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カルチャーとは何ですか ~ となりのプログラマー

組織に関わる話で『カルチャー』という言葉を頻繁に聞きます。それはときに理念のようで、ときにそこそこ強い行動規範のようです。そのカルチャーとは何なのでしょう。

それは招待状だと思います

それでは、私が疑問やら、この言葉を使うとき耳にするときに留意しておきたいことなどをお話ししたいと思います。

同調圧力なんだろうか?

カルチャーには「自然に形成される」のニュアンスがあると思うのですが、行動規範のような内容を示されたときに違和感を覚えます。

自然・普通に・合意できて当然、このような論理だと、マイルドなニュアンスとは裏腹にけっこうな圧力を感じます。

文明なんだろうか?

カルチャーが「未開の地に文明をもたらす」の勢いでアピールされることがあります。

この場合、暗黙的に何かの否定とセットなので、やはり圧力を感じてしまいます。

カルチャーフィット?

採用面接で評価されるカルチャーフィットとは何なのでしょうか?これ、じつは、カルチャーとは関係がないと思います。

柔軟性とか常識力とか、その種の説明しにくい情緒的な理由の言い換えと推測します。

カルチャーは現実ではない

ところで、カルチャーを説明してくれる人はカルチャーの体現者なのでしょうか?その会社ではカルチャーが生きているのでしょうか?

多くの場合で答えはNOだと思います。そこにはカルチャーと対峙する課題が横たわっているのです、つまり、そこにある現実はカルチャーの逆

カルチャーを言う理由

カルチャーを言うのは、その反対側にある課題を解決するアイデアが欲しいからです。そのジャーニーに参加してくれる仲間が欲しいわけです。すなわちカルチャーは招待状なのです。

極端な言い方をすれば、カルチャーに描かれた世界はファンタジーです。そこにある果実を収穫できません。収穫できるかはその組織のこれからの頑張り次第なのです。

だからあなたが仕事を探しているなら注意してください。カルチャーにはあなたが現時点で獲得できるものは何も描かれていないのです。

おわりに

採用する側で思いを語るとき、あたかも種々の理想が実現済みであるかのような錯覚に陥ることがあります。そして、錯覚にとらわれながら話をしてしまった不誠実さを反省することがあります。

謙虚さを忘れないようにしたいと思います。頑張ります。

最後までお読みいただきありがとうございました。遅れましたが、2022年もよろしくお願いいたします。


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