[読書メモ]フィードバック入門
最近読んだ本の中で自分にとって得るものが多かった本だったので書評(という自分メモ)を書きたいと思います。
読んだきっかけ
自分自身が1on1や評価業務を通じて他の人にフィードバックや気付きを与える業務も少しずつやっています。
業務を行う中でどのようにフィードバックすれば相手に効果的に成長を与えられるのかいいのか、悩んでいたのでこの本を取りました。
フィードバックとは
ちなみにフィードバックとは以下のような事象を指しています。
この本では、フィードバックの理論や実践方法を具体的に説明しているため、非常に参考になる箇所が多かったです。
本の特徴と構成
本の構成は大きく分けて4つあります。
社会情勢の変化(第一章)
理論(第二章)
実践編(第三章、第四章)
フィードバックトレーニング方法(第五章)
今回は、特に重要だと思った点をメモしておきます。
育成は2つの軸で考える
経験軸
経験は一番の学習となる。なかでも重要なのはストレッチ(背伸び)経験
適度にチャレンジや背伸びする、ストレッチゾーンでの経験が重要
ピープル軸
職場で人が育つためには「業務支援」「内省支援」「精神支援」の3つが重要
業務支援とは相手が持っていない専門知識やスキル・情報を教えたり、助言すること
内省支援とは客観的な意見を通知したり、俯瞰的な視点や新たな視点を提供して本人の気づきを促す支援
精神支援とは励ましたり、褒めたりすることで部下の自己効力感や自尊心を高めること
育成の基本理論とフィードバックの関係
フィードバックは情報通知と立て直しで成り立っている。
情報通知
たとえ耳の痛いことであっても、部下のパフォーマンス等に対して情報や結果をちゃんと通知すること
立て直し
部下が自己のパフォーマンス等を認識し、自らの業務や行動を振り返り、今後の行動計画をたてる支援を行うこと
フィードバックの方法
事前準備
1.事前情報(SBI)収集
SBIとは
S(シチュエーション) → どんな状況で
B(ビヘイビア) → どんな振る舞い・行動が
I(インパクト) →どんな影響をもたらしたのか、何がだめだったのか
フィードバックのコツ
SBIはフィードバックするためのファクト
主観を入れないことを強調しています。主観を入れると聞き手はその部分が気になり、受け入れることが難しくなる
フィードバック相手に対して間違った印象を持つことがあるので、他者からのヒアリングも重要とのことです。
フィードバックの方法
2.信頼性確保
信頼性の確保は重要
フィードバックは「何をいうか」も重要だが、「誰に言われるか」が重要
相手に対してリスペクトを行わなければ行動は変わらない。
3.事実通知
「目的」を最初にストレートに述べる
行動を変容させるフィードバックには一定の痛みを伴う
ファクト(SBI情報)を褒める・貶すといった主観交えずに伝える。
フィードバック後に変に褒めるのは相手にミスリードを誘うので逆効果
4.問題行動の腹落とし
相手と向き合い、投げつけた事実に対して「対話」を行い、現状と目標のギャップを意識してもらう。
相手の理解を得ることが重要
時間をかけてお互い、理解が一致するまで対話を行う
5.振り返り支援
問いかけを行い、部下に自分の言葉で語ってもらう。
問いかける場合は沈黙をすることもあるが、辛抱強く待つ。
語ってもらう際に重要なポイントは「何が起きたか?(What)」、「なぜなのか(So what?)」、「これからどうするのか(Now what?)」
これからどうするか(Now what?)については本人に決めさせて、フォローする。
6.期待通知
上司がしっかりと期待を伝え、フィードバック受けた人を孤独にさせない。
問題が生じた際の対応法を事前に対策するといった、再発予防を行うこと
フィードバック後
フィードバック後のフォローアップとモニタリングが重要。
部下の変化を信じることが何よりも重要
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