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お香を生活に取り入れる -仏壇のある生活-

岐阜の木工所「株式会社やまもく」のnote編集部です。
やまもくでは、コンパクトな壁掛け仏壇の商品化に現在取り組んでいます。

亡くなった大切な方に想いを馳せながら、お花を飾り、季節の移り変わりを感じることについて、こちらでご紹介しました。

今回のやまもくのnoteでは、亡くなった大切な方とのコミュニケーションのきっかけとして「お香」を生活に取り入れることについて、ご紹介したいと思います。


お香は、香木やその他の自然界にある香原料を調合して作られていますが、同じよう作られたお香でも、その日の天候や体調によって、その香りの感じ方は違うそうです。身体の感覚を研ぎ澄まして微妙な変化を感じ取るという意味から、香の世界では、香りを「聞く」と表現するとのこと。

お香を焚いて、その日にしかない香りをじっくりと聞く時間を持つことは、今は直接言葉を交わすことができない亡くなった方とのコミュニケーションの形のひとつ。
大切な方と一緒に過ごしていた時、たとえば、夕飯の支度をするにおいや、窓を開けた時の雨のにおいなど、身近にある香りをきっかけに日常の会話を始めていたように、その時々で違う感じ方のするお香には、今はここにいない大切な方との会話のきっかけをつくる力があるように感じます。


お香には、いろいろな形状や使い方による種類がありますが、お香を生活に取り入れる際に扱いやすいのは、お参りでもよく使われる、線状の形で先端に火をつける「線香」タイプ。
線香をあげる際には、小さな香立てと灰を受ける耐熱のお皿や、線香を寝かせて置けるサイズの耐熱のお皿があればすぐに始められます。

お寺の多い京都には、いくつものお香の専門店がありますが、これらを巡ると、生活に取り入れやすいようにという視点で、さまざまな香りの線香がお店に並んでいます。
桜や梅など、季節を感じる香りの線香なども。

さまざまな香りの線香

また、線香の良いところは、適度な長さに折って使うことで、火をつけている時間を調整できる点。朝の少しの時間に手を合わせたいときなど、生活に合わせた取り入れ方ができます。

供養という視点で考えた時に、どうしてもマナーやしきたりが気になって躊躇してしまう方もいらっしゃるかもしれません。
まずは、自分の生活に取り入れやすい形で、好きに試してみる。遺された方にとって、心地の良い故人とのかかわりを持てることが、亡くなった大切な方への何よりの供養になると、私たちは考えています。

やまもくでは、このような想いから、故人に想いを馳せるきっかけとなる場としての「仏壇」の商品化を進めています。
こちらの記事もぜひご覧ください。

そして、やまもくが描く「仏壇づくり」は、「仏壇」という形あるモノだけではなく、「仏壇」という場をきかっけに生まれる故人を偲ぶスタイルを、それぞれの方に合った形で生活に取り入れていくことだと考えます。
これからもこのnoteでは、みなさんの「仏壇づくり」のきっかけとなるような発信をしていきますので、どうぞよろしくお願いします。


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