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こたの読書タイム!第9回 三日間の幸福 三秋縋

今回は、三秋縋の「三日間の幸福」の感想を書いていきます。簡単に著者の説明をしますと、2ちゃんねるの掲示板に小説を投稿していてデビューした方で、この「三日間の幸福」も原題「寿命買い取ってもらった。一年につき、一万円で。」という話に加筆したものになっています。この人の作品を読んでいる方には伝わるかもしれないんですけども、基本的に「洋楽」「タバコ」「暗い主人公」が高確率で出てきます。大人の方にもおすすめですが、ラブストーリーなので中高生、僕と同年代の人にはぜひ読んでほしいなと思います。

あらすじ。以下裏表紙より引用。                       どうやら俺の人生には、今後何一つ良いことがないらしい。寿命の“査定価格”が一年につき一万円ぽっちだったのは、きのせいだ。未来を悲観して寿命の大半を売り払った俺は、僅かな余生で幸せを掴もうと躍起になるが、何をやっても裏目に出る。空回りし続ける俺を醒めた目で見つめる、「監視員」のミヤギ。彼女のために生きることこそが一番の幸せなのだと気づく頃には、俺の寿命は二ヶ月を切っていた。

本当に面白い設定ですよね!僕も読んでいて自分の人生何円なんだろうと考えました。やけになった主人公のクスノキが、途中辛いこともありつつも自分の短い余生に価値を見出し行動する様子や、ラストは感動です。

クスノキ君は、物語中かなり過去に囚われているのですが、僕も似たようなところがあるので読んでいてかなり心に刺さりましたね。それでも前を向いて少ない時間でも精一杯の「幸福」を手に入れる姿を僕も見習いたいと思います。

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