「人生を経営する」とは


 前にちょっと書きかけたけど、人生を経営していこう。経営というのは何も難しいことではない。本当は、人生に投資し、人生を経営していくのがいいのだが、わかりやすいように、経営という言葉を使っている。
 結局、会社も「法人」と呼ばれるように、仮想の“人”である。会社を経営しているということは、“人”を経営するということになる。だから自分の人生も、自分で経営しましょう、ということでいいと思う。
 本来、何を行うにも、「投資」の観点が必要になる。投資とは、ある対象に対して、先にお金とかモノとか時間、エネルギーなどを投じて、後でそこから見返りや配当、利益、果実などを得る行為のことを言う。たぶん。まず自分が人生を投じる対象を決めることが大切で、そこにお金や時間などを投入し、果実を得ることが大切である。
 よく会社経営でも誤解されるが、会社を起業するということは、会社を経営するのではなく、その起業する対象に対して「投資」し、そこから見返りを得ることが基本となり、その対象を「経営」するのは、「投資」した自分から委託されてやることである。投資家と経営者のどっちが偉いとかではないが、あくまでも投資家が経営者に経営をお願いしている、ということになっている。
 だから、人生を経営するにしても、まずは自分で投資をする対象を決め、その対象を運営していく自分に経営を委託しなければならない。
 話がややこしくなってしまったのでわかりやすく言うと、まずは自分が人生をかけてやりたいことを見つけ、そこにエネルギーやお金・時間などを投じること(を決めること)が大切で、その対象を運営していくことを、投資家たる自分が経営者たる自分に委託する、任せる、ということを意識していこう、ということである。まあ、常に意識するのは難しいから、心の奥底で無意識に感じていればいいかもしれない。
 投資をするにあたっては、一定期間ごとにその評価を行い、成果を確認していかなければならない。成果が出ていないものについては、投資を引き上げることが大切である。人生においても、やることを決めることはもちろん大切だが、その後で結果を確認し、そこから引くのか続けるのかをいつも意識して評価していく、ということが大切になるのではないだろうか。
 言い換えると、日々人生を運営しているのは自分であって、いろいろな選択をしながら生きているのであるが、その選択が正しいかどうかを、外から自分が(やや暖かい目で)見ているというのがいいのではないか、と思う。ただ、常にそれをやるのはしんどいから、一定期間(例えば毎月末などに)外から自分の生き方を見直し、自分と自分で相談し、いい方向に向かっていくのがいいだろう、ということになる。
 会社経営であれば、お金(業績)とか社会貢献度などの尺度で経営を評価することになると思うが、人生経営の場合は評価がなかなか難しい。お金だけでは測れないし、時間や気持ち、健康などといった問題は、逆に評価するのが難しい。だから、まずはわかりやすいお金で経営計画を立てたり評価したりして、その経営計画と実行の基盤が出来たら、そこに時間や気持ちなどの要素を加えいけばいいのではないかと思う。
 ややこしいことをクドクドと書いたけれど、人生を良くしたいと思うならば、人生に投資し、人生を経営していくのがいいのではないか、という提案である。僕はこのややこしい命題に取り組んでいきたいと思っている。そして、何かそこから得られるものや、みんなが出来そうなものがあれば、紹介していきたいと思っている。

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