「More Effective Agile ソフトウェアリーダーになるための28の道標」を読みました。
最近、開発手法について色々と本を読んでいまるのですが、その中で印象に残った本だったので書評を書いてみます。
本の構成
本書は23章あります。本の流れは大枠として23章をPart4つにまとめ、構成されています。
Partの中身をみるとわかるのですが、「効果的」という単語を強調していることがわかります。この本の一番の力点は本のタイトルどおり、「(各自の業務に適した)効果的なアジャイル」をテーマに28個の基本原則とともに説明しています。
以降、読んで印象に残った基本原則を抜粋して感想を書いていきます。
印象に残った基本原則
その1: スクラムから始める
アジャイルを実践していて、効果が出ていない場合はスクラムから始めるをオススメだそうです。理由としてはスクラムがアジャイルアプローチの中では一番規律的(システマティック)かつツールが揃っているからだそうです。
ちなみに、もっとも効果のない実践はスクラムバットだそうです。
スクラムバットとは「スクラムを実践していると言いながら肝心なプラクティスの一部を省略している」ことを指すそうです。
その2: 自律、熟達、目的によるチームの動機付け
本書では、内発的動機を用いて説明していました。ソフトウェア開発はたしかに内発的動機は重要ですよね。
目的が曖昧だったり、開発していて成長が感じられないと開発に打ち込めないですね。
その3: 準備完了の定義を作成し、使用する
私がタイトルみたときには理解しづらかったですが、大意としては
「見積もりを済ませる」・「依存関係を整理」などスプリントを実行するための準備ができていることと解釈しました。
自分の経験を振り返っても、プランニングなどで、実際にタスク割当を行う際にうまくいかない場合は「準備不足」に起因しているので、納得感がありました。
準備は開発よりもアウトプットが人によって異なるため、準備時間・質のばらつきを生む作業だと考えてます。そのため、完了の定義を作成するのはいい考えだと思いました。
その4: 細部ではなく成果を管理する
私はマネージャーなので自戒も含め、この考えをしっかり胸に刻んだ法がいいと思いました。
アジャイル開発グループのように自律的に動いてもらう場合、細部(やり方)に関しては口を挟まずにマネージャーは自律を支援する方法が望ましいですよね。。
最後に
個人的な自戒ですが、開発手法については歴史的背景など経路依存性といった問題もあり、振り返りが浅くなりがちな箇所でした。
この本は明瞭な原則論やアドバイスが豊富なので、自分達の開発手法を振り返るいいきっかけとなりました。
この本をヒントに開発手法をブラッシュアップしていきたいと思います。
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