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自分を棚に上げてピザを頬張る

”殴りたい”と思わせる目を向けてくる人が、
稀にいる。

かおよし君、ごめん。
今日は君の事を書けない。
僕は今、コイツのことを書かなければ、
気が済まないのだ。

その人はとても粘着質で、いつまでも絡みついてくる。そんな人だと見定めたら、即座に全力で逃げるが勝ちと思っているのだけれど、

今回は、絶対的に関わらなければならないというとても残念な事態に巻き込まれてしまった。その人は女性である。

ここではその女のことを、
ペタ子と呼ぶ事にする。

ペタ子はおそらくスーパーバイザー(管理監督者)なのだけれど、本当にそうなのかは謎に包まれている。

「ペタ子さんって一体なんの人なのですか?」と上の人に聞くと、明後日の方角をみて「さぁ、ねぇ」という返事が毎度返ってくる。

同じ会社の人に、「あの人は一体なんの人なの?」と聞かれることが稀にあるのだけれど、僕は「さぁ、ねぇ」という返事を毎度返すしかない。

それが、ペタ子である。

ペタ子は自らをスーパーバイザーだと名乗る気取りで、月に1度か、多くて2度程、僕のいる支所に顔を出す。

ペタ子の担当は僕がいるところと、もう一つの支所のみである。

ペタ子は大抵昼の12時30分頃に支所に現れる。

みな勿論ランチに花を咲かせているので、ペタ子の相手などしていられない。けれどもめげないペタ子は、待ち伏せして昼休憩の終わった僕を捕まえて話しかけてくる。待ち伏せする時間があるなら、他の仕事ができるだろと毎回思う。

さて、ここからだ。

ペタ子は毎回、時間を過剰に取ってくる。

内容を整理して、要点だけをまとめて伝えてくれたらよいところを、そういうわけにはいかないのよと、無駄な背景を盛り込みねちねちと語り始める。

けれどもその背景を表現力するセンスが皆無なため、しどろもどろな話し口になり、それで時間が無駄に過ぎまくる。

背景を表現することに重きを置くペタ子は、一番大事な伝えなければならないことをおざなりにしてしまう。

一通り話してそれで、「そーいうわけでぇ」と結論の話をしようとし始めるのだが、どういうわけなのかさっぱりわからない。それで、結論さえしっかりしていればまだ良いのだけれど、結論もまったく掴めない。

僕はこの時、”僕はもしかしたら理解力のない馬鹿なのかもしれない”としばらくの間、思ってみたりする。


それで、やっぱりわからないので、ごめんなさいだけれど、結局何を僕に伝えたいのですか?とペタ子に問うことになる。

ペタ子はハァとため息を一つついて、「だからね」と言って、また背景からの話をゼロセンスで繰り返し始めるのだった。

先日、ペタ子の採用した社員が1人、突然蒸発してしまった。

それは僕のいる支所ではない、ペタ子がスーパーバイザーをしているもうひとつの支所の社員であった。

その人はクライエントさんへ、御礼のためポストカードにメッセージをしたため送る際に、30円切手を貼ってポストに投函した

敬愛するamebloのコジコさん愛用の画像

それで当たり前のことだけれど、料金が足りず届けられないという通知がクライエントさんにいき、クライエントさんは気を遣ってその代金を支払い受け取った。

30円でポストカードが届かない事に憤りを覚えたその人は、その後、蒸発した。


まぁ…それはいいとして、
ここからペタ子劇場が開幕した。

新しい人は雇えないとペタ子が騒ぎ出した。

それで、仕方がないので支所同士で話し合った末に、僕のいる支所の社員を1人、送る事になった。これならいいだろうとなったその直後、ペタ子がやっぱり新しい人を雇う事にすると言い出した。

ならば僕のところから社員を送る必要はないですね?とペタ子に言うと、採用できるか分からないから、社員は予定通りまわしてくれと返ってきた。

「採用できたら、返すから」

と、まるで僕からマンガを借りるかの様にペタ子がそう言ったので、うちの社員はそんなに気軽なものではございませんよと僕はペタ子に申した。

すると、またゼロセンスの背景が語られ始め、無駄に時間が過ぎていった。

僕はうんざりして、それで結局どうなさるのですか?とペタ子に聞くと、

「わたしにわかるわけないじゃない!」

と、ブチギレて叫んだ。

よくわかっているじゃないかと、
この時ばかりは感心したので、

「ほんっとにあんた!イライラすっだよ!!今日のところは帰れ!!!」

と、僕もブチギレて叫んだ。

結局問題は何も解決してはいない。

そんなもやもやを携えて帰宅したけれど、包丁を持つ気力もなかったので、ピザを頼んで食べた。

【こんな日の宅配ピザのレシピ】
1.サイトをみて注文する
2.置き配にして家を出る
3.酒を買い込んで帰宅する
4.ちょうど届いたピザを持って玄関のドアを開ける
5.無心で食べ、酒で流し込む

ピザは美味しくて、イライラを携えて帰る事もなかったよなぁと、ふと思い、脱力した。

かおよし君、こんな偉そうなことを僕は言っている。

けれども僕も、ペタ子と同じかそれ以上に、変なところを持っていると言う事は自覚している。

ピザと、ペタ子と、それから僕。
みんな愚か(ジャンク)で、みんないい。

さて、次は10月10日(月)に更新します。

ではまた!

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