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廻る走馬灯

繰り返す 繰り返す 走馬灯が

昔話は嫌いだがこの場合は仕方ない
いつかの君と僕がいるあのベンチが見えている

不自然なくらい鮮やかで
不気味なくらいに詳細で
忘れていたのか 封じていたのか
そんな記憶が浮かんできて

何故、今、僕の現状は歪んでしまった
何故、何を、何処で間違えた
錯乱しながら
繰り返す 繰り返す 走馬灯が

使い古した言葉だがこの場合は仕方ない
『後悔先に立ちません』 『覆水盆に返りません』

不器用なりにも生きてきて
無様な姿も晒してきて
マシになれそうか どうも無理そうだ
どんな台詞も嘘くさくて

なぞなぞ『はじめからおわりまで意味のないものなあんだ?』
それでは答えていただきましょう
「僕の人生だ」

頭の中はぐるぐると回り続けている
乾いた唇が切れて血の味がした
繰り返す 繰り返す 走馬灯が
繰り返す 繰り返す 走馬灯が
繰り返す 繰り返す 走馬灯が
繰り返す 繰り返す 走馬灯が


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