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移住8年目にしてようやく始まった?うみべの田舎暮らし

2023年、4月のスタートからあっという間に半年が経とうとしています。

「何してるの?」「生きていけてる?」「食べていけてる?」という声をお会いするほとんどの人がかけてくれます。
前職を辞めたあとでもこうして心配してくれる人たちがいるうちが幸せだなあ〜と、本当にありがたいなと思っています。

更新が久しぶりになってしまいましたが、元気に暮らしています。

最近「何をしているのかわからない」と言われる状況に拍車をかけていたのは、7月に引越しをしたことが一つの理由になっています。7年住んだ家を大片付けし、新居に移り住むための準備をして。引越しに慣れていない私にとって、本当に落ち着かずこの1~2カ月を過ごしていました。

新しい家からすぐの景色。海が目の前って、やっぱり良い。

引越し先は、前職の頃に出会い、それからとても良くしていただいているご夫婦が紹介してくれた一軒家。目の前は海。平屋で、昔ながらのこじんまりとした古民家です。

初めて見学させてもらった時から、「なんだかいいな」と直感的に思った家ですが、実際はすぐに住めるような状態ではなく。でも、大家さんと大工さんに恵まれ、「ここまでしてくれるなんて」と何度も感動するような大改造をしていただきました。

小さなお家だけれども、元々とても立派なお家だった。でも、そこにまた新たな気持ちの良い息吹を吹き込んでいただきました。

土間の一部分を照らす太陽の光が裏口から入る
昔の家らしく大きな木を使った立派な造り

移住してから、私は実は「田舎暮らし」と言われるような暮らしはしていませんでした。「田舎暮らし」って、移住の醍醐味!のような気がしますが・・・。

それは、町の中心地に住み、アパートでの生活を選んだからだと思います。その時、そこに理由はなかったし、ただ見つかった住処がそこだっただけ。
それはそれで、私にとってはとても快適で、初めての田舎暮らしのハードルを下げてくれたと思っています。

「雨が降ったらご近所さんが勝手に洗濯物を取り込んでた」とか、「地域にうまく馴染めるんだろうか」とか、都会から地方へ移住する人が抱えそうな不安からは少し遠い生活から始まって、心配性の私にとっては、それが変なストレスを感じずに過ごせた、ここでの暮らしに溶け込めた一つの理由だと、正直に話すとそんなふうに思っています。

だから今、8年目にして初めて、ようやく、多くの人が思い描く「田舎暮らし」がスタートしたように思います。

移住してから今までの生活は「いわゆる田舎暮らし」ではなかったようで、それがこの地に馴染めた一つの理由としてプラスに作用したのかなとも思っているのですが、8年目の今の私は、あの頃より少したくましくなれているんじゃないかなと思っています。だからこそ、せっかくここで暮らしているなら、誰もが描く「田舎らしい生活」を味わいたいし、味わうことでまた一歩、違うこの町の楽しみや違う世界に入りたいなと思っています。

そんな思いの中で、新居での暮らしは私にとってまた新たなチャレンジです。チャレンジなんていうほど、「暮らすこと」って、たいそれた事じゃないかもしれないけど、移住してここに暮らし続けられているのには、きっと、いつも不安と楽しみの両方を兼ね備えた「ドキドキ」を心に抱いているからだと思います。だからこそ、ここでの暮らしが楽しいし、いい意味で飽きない。チャレンジすることが楽しいなと思わせてくれる暮らしがここにあります。

玄関のすりガラスの模様が可愛すぎる
玄関には好きなワインのボトルと素敵な友人たちからいただいた一輪挿しを

私にとって、新居で始まった小さなチャレンジは、例えば"虫たち"との戦い。ムカデやカニ、クモ、ハチ、コオロギ、バッタ、ヤモリ、ヘビなどなど・・・。入居してからしばらくの間は毎日1種類ずつ新しい虫とご対面して、その度に1人で大騒ぎ。ネットで対策を調べ、夜もなんだか心配で虫のことを考えながら寝る。

1週間ほど実家に帰省をして新居を空けていた時には、帰ったらヘビが棲みついてるんじゃないかと思い、ちょっと帰るのが嫌になってたり(笑)。

でも、1カ月経った今、ムカデやヘビなど、刺されたり噛まれたりしそうな虫以外にはあんまり動じなくなりました。地元の人に読まれたら笑われそうなくらいへっぽこですが、こうして、「田舎暮らしらしい第一歩」がスタートしているような気がします。

ガラスのドアが好き
裏口から光が入る昼間の時間が好きになる
薪でお風呂を沸かしていた頃の名残が残る

それにしても、家はとってもお気に入り。小さい頃、神奈川から夏休みの度に遊びに来ていた祖父母の家の書店が土間だったこともあり、土間がある家ってなんだか懐かしくて、ここが気に入ったポイントの一つでもあります。それに、畳がある家もいいなと思います。

大家さんが小さな頃から住んでいてきっと思い出がたくさんの家、その家を「自分が住むんだったらここも直してほしいよな」と考え、また新たに蘇らせてくれた思いやりいっぱいの大工さん。いろんなあたたかさが詰まった家だから、大事にしていきたいな。

いつも花がある部屋にしたい
背の低い私には少し高い居間。大工さんが踏み台を作ってくれました。
この畳の縁の模様もお気に入り。

お手洗いに手洗い場を新しくつけてくれた大工さん。
シーグラスがうみべのくらしを演出してくれています。

それでも、やっぱり不安はいっぱい。ここでどんな風に自分なりの暮らしを紡いでいけるのかなと、考えながらの日々が始まっています。もちろん、ワクワクもいっぱいです。不安と楽しみを抱えながらの7年間だったけど、変わらず、8年目の暮らしもまた、新たな不安と楽しみを感じながら、新しい場所で過ごせたらいいなと思います。

洗面台が無い家だったので、大きめの鏡をIKEAで買ってみた
お風呂から台所へつながる土間からの景色
生き物たちと一緒に。
人間のお客さんも待ってます。

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