第20段 その情報は、買わせる情報だ!!
情報発信の、真の理由
気が付いたら、何だかいらないものを買ってしまっている。
買う時は、正確に言えば買う前は、
その商品について物凄く興味が湧き、
こんなにも私の悩みを解消してくれる、
こんなにも私の願いを叶えてくれる、
こんなにも私をハッピーな気分にさせてくれる
プロダクトがこの世にあったのか!!
と半狂乱の信者のように
その商品の良さを信じ込み、
今買わねば買うチャンスが永遠に失われてしまう!!
とばかりに焦らされてその商品を買う。
そして買った結果、
一瞬にしてその商品への興味は消え失せる。
そしてまた次のまだよく知らない、
でもなんだか魅力的な商品に矛先を移す・・・。
そんな経験をしたことがないだろうか。
これは私が過去やらかし、
しかも何度となく繰り返した実話だったりする。
マーケティング手法の一つに、
顧客を教育して商品を買わせる方向に
仕向けるというテクニックがある。
ある人が何らかの情報発信をしているとしよう。
その人が情報発信している真の理由は何か。
それを見極める方法の一つを紹介しよう。
その人は最終的に何かの商品を売ろうとしているか?
これを判断することである。
その人が最終的に何かを売ろうとしている。
そのことがわかったら、
それとその人の情報発信が、どのように結びつくのか?
答えは自ずと明白である。
その人が情報発信する目的は、
その人が売ろうとしている商品を
買わせるための情報である!!
マーケティング手法
断っておくと、別に私はそれがポジショントークだ!
悪いことだ!洗脳だ!信者を作って
儲けようとしている新手の詐欺手法だ!
新興宗教だ!ブタ箱にブチ込め!!
・・・などと言おうとしているのではない。
自分の商品を買ってもらうために、
その商品の価値を紹介して、
気に入った人に買ってもらう。
こう書けば、実に自然な流れであり、
何一つおかしなことはない。
マーケティング手法としては、
顧客を集め【集客】、
商品の良さを知ってもらい【教育】、
商品を買ってもらう【販売】
という、大きく分けて3つのステップがある。
このうち、最も大事なのが顧客教育だ。
極端な話、教育を徹底して、
その商品に対して顧客自らが
その商品を買うメリットを紹介できるほどに
教育が行き届けば、
あとはセールスをするまでもなく、
その客の目の前に商品と決済手段を置けば、
自動的に買ってくれるだろう。
というわけで、世の中のマーケターは、
とにかく顧客教育に力を注いでいるわけだ。
宣伝などは、その商品を初めて見るような
顧客に対しても、その最初の数秒で
顧客の心を鷲掴みにし、購買意欲を高め、
宣伝を見終わる頃には
買いたくて買いたくて仕方のない顧客を
1人ゲットしてしまう。
そういうのがよくできた宣伝というものだ。
世の中には、そのような、最終目的
「〇〇という商品を買わせるための情報」
というものがあふれているのだ。
疑ってみる
今まで何の気無しにそうした情報に接していて、
知らず知らずのうちに感化されて、
思わず高額商品を買っちゃった!という人。
その時はまるで何かの熱病に
冒された人であるかのように、
その商品こそが私の将来価値を
高めてくれるものと確信する。
そして、今が私のこれからの人生で一番若い!
最大の自己投資をするなら今がベスト!!
という価値観を植え付けられて、
とどめには
「この特別価格でご提供できるのはあと〇〇日!
お急ぎください!!」
と煽られ、気付いたらそこには
何かコレじゃない商品を手にしている自分がいる・・・。
そんな経験はないだろうか。
何を隠そう、これは私の経験談なのである。
一度でいいから、買う前に、疑ってみてほしい。
「この人の言っていることは本当は何の目的なのか?」
ということを。
そうすることで、相手の意図が見えてきて、
最終的にはこの商品を売りたかったんだ、
セールストークだったんだ、
という視点に立つことができれば、
販売者にうまく丸め込まれずに済む。
最終的な価格まで情報を得た段階では、
すでに販売者の術中にはまり込んでしまっていて、
客観的な判断が下せない、
かなりフィーバーした状態にあるのかも知れない。
そこで重要なのは、一旦その人から離れて、
クールダウン期間を置くことだ。
即決しない。
販売者側もその点は重々承知の上で、
さらなる布石を打ってくる。
「只今お得なキャンペーン中ですよ!
いついつまでの期限内にお申し込みをされないと、
もうこの特典は受けられないですよ!!」
と言ってくるのである。
そうすると、勝手にフィーバーしちゃった人は
考える時間も置かずに
「即決で買います!!」
となる。
これは販売者の思う壺である。
いや、本当にそれが期間限定で、
買うチャンスは今しかない、と思うのであれば、
買ったらいい。
そこはそれぞれの判断だ。
しかし、今までの経験上、買ってはみたものの、
あれ、何か思ってたんとちゃうな、とか、
買った瞬間がフィーバーのピークで、
あとはその商品にあまり興味を示さない、
あまりそのサービスを使わない、
というようなことがないだろうか?
私は、そんな経験がありまくる。
枚挙にいとまがない。
多分、そうした販売者の手法に
ハマりやすいタチの人間なのだと思う。
阿弥陀仏信仰は無問題?
阿弥陀仏信仰はその点問題なし!
・・・いきなりぶっ込んできたよ。
阿弥陀仏信仰とは?
「阿弥陀仏の極楽浄土に行きたい!と願う者を、
誰でも極楽浄土に生まれる身にさせてくれる」
シンプルに言えば、それだけである。
だから、修行など到底できない
凡人でも救われるのだ。
素晴らしい思想じゃないか!
厳しい修行なんて、必要ないのだ。
私はこの思想が好きだ。
この思想が、何か物やサービスを
売りつけようとしていると思うだろうか?
ただ願うだけである。
何もいらない。
そして、やろうと思えば
時間だって10秒とかからない。
とはいえ、その情報そのものを
勿体ぶって長々とした書物や音声、
動画などに仕立てて売ろうと思えば、
それすらも商品になる。
こんなことは、何にでも当てはまるのではないか。
いきなり阿弥陀仏信仰の話をぶっ込んでしまった。
私はあまり勿体をつけようとも思わないので、
さっさと要点を書いてしまったが、
そんなにさらりと言われても、
初めて目にする人には理解できないだろう。
ここで阿弥陀仏信仰の話をし出すと
まとまりがつかなくなるので、
その話はまた後にしよう。
そうなのだ。
売ろうと思えば、阿弥陀仏信仰でさえ
商品として売り出せてしまうのだ。
実際には、阿弥陀仏信仰をベースに作成した
情報を商品として販売する、ということになるだろう。
つまり、ありとあらゆるものが商品化できるということだ。
くどいようだが、私は別に商品を売ることを
悪いと言っているのではない。
その商品をいいと思った人は買えばいいし、
いいと思わなければ買わなければいい。
ただそれだけのことだ。
【蛇足】
私もまた、あなたに何かを買わせようと
企んでいる人間のうちの1人なのかも知れません
・・・くれぐれもご用心を。
210625初稿
210626付け足し
210712付け足し最終校正
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