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英語力ゼロでソロ海外トレイルへ スウェーデン/Kungsleden 2日目

2024.6.19

 3:00 起きると雨が上がって太陽が出てた。さすが北極圏の白夜。夜も明るい。

今日は午前中だけ晴れる予定。そそくさと準備して早めに出る。今日の行程はSalkaという小屋までの26km。時速3kmで歩いても8-9時間はかかる。何としても雨に打たれたくないっ!

小屋に張り出されてた天気予報

 昨日は雨に打たれて全然景色を楽しむ雰囲気じゃなかったけど、今朝はとても綺麗。改めてkungsleden の壮大な景色を目の当たりにする。立ち止まって写真を撮る回数も自然に増える。急がなきゃなのに全然前に進まないっ!
 白夜も相まって、ここのトレイルの人たちはスタートがゆっくりめ。こんなに朝早く歩き始めてるのは私くらいだった。周囲見渡す限り誰もいない。絶景を一人占めしてる感じが堪らないっ!

思い思いの場所にテントを張っている。
 

 雪も少し残っている。スウェーデンでも今年は雪が少なかったらしい。

この赤いバッテンはなんだろう?
山の所々から滝が流れていて大きな流れに合流してく

 今日もアップダウンはそこまで感じない。昨日も思ったが、こんなに平坦な道なら折り畳み傘を持ってきても良かったかもしれないなぁ。

 

 雪解けの後だからか、お花がそこらじゅうに咲いている。名前が分からない花ばかりなので帰ったら調べよう…。そんなことを考えつつ歩いていると、スタートのケブネカイセから12km、Singiの小屋についた。

こじんまりとしたSingiの小屋
 小屋の管理人さんがウェルカムドリンクの
レモネードを進めてくれた

『Are you stay here?』と聞かれ、
「No, I'm going to next hut.」と答える。
適当だったけど通じたみたい。
「Short break.」というと、レモネードのんでく?と。ありがたく頂いた。
 Singiの小屋は小さいけれど、川のほとりにあって絶景。宿泊客が皆発ったあとのひと休憩なのか、管理人の女性が少し離れた岩の上にマットを敷いて山を眺めながらコーヒーを飲んでる姿がとても良かった。
 小屋のトイレはペーパーもあり、臭いもあまりしない。内側の壁に白樺の木の皮で包んだドライフラワーか飾られていて和んだ。

小屋のトイレ。清潔でペーパーもある。
赤いスコップで水を缶の中にいれると
缶の下からチョロチョロ水が出てくるシステム
Singi小屋の全体

 管理人さんにレモネードのお礼をいうと。もう行くのね!と。もう少しゆっくりしていきたいのだけど、雨も心配もあるので先を急ぐ。

 昨日に比べると今日は渡渉が多い。飛び石で渡れるところもあれば、どう考えても橋が沈んでるところもあって上流下流に目を凝らしながら渡れそうなところを探して進んでいく。
 日本では登山道をなるべく外れないように意識するけど、ここではちょっと外れて自分でルートを探すのも楽しい。しばらくすると、絶対に渡渉しなければ行けないスポットが立ちはだかった。
 向かい側から来ていた若いお兄さんに話を聞くと、探してみたけど渡れそうなところはなかったらしい。仕方なく、サンダルに履き替えて渡ることにする。

 渡れたっ!一緒に渡ったオランダ人の女性と喜び合う。私と同じくソロで来てるらしい。なんだか親近感。
 そういえば、Singiを過ぎてから人とすれ違うことが増えてきた。スウェーデン流、すれ違いざまの挨拶は“Hej (ヘイ)” または“Hej hej (ヘイヘイ)” なんかかわいい。お隣のフィンランドに行ったときに、挨拶が"moi"または“moi moi” だったことを思い出す。北欧の人たちは2回繰り返すのが多いのかな。

 歩いているとそろそろ雲行きが怪しくなってきた。ポツポツと降ってるかどうか分からないくらいに雨粒を感じる。あぁ、降るかな…。そんな感じでしばらく歩くと15:00頃今日の目的地、Salkaの小屋に到着した。

 SalkaはSingiよりも大きめの小屋。管理人の女性2名が向かえてくれた。小屋に泊まる?と聞かれ、テントに泊まりますと答える。
「Where is the tent site?」と聞くと、
小屋の下のフラットなところどこでも!的なことを言われた。小屋の設備を利用しないならフリーよと。ケブネカイセの小屋では150m以内にテントを張ると有料だったが、ここは曖昧みたい。
 Salkaは売店も充実していて、行動食を買い足した。そこで買ったサラミが美味しすぎたので、以降見つける度に買ってしまうことになる。支払いはここもクレジットカードだった。

 今日は私の他に2張りのテントがあった。テントを張って中に入った直後、雨風が強まる。セーーーフ。雨風が弱まってから水汲みに行こうと思い、少し横になったらそのまま爆睡してしまった。

 しばらくして起きると時刻は20:00。外はまだ明るい。風と雨は少し弱まってたので、トイレを済ませ、ふと平原に目を向けると…トナカイの群れが!

 夢中で写真を撮る。6頭ほどの群れで、立派な角が生えたトナカイが2頭ほどいた。歩く道中で蹄の足跡や糞など、トナカイの痕跡は見つけていたが、ついに対面した。のんびりむしゃむしゃ食べているトナカイをみて、あぁ、北極圏にいるんだなぁと改めて感じる。雨が強くなってきたので、近くの川で水を汲んで帰った。夕御飯を食べてまたトイレに行ったらどこかに行ってしまっていた。

 2日目が終了。明日はチェクチャ峠を越えてアーレスヤーレの小屋まで25kmの道のり。明日も午前中だけ雨が降らない予報なので、早めに出発することにしよう。おやすみなさい。

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