見出し画像

ITコンサルって結局なんなの?

初めまして。株式会社renueの山本と申します。以下にあるような会社を経営しているので、お見知り置きをお願いします。


さて、本日のテーマは「ITコンサル」です。僕は普段から「ITコンサルが現代で最強のキャリア」だと主張しているのですが、業務内容が誰にも通じてないことに気付きました。なので、「最強のキャリアであるITコンサルってどんな業務内容の仕事なの」って話を書いてみようと思った次第です。下手な文章ですが、お付き合い頂けると幸いです。

仕事の概要

一般にITコンサルが所属する会社は「総合系コンサルファーム」か「SIer」と言われる事が多いです。主なビジネスモデルは、顧客の課題に対してITソリューションを提案してから、構築・運用・保守までをトータルサポートする人員を時間単価で派遣します。ぶっちゃけると、高級な派遣会社です。
派遣されたコンサルたちの業務はさまざまですが、一番多いのが課題や進捗の管理だと思います。「XX番の機能開発はAさんが来週までに完了する予定です」みたいなチケット管理を一人で500個くらい把握するイメージですね。
この業務に対する顧客→会社の支払いは、大手で300万円くらいです。もちろんファームによって異なります。ここから、会社→個人に実際に払われる賃金はおおよそ70万円くらいが相場かと思います。法定福利費などを考慮すると、会社が200万円持っていって、個人に100万円入ってくるイメージだと捉えています。
役職や部門はファームごとに異なるものの、概ね同じ部分として「出世するほど営業が主になる」という部分があります。以下はさまざまな会社の役職をごちゃ混ぜにした大まかなイメージです。


Analyst, Asociate:見習い。パワポ作りやヒアリングが主
Manager      :部長クラスに営業。案件継続と拡大を目指す
Director       :役員クラスに営業。新しい案件を生み出す
Partner        :大企業の新規開拓などで莫大な売上獲得を目指す


売上至上主義なファームが多いので、上に行くほど能力やスキルではなく単純な創出売上によって評価されます。年収は500万円からスタートして、上記のクラスごとに倍々に増えていくのが雑な理解で良いと思います。Partnerでも4,000万円くらいってのは、夢がないですが会社員である以上そんなもんだと思います。

ITコンサルの旨み

そんな派遣会社に勤めるメリットは何かというと、一番はやはりスキルが身につく事です。一度大手のファームに入ると、社会の9割くらいの人に「真面目に仕事してない」という印象を受けるほどになります。単に議事録をとったり、メールを即レスしたり、誤字をゼロにしたりなど細かい作業の集積ですが、大金をもらっている意識がこれらを完璧に昇華します。
また、戦略系よりもIT系を僕が進める理由として、上記に加えてコスパの良さがあります。ITコンサルは「頭の良さ」みたいな難しい能力が不要です。とにかく丁寧に人の話を聞く事が求められる仕事ですが、誰でもなれるのが良い点です。
また、独立することを考えてもIT系の方が旨味は多いです。IT系だと営業力やネットワークを持たなくても、仕事を簡単に得る事ができるからです。これは単純に、IT案件がたくさんあるからです。いまのDXブーム然り、世の中でIT投資していない会社はほとんどありません。というか、街のラーメン屋さんの依頼ですら仕入れ効率化などでIT案件に変換する事ができます。
さらにここで美味しいのが、相場が完成されており月単価を提案しやすい事です。「大手さんだと300万円のところ、僕個人なら150万円で半額ですよ」と営業して、あっという間に年収1800万円というのはよく見るケースです。大手SIerの先人に感謝ですが、すでに相場感ができているために、逆に「え、1万円でも安くしてるんですけど?」みたいな態度すら取れます。

画像1

落とし穴

すごく良い点ばかり述べましたが、ここらで落とし穴も解説します。まず第一に、いまの業界状況からして「大手に入ると全く成長できない」という可能性がありえます。昔と違って、どんどん新しい仕事をとる事が困難になり、若手には単価の安いデータ打ち込みなどの仕事をさせているチームも多いためです。もし、バリバリ働いてExcelマスターになるようなコンサル像に憧れている方には物足りない職場だと思います。
また、かつてよりもホワイト企業になったと専らの評判ではありますが、それでも基本的にメンタルにくる仕事です。人を責め立てたり、無実なのに罪を被らされたりといった事象に耐えることは割と必須な要件です。大金を払ってでも外部委託しているお客さんがいるということは、「誰もやりたくない仕事」である事いうことだと理解しましょう。
独立した場合には、ここに追加して体力の問題があります。普通の商売は、商品を仕入れて売りますが、コンサルは自分の体力を、時給という形で売ります。この商品在庫は、基本的に年々減っていくので、30歳の時はに300時間くらい売れる体力があっても40歳の時には160時間しか売れなくなります。そうなると、よほど実績を積んで時給自体をあげないと年収は減る一方になります。
最後に伝えたいのは、最強の仕事だとはいうもののシビアな世界に間違えはないという点です。みんなこの業界に夢を持って入ってきますが、実力を相応にみられる仕事であり、プライドがズタボロになる人も珍しくありません。筆者も自分の先輩コンサルタントが、自分の半分以下の単価(それでも普通の会社員よりは遥かに高いが)だった時は居た堪れない空気を感じました。勝負師の世界が好きか、割り切って稼がないと辛い世界ではあります。

どうやったらなれるの

ここまで、ITコンサルの仕事について色々と書いてきましたが、ここまで良いこと悪いことを見ても「なりたい」と感じる人のために、なり方を最後は解説しようと思います。まず、正直なところ募集は多いのでとにかく大手を受ければ採用はされると思います。
とはいえ、より大手に行きたいなどの方には、まずは筋トレをすることをおすすめします。これは冗談じゃなくて、上に書いた通り体力とメンタル勝負の業界なので、マッチョマンは基本好かれます。筆者も学生時代にOB訪問した際には、「一番欲しい人物像は元自衛官だなー」と言われ困惑しました。
また、他におすすめなのは英語とITで目に見える経験をすることですね。留学経験がある場合には高確率で即採用です。ITは応用情報をとるとか資格系が良いんじゃないでしょうか。もしくは、自分でWEBサービスを作ってしまうなども良いかもしれません。
とはいえ、自分一人で色々とするのが難しいという方は、学生ならインターン・社会人なら副業などで、ベンチャー企業で働くのが良いかと思います。ITコンサル案件を経験できればベストですし、そうじゃなくてもWEBプロダクト開発のPMOなんかを経験するのも良いと思います。弊社はどちらも絶賛募集しているので興味ある方はご連絡お待ちしています。最後は宣伝でした。