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【読書感想文】想像上の友達が教てくれた一番大切なこと『The Imaginary Friend』

オンライン洋書読書会で紹介するために読んだ英語の児童書。友情と成長、そして自己発見のテーマを巧みに描いた心温まるお話です。

サマンサとトレイシーの二人は大親友。しかし、トレイシーが新しい友達を作り始めたことで、サマンサは孤独感を感じるようになりました。ある日、サマンサはジェシカという見知らぬ少女から、自分が実は「想像上の友達」であることを告げられます。トレイシーが成長した今、サマンサは新たな子供の友達になる使命があるというのです。

見どころは、サマンサが自分の存在意義を見出し、新たな役割を受け入れていく過程です。例えば、サマンサがトレイシーと一緒に遊んだ公園を訪れ、新しい子供との出会いを果たす場面では、彼女の心の葛藤と成長が巧みに描かれています。とりわけ、サマンサがトレイシーとの思い出を振り返りながら、新しい子供との絆を築いていくシーンは、涙なしでは読めませんでした。

そんな書を読んで感じたのは、成長と変化に伴う別れの切なさと、新たな出発への勇気です。想像上の友達という独特の視点から描かれることで、子供の成長過程における大切な友達の存在が、より深く理解できました。

『The Imaginary Friend』は、子供だけでなく大人にも響く作品です。成長の過程で誰もが経験する別れと新しい出会い、その中で自分の役割を見つけていく体験は、きっといつまでも心に残るにちがいありません。

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