平和とお金と幸せのお話
「どうしたら世界は平和になるの?」
「みんなが幸せになればいいんだよ。
人は、自分が幸せになれば、他人の命を奪ってまで何かを得ようとはしないからね」
「でも幸せになるためにはお金が必要だよね?
お金が欲しくてみんな争ってるんじゃないの?」
「そうだね。
でも不思議なことに、戦争を仕掛けている人たちは、もう十分すぎるほどお金を持っているのにまだ足りなくて、もっとお金を稼ぐために戦争しているんだ」
「ということは、お金がたくさんあっても幸せになれないってこと?」
「幸せに生きるために、ある程度のお金は必要だね。
でもお金があれば幸せになれるわけではなくて、むしろお金ですべてを解決しようとすると幸せから遠ざかってしまうこともあるんだよ」
「どうしてお金で解決すると幸せから遠ざかるの?」
「なんでもお金で解決していると、お金が無いと生きていけなくなってしまうからなんだ。
お金が生まれる前は、みんなお金が無くても生きていたよね。
でも現代の人たちは、自分で食べるものも育てられないし、服も住居も作れなくて、何でもお金で手に入れるようになって、生きる力を失ってしまったんだよ」
「そうか、今の人たちは、お金が無いと生きていけなくなっちゃったんだね。
だからお金の不安に振り回されるんだね」
「そうだね。
それに何でもお金で解決していると、お金で何かを得られるのが当たり前になって、目の前の奇跡に感動したり感謝したりできなくなるんだよ。
実は、幸せに生きるために一番大切なのは、この目の前の奇跡に感動したり感謝したりする力なんだ」
「目の前の奇跡ってどういうこと?」
「たとえば食事ひとつ取ってみても、料理してくれる人、食材を売ってくれる人、食材を運んでくれる人、運ぶための車や道路を作ってくれる人、車が動くための電気やガソリンを作ってくれる人、食材を育ててくれる人、食材を育ててくれる大地や水や太陽、それら全部のおかげで目の前の食事ができているよね。
でもお金を払って食事をすると、その食事を得られるのが当たり前になってしまって、その奇跡を感じられなくなってしまうんだ」
「目の前の奇跡を感じられると幸せになれるの?」
「そうだよ。
食事だけでなく、スマホも、机も、道路も、電車も、目に映るすべてのものが奇跡で、その奇跡に感動したり感謝したりできれば、一瞬一瞬を幸せに生きられるんだ。
目の前の奇跡に意識を向ければ、たとえいろんな失敗や挫折があったとしても、そこから学んで、毎日を幸せに生きることができるんだよ」
「じゃあお金は無いほうがいいの?」
「そうではなくて、お金があるからこそ、地球の裏側の見ず知らずの人たちが協力して、いろんな製品やサービスを作り上げることができるんだ。
だからお金を払って製品やサービスを得られるのを当たり前と思わずに、お金を払うたびにその先にある奇跡に思いを馳せて、感動し感謝して生きることが大切だし、幸せだからこそより多くのお金を稼いで、お金を豊かに循環させることができるんだよ」
「幸せだとお金をたくさん稼げるの?」
「そうだよ。
お金を稼ぐことは大変だ、辛いものだ、嫌なことを我慢しないといけないんだ、と思っている人が多いけど、我慢して嫌々仕事をしている人が良い製品やサービスを作ることは難しいし、そんな人から製品やサービスを買いたいとは思わないよね。
自分が好きで得意なことを仕事にして、楽しんでいる人が、より多くの価値を生み出して、たくさんのお金を稼ぐことができるんだよ」
「でもみんなが自分の好きなことしかしなかったら、世の中は成り立たなくなっちゃうんじゃないの?」
「その可能性は無くはないけど、誰もやりたくなけど不可欠な仕事は機械に置き換わっていくし、本当にすべての人が自分の好きなことだけする世の中になるのはまだ先のことだから、まずは気付いた人から、遠慮せずに自分が好きなことで得意なことを仕事にして、楽しんで働けばいいんだよ」
「そうか、そうやって一人一人が幸せになれば世界は平和になるんだね」
「その通りだね。
目の前の奇跡に感動し感謝して、日々を幸せに生きて、好きで得意なことを仕事にして、たくさんお金を稼いで豊かに循環させる人が増えれば、争うこともなくなるし、世界は平和になるんだよ」
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