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要約はクソだ。

値段ついてますが、いまんとこ最後まで無料で見れます☺

要約ってめっちゃいいですよね。無料で本の言いたい大事な部分を手軽に聞ける。最強じゃん。

しかし、小学生3年生のときから親父の本棚にあった「金持ち父さん貧乏父さん」のような自己啓発本をたくさん読んできた僕は老害マインドで

「ケッ、要約見ても身につかねぇよ、そんなのに頼ってるからダメなんだ」

老害

って思ってました。

しかし、最近は本の要約を専門にしているwebサイトや、本要約youtuberの人気上昇から、本の要約の質も量も上がり、僕の目に何度も入るようになり、結局「見るだけなら...」と要約の沼(?)に足を踏み入れ始めました。

結論から言うと知識を手に入れる点において「要約最強」です。

じゃあ、タイトルで要約disる必要ないやん...って思いますよね。わかります。disるつもりはありません。

要約は知識を「手に入れる」点において最強。です。

そう、あくまで僕の考えでは「要約を見ただけで使える知識になる」とは言い難いのです。

前提ですが「これが大事なのでこれをしましょう!」系の知識がないとしても、”やるべきこと”さえできていれば関係のないものは除きます。

なぜかと言うと

『朝は早起きした方がいいです!その理由は~大学の~教授が調べた研究では~』

という要約を聞いたときに「なんか後半よく覚えてないけど、早起きってめっちゃいいんだな」って愚直に習慣にしてしまえば前提知識は無くてもいいんです。(※実際早起きがいいかは知りません)


使える知識になりにくい

いかにも老害が言いそうですよね。

「そんなやり方で身に着けても現場じゃ使い物にならねぇやい!」

老害臭プンプン。

なぜ使える知識が必要か、そしてなぜ要約では使えないと考えてるのか。説明していきます。

ありきたりな「自分で苦労して読んだ本じゃなきゃ知識は定着しないよォ!」みたいなクソ理論を言うつもりはないので安心してください。


じゃあ、どんな知識が要約ではなく、現物の情報が必要なのか。

それは「状況によって使い分ける必要のある知識」です。


心理学の中でも厚めの重い本なんかが該当します。

なんで厚くなるか。それは、事例を数多く紹介して、その事例の中でも、説明したい知識が適用されている部分とそうでない部分を明確にするためです。

では、これが無いとどうなるか。

それは、知識を適用すべき場面を間違えてしまう。です。

下のクソ文章を見てください。

要約部分
パスタは従来フォークを使って食べていましたが、日本人が昔から使っていたのは箸です。パスタは箸を使って食べた方が2倍の効率で食べ終えることができると研究でわかりました。

背景情報
(しかし、ペペロンチーノやカルボナーラのような具の少ないものに限ります。箸の場合具が多いと、麺と具を絡めることが難しく具が最後に余りがちになります。もちろんスープパスタのようなものではフォークのみではなく、スプーンも使いましょう。
また、郷に入っては郷に従えです。外国やマナーの整ったレストランなどで食事をする際はフォークなどを使いましょう。この時、正しく使えるよう、フォークを使って綺麗にパスタを食べる練習などをしておくことも重要でしょう。)

書きながら考えたクソ文章だから「いや、箸とフォークでそんな差でねえよwww」「そんなレストランで箸出てこねえよwww」のようなクレームはやめてほしい。

もちろん、要約でも背景情報の中の重要な注意点は言ってくれることが多いです。しかし、要約なのですべてではありません。そのため、マナーの整ったレストランで、具だくさんスープパスタを効率がいいと箸で食べ、皿を持ちあげてスープを啜るような事態に陥る可能性があります。


現実では知識がなくともそんなことはしないと思います。しかし、あなたが今まで無知であった領域の知識では容易に起こり得ることです。


なんなら雑なインフルエンサーなどは「フォークはオワコン!!!これからは箸の時代!!家じゅうのフォークを捨てろ!!!」くらいまで言います。

そして、喜々として「高級フレンチ来たら箸がでてこねえからmy箸持ち込んでスープパスタ啜り飲んでるなう!!!!これからは箸を出さない店は淘汰されていく!!!!!」とSNSにあげます。言いすぎました。でも、背景情報がないと、これを実際にしてしまったり、それを真に受けてしまう可能性があるのです。

映え

実際に起こり得ることで言うと、今流行りのプチ断食(16時間なにも食べないみたいなの)を、成長期の子供がやってしまうなどです。

細かくは述べられていないのでわかりませんが、あれは恐らく成人後の大人、なんなら30代後半くらいをメインにした研究だと思います。現代社会では運動量が減ったのでそんな量の食事はいらないと。
それを、部活を朝夕バリバリにやっている元気な中学生が実行するのは、今後の成長に大きな影響を与えてしまう可能性、健康を害する可能性が大いにありますよね。前提知識を知らないということは、間違った場面に適応し、良くない方向に進みかねないのです。

しかも、この情報をツイッターなどでさらに要約して3次情報以上になって目に入るなんてザラにあります。背景情報なんてあったもんじゃない。現代社会は「知識としては合っているけど、使いどころが間違っている」が容易に起こり得る時代なのです。

なので「どの場面で使うのが正解で、どのように使うのか」を正しく理解してはじめて「使える知識」になると言えると思います。


知識は点、使える知識は線

また、これは要約以外でも言えることですが、知識はそれ単体では点です。有名な話で「学習では知識の点と点をつないで線にすることが大事」というものがあります。

むしろ点と点をつなぐことが学習といえるでしょう。

さて、この点と点を繋ぐことに何が必要でしょうか。

それは実際に経験すること、気づくことでしょう。ここで僕が一番要約だけを使うことで危惧しているのが「点と点がつながることに気づけない」ことです。

また、怖いのが、これって同じじゃん!って思ったものが実は間違ってて、謝った点のつなぎ方をしてしまう。(これは先ほど言ったこととほぼ同じですね。知識は正しい場所で使うことに意味がある。)

知識の「なぜそうなるのか」という背景を知ることで、同じもの、違うものの判断がつくようになるのです。

これ、例えを考えようと思ったんですけど、想像以上に難しくて...ダンゴムシとワラジムシの違いみたいなもんですかね。

パッと見同じ虫だし、同じようなところにいるので、見分けがつかないのですが、突いてみると丸まる方がダンゴムシ、さっさと逃げるのがワラジムシってのがわかってきます。(もっと細かく言うと確か背中に点々がある方がダンゴムシですね。)

知識の背景を知らないで起きる問題と言うのは、ダンゴムシだと思ってワラジムシを一生懸命丸めようとしているのと同じです。一生かけてもワラジムシは丸まらないし、丸められてかわいそうだよね。そんな感じ。

画像3

ワラジ虫


じゃあどうやって要約を活用するか

もうどうやって活用すべきかわかっている人がほとんどだと思いますので、それ以上の情報はありませんが、最後に一応僕のおすすめの要約の使い方を書いておきます。


1.読みたい本を探すため
絶対に言えるのは「この要約面白かった~!」って思った本は内容が薄そうでも、全部わかって気になっても絶対に買いましょう。もっと面白い知識を深く知れる可能性が大いにあります。読む余裕なくても絶対に買うべきです。

僕は、このジャンルの本でなんか読みたいな~って時に『○○ 要約』ってyoutubeで調べて、一通り見て、買う本を決めています。

また、youtubeは「あなたへのおすすめ」が優秀なので勝手にいろいろおすすめしてくれるので、面白そうな本の情報が勝手に入ってくるようになります。


2.本の予習復習
復習
復習において、要約は1番と言っていいほど真価を発揮すると思っています。

あなたが一番最近読み終わった本の内容を思い出してみて下さい。その内容を他人に説明できますか?1年以上前の本は?

おそらくほとんどの知識が抜け落ちていると思います。人間の脳はそんなに都合のいいものではないのです。しかし、忘れているだけで、なくなっているわけではありません。現物の情報は少しでも必ずあなたの頭の中に残っています。そこに大枠を簡潔に説明してくれている要約を聞くことで、重要な部分のほとんどを思い出せるでしょう。

また、要約から簡単な知識を入れることでもう一度読みたい!って気にもなるので二重でおすすめ。


予習
本を探すことに要約を使っている時点で一回読んでいる可能性が大きいですが、自分で買った本の要約があるかどうか一度調べてから読み始めることをおすすめします。

前述しましたが、特に厚めの本などは説明や事例が多すぎて結局何が言いたかったのか見失いがちです。事前に大枠のロードマップを頭に入れることで自分がどこを学ぼうとしているのか理解しながら効率的に知識を吸収できるはずです。


おわりに
いくら要約が素晴らしいとは言っても、最終的には現物の情報から仕入れる必要があると思っています。

要約に対する自分の老害マインドの変容を言語化したかったので、みなさんの利益にもつながるように書いてみました。投げ銭めちゃくちゃ嬉しいですが、ねぎらいの「いいね」や拡散して頂けるだけで超絶報われます。

それでは、みなさんがより「使える知識」を正しく吸収できるように願っています。
be greedy.

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