非テレワークに半日戻ってみた感想

昨日、久しぶりに事務所に行きまして何カ月ぶりに会う人もいました。
すごく新しい感覚でした。どう表現したらいいのでしょうか。

リンクインサイトでは、いち早く完全在宅にしたので、地方出身の方には
早めに希望を募って、実家に帰りたい人は実家に帰ってもらい、通信セキュリティを確保した環境下での、在実家テレワークを実施してまいりました。

そんな方も交えて全員ではないですが、何人かとリアルで会って話をした感想を、冷めないうちに書きとどめてみようと思います。

因みに、会社では、緊急事態宣言が解かれた後、三蜜回避が前提で、公共交通機関を使う人は、日中空いている時間帯を使って移動するように、としていますので、午前中は在宅で仕事し昼休みに移動時間にあてて13時頃に事務所に集まってきました。半日間ですが、いわゆるリアルな職場を久しぶりに戻ってみました。
感想を頭の整理のために、箇条書きにしてみました。

1.同調圧力や忖度の発生

業務や仕事の意思決定にあってはならない、忖度や同調圧力をビンビンと感じました。私が役職上一番上なので、自分が同調圧力を与えたりや忖度を受けたりしかねない立場です。私は、仕事や会社の業務は、目的を最短で実行して確実に狙った効果を発揮することにもっともプライオリティを置いています。(当たり前ですね)
これを前提とする社内のコミュニケーションにおいては、忖度や同調圧力はバイアスになり、解釈を間違ったり(誤解したり、誤解していることに気付かなかったりすることで解釈が間違うことがある)、判断を間違ったり、することは避けなければならないと思っています。
社内でも日ごろから、忖度禁止。同調禁止。自分の頭でしっかり考えて言語化することが重要とメンバーに伝えています。コミュニケーションのうち、業務や作業の遂行に関する部分は、少なくともリアルより、リモートのほうがうまくいくと感じるのは、同調や忖度の面倒くささがなくなったからなのではないかと感じました。
どんな同調圧力や忖度を感じたかというと、細かくはいろいろありましたが、一番印象的だったのは、18時くらいになって、2名が私のところに来たので、何かなーと思ったのだけど、おそらく私が仕事をしていたので、先にオフィスを離れる前に挨拶に来たのだと思います。2人で。

誤解が無いように、これは、礼節という点ではとても重要ですし人間としてしっかりしている信頼感や温かさを感じました。こういうことが業務以前の人間性としてとても重要なのです。また、テレワークをずっとしていたのでこのような場面は存在しなかったので、すごく新鮮でしたポジティブな意味で。

一方で、すぐ頭によぎったのは、いつものテレワークだったらどうだったかなと。事務所に来なかったらこの礼節はなかったんだろうな、と。
ここで僕が思ったのは、テレワークならそれがなかっただろうからその時間分仕事できたのじゃないか、仕事終わっているならもっと早く帰れたんじゃないか、何か折り入って相談あるなら相談の時間として割くことができたんじゃないか。

こんな感想です。

少なくとも社内ではメールよりもチャットを使うようになっていますが、
その感覚と似てるかと。メールはいきなり本題から入らず、前置きや締めがあります。これはこれで社外の方や重要なメッセージを伝える場合等、TPOで重要だけども、社内向けなら特段必要性がなければチャットのほうがよくない?っていうのと似てるかなと。

2.リアルは本当に面倒

当たり前ですが、リアルなもの=パソコンの移動や配置換え、レガシー書類の移動と保管、等々、はリモートではできない。
当たり前ですが、本当にリアルがあると面倒なのだな、ということを実感しました。
例えば、手書き文書(文字間違えると修正大変)、複数枚カーボンコピーになっている捺印(2枚目、3枚目の捺印し忘れ)、今までは当たり前と思っていたものが、ほとんどデジタル化したときに、すごく不自由を感じますね。
この感じ、久しぶりに現金を使った感覚と似ているなと。疲れが出ました。

最近は、電子マネーばかり使っていますが、まれに現金のみのお会計と言われて、現金で払ったときに、財布を取り出す→きりがいい小銭がないか探す→なければ札を出す→お金をもらうときにコロナウイルスの可能性頭をよぎる→小銭があっているか頭の中で計算する→小銭を財布に入れる→財布をしまう。以上の一連の作業が、疲れる面倒になったのと同じものを感じました。

3.現物・現場でも業務遂行系はバーチャルが生産性が向上する可能性

こんなにもリアルが面倒なものだと体感し、且つ、業務遂行系はテレワークのほうが高い労働生産性の問題を目の当たりにしますと、製造業の場合、現物・現場でないといけないモノでも、決まりきった定型業務の繰り返しや、その中でのPDCA改善のような現場・現物業務等は、バーチャル化したほうが生産性は上がるのではないかと、考えています。

お金(信用という価値の数字化)だってバーチャルにできるんだから、製造業で生産するもの(その業務の価値)も、バーチャル(数字化・言語化・ビジュアル化・3D化)に置き換えられるものもありそうです。

VRのヘッドセットはまだ高額だし性能も不足だからまだまだ業務での利用は限定的で普及は先だな、と難しいかな、と思っていましたが、数字や言語3Dデータを使って視覚的にパソコンでも操作できるようにすれば、現物・現場のオペレーションのバーチャル化も、費用対コスト的にも意外といけるかもしれないですね。

この記事を目にした製造業の現場サイドにいらっしゃる方で
ご興味ある方いらっしゃいましたら、是非お声がけお問い合わ頂ければ幸いです。

https://link-insight.com

リンクインサイトは3Dと周辺技術周りは詳しいですし、製造業の現場出身の人間もおりますので、現場・現物側の方の協力があれば、目的とするものの形は創る能力は備わっています。

4.地理的な距離

冒頭に、コロナ発生後(たしか3月頃だったか)2-3か月ぶりに、実家の関西でテレワークしていたメンバー1人と話をして感じたのは、全然テレワークで業務遂行上は問題ない、ということ。

結論、関西に2-3か月遠隔れてワークでも業務遂行上は、なんら問題ない。

顧客とのコミュニケーション上で、わざわざ営業所つくらなくても、在宅でエリア営業できてしまう。大がかりな営業所が不要になりますね。

5.パソコンもソーシャルディスタンス必要

細かいことですが大事な気づきでした。
テレワークが基本になると、ビデオ会議によるコミュニケーションが基本になりますが、会議室や事務所で、自身のパソコン1人1台で、テレワークに参加すると、それぞれのパソコンが近いとスピーカーのハウリングが起きます。パソコンにもソーシャルディスタンスが求めれます 笑。
ですので、それぞれ個人が自身のパソコンのデータを共有しながら打合せをする場合、せっかくリアルで近くメンバーにいても、ハウリングを避けるために部屋を変えたりかなりの距離を保ったうえでの会議になるので、テレワークとなんら変わらないのです。
大きな金額の投資をして、会議室に大型スクリーンやモニターを設置し、テレワーク参加とリアル参加の両方の方のパソコン1台1台が有効に使える環境を用意されているなら別ですが、そうでない限りは、リアルでやるなら全員リアルで、ネットワークを使わないことをお勧めします。

6.リテラシーギャップが大きい場合

これは、現時点では、リアルがよさそうです。課題の特定把握し共有するために。現時点でも、テレワークでなんとか乗り越えようと努力はしていますが、課題の解決に対する時間軸を急ぐ場合は、リアルで解決したほうが良いと判断しています。(過渡期ですね)

たまたま、昨日ある業務とそれを記録するツール(SFA/CRM)の話になったときに、無駄にこの部分だけで90分は使ってしまったと思います。これは失敗でした。

簡単に内容を伝えますと、私は、ツールの細かい機能や作業の大変さを理解していないですが、そのツールを使ってどのようなアウトプットを出すべきか、本来業務とツールの運用面での在り方は、効能や基本機能としては理解している。ツールの細かい使い方やオペレーションは理解していない。

一方で、そのツールのオペレーションや細かい機能やその作業系は、現場メンバーが理解があるものの、本来業務とその課題認識とあるべき解決法については、理解にギャップがある。

ここに理解の溝がある場合、溝の広さや深さがイメージできていない場合、リアルで双方向でやらないと、いたずらに時間ばかりかかって、コミュニケーションにいいことがない。かつ労働時間を奪うことにもつながるし、モチベーションも下がる。リアルだと、情報認識と解釈にずれがどうしても生じてしまう。なんら良いことはない。

リテラシーギャップがある場合には、相手の不足の部分を補うことをするコミュニケーションが原則になります。相手の不足部分はそもそも気づいていないから問題になるのです。
相手にそれを気づいてもらうためには、わかっている側が自分が判っていることで相手が判っていないだろうと思われることについて、丁寧に探りながらわからないポイントを明確にすることが重要になります。
しかしこれは、コミュニケーション力(ヒアリング力と言語化力)や業務理解力等、多様な力量を必要とします。
その力量があれば、リテラシーギャップを埋められるのですが、そうでない場合、リアルの場で、目・口・耳だけでなく、手・足・場合によっては鼻や、場の雰囲気から感じる直観を駆使した、インタラクティブに行うことが、大事になりそうです。早速月曜日にチャレンジしてみます。

7.最後に

理屈でなく、久しぶりに会社でメンバー複数名と会った直観です。
仕事は、作業・コミュニケーション業務・いろいろあって試行錯誤だけれども、須く、マネージメント側にとってもマネジメントされる側にとっても、仕事自体は、全てリモートの方が、よさそうです。

一方、ロボットに置き換えることが可能なような仕事は別として、非連続的な業務や、創造的な業務、複雑な問題解決を伴う業務、については、困難が待ち受けます。困難は人間が感じるもので、いやだな・となるのか・乗り越えなきゃ、と思うかは人それぞれになりますし、相手がどう思うかを強制することはできない。当然仕事しては、乗り越えなきゃ、と思う組織としての前向きな行動が必要になるわけです。
その困難を乗り越えようとするのは、成功体験やそれに対するみんなの賞賛だったり、日ごろの会話や体験を通じて気づきを得たことを共有したり、利他的行動をしたりする習慣習性が個々人に備わっていることが、組織行動上重要だと思っています。基本として、ミッション・ビジョン・バリューの共有とバインドはもちろんですが、業務以外の部分でも、お互い日ごろ思っていることや悩み・喜びなどを共有したり共感したり、するリアルのイベントを通じて、醸成されるのではないかと思います。そのような場として、ビールコミュニケーションを毎週1回17時~18時行っています。今はリモート飲みですが、できるだけ早い段階でこちらはリアルにしていけたらいいなと思っています。

それでは、今日はこのあたりで!


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