから、そのあたりのインタビューイーに合わせた質問の適切さというのは経験で学ぶのではあります。

で、担当者でなければわからないような質問に対する反応というのはいくつかありまして。

ひとつが「担当外なのでわかりません」というもの。
こちらも、先方がすべてを把握しているとは思っていませんから、そうして明確に言ってもらうほうが進めやすいのです。ただし、答えたくないときに、この言って隠そうとするケースもあるので、そのあたりの見極めもまた経験値なのですが。

ふたつめは「担当者に聞いてみます」というもの。
これも、答えたくない質問を誤魔化す常套手段で「後ほど回答します」といっても、たいていのケースではそのまま放置になります。逆に言葉通りに「聞いて」いただけるときは、その場で連絡してもらえることも少なくなかったり。

みっつめは、ゴニョゴニョとわかっている振りをするケース。
素人相手に分からないというのは恥ずかしいという気持ちがそうさせるのかもしれませんが、その状況で出てくる回答は間違っていることも心配されるので、こちらとしては、該当する質問をいったん打ち切る姿勢を見せる必要あり、なのです。


そんなときに使う、常套句があるのです。


そのキーワードとは?

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